8月7日、サムスンは新型のスマートフォンGalaxy Note 10 / Note 10+を発表しました。Sシリーズと並んでGalaxyブランドのフラッグシップに位置付けられている同スマートフォンは、大型のディスプレイを備え内蔵可能なスタイラス「Sペン」に対応している点が特徴です。
これら従来の特徴は引き継ぎながらも今作ではシリーズ初となる2モデルでの展開が発表されました。そこで本記事ではGalaxy Note 10とGalaxy Note 10+の両スマートフォンは一体どこがどのように異なるのかを解説していきます。
トリプルカメラとクアッドカメラ
まずはGalaxy Note 10とGalaxy Note 10+の最も大きな違いとなるカメラから。両モデルとも基本となるトリプルレンズの構成は同じですが、4基目の深度測定用のToFカメラの存在が違いとなっています。
Galaxy Note 10 |
Galaxy Note 10+ |
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背面カメラ |
12MP 広角カメラ(F1.5 – F2.4可変絞り) 16MP 超広角カメラ(F2.2) 12MP 望遠カメラ(F2.1) |
12MP 広角カメラ(F1.5 – F2.4可変絞り) 16MP 超広角カメラ(F2.2) 12MP 望遠カメラ(F2.1) DepthVisionカメラ |
Galaxy Note 10+のみ深度測定用のToFカメラ”DepthVisionカメラ”が搭載されたクアッドカメラ仕様。これによりGalaxy Note 10+は従来写真撮影時のみ利用可能だった背景ボケを生み出すライブフォーカス機能を、動画撮影時にも適用可能となっています。写真と比較すると出番は少ないかもしれませんが、ボケ効果があるだけで一気に作品の質が向上したように感じるのは静止画で体験済みである以上、筆者としては絶対に欲しい機能の1つだと思っています。
メモリとストレージ。スペックを求めるなら迷わず+を
あまり大きな差ではありませんが、スペックの違いも両モデルを比較する上では大事な要素の1つ。
Galaxy Note 10 | Galaxy Note 10+ | |
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メモリ | 8GB / 12GB | 12GB |
ストレージ | 256GB | 256GB / 512GB |
Galaxy Note 10ではメモリ容量に、Galaxy Note 10+ではストレージに選択肢が用意されている形。メモリ容量は多いに越したことはないと言ってしまえばそれまでですが、8GBと12GBで違いを体験できるかと聞かれると恐らく多くの人はその差を実感することはないでしょう。ゲームをするにしても8GBもあれば動作は余裕のはずです。
しかし唯一、PCモード「Dex」の利用が念頭にあれば12GBをフルに活用できるかもしれません。Note 10から新たに加わった、WindowsやMacとGalaxy Note 10 / Note 10+をUSBで接続しPCをまるで外付けモニタのように使うことができる「DeX for PC」などは、正直なところどれほどのパフォーマンスを必要とするのかが未知数。Huawei P20 ProのPCモードを試したときはアプリが落ちてしまう不安定さを体験しましたが、12GBものメモリがあればそういったストレスからも解放される可能性があります。
ストレージに関しても256GBもあれば十分大容量。ストレージを圧迫するのは主に写真や動画だと思いますが、Googleフォトをはじめとしたクラウドと連携しておけばその心配もほとんどありません。何よりもGalaxy Note 10+は1TBまでのmicroSDカードに対応しているため、512GBのストレージにコストをかける必要は全くないかと思います。
ディスプレイと本体サイズ
Galaxy Note10は6.3インチ、Galaxy Note10+が6.8インチ。シリーズ初となる2モデル展開に驚いたことはもちろん、まさかのGalaxy Note10が小型化したことにも驚きました。
Galaxy Note 10 | Galaxy Note 10+ | |
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サイズ | 6.3インチ | 6.8インチ |
解像度 | 1,080×2,280ドット | 1,440×3,040ドット |
有機ELを採用したディスプレイは両モデルともアスペクト比9:19の縦長サイズ。WQHD+のGalaxy Note 10+に対してGalaxy Note 10の解像度はFHD+とやや控えめで、これまでのNoteシリーズと比較しても物足りないのは事実。小型化によるバッテリー容量の減少に合わせての変更とも捉えられますが、正直なところGalaxy Note10+との差別化のためにあえて低解像度にしているのでは?という気もしなくはありません。
一応両モデルともHDR10+に対応しているため、画質の違いというのは気を付けて見なければわからないレベルではないかと思います。
ちなみに小型化を果たしたGalaxy Note 10の重量は168gで、Galaxy Note 10+より28gも軽くなっています。大きく重たい印象が強かったNoteシリーズにおいて、Galaxy Note 10のコンパクトさと軽さは魅力の1つだと思います。
カラーバリエーション
カラーバリエーションもGalaxy Note 10とGalaxy Note 10+の違いの1つ。
Galaxy Note 10はAura Glow、Aura Black、Aura White、Aura Pink、Aura Redの5色展開。
これに対してGalaxy Note 10+はAura Glow、Aura Black、Aura White、Aura Blueの4色展開。
Galaxy Note 10は小型軽量なサイズ感で女性を意識したモデルのためか、赤やピンクといったビビッドなカラーがラインナップ。Note 10+ではそれらがブルー1色に置き換えられた形になります。筆者が気になるのはAura WhiteとAura Redなのですが、Aura RedはGalaxy Note 10しか選択肢がないというのが悩ましい所。こういったジレンマに陥るためカラーバリエーションの差別化はあまり好みではありません。
まとめ
以上がGalaxy Note 10とGalaxy Note 10+の主な違いです。Note 10”+”と付くと何やら特別に思えますが、Note 9からの順当な進化を求めるのであればGalaxy Note 10+を選択することになると思います。
Galaxy Note10およびGalaxy Note10+は、グローバルにて8月23日から発売予定。価格はNote10が949.99ドル、Note10+が1,099.99ドルからとなっています。日本市場への展開については特にアナウンスされていませんが、例年Noteシリーズはauやdocomoから投入されている実績があるため今作も期待していいでしょう。発売が今から楽しみです。
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