現地時間2月12日、Essentialが事業終了を発表しました。これに伴い、2019年1月にTwitterにてプロトタイプが公開されていたProject GEMも開発中止に。
”Androidの父”と呼ばれるAndy Rubin氏が創業したEssentialは、2017年5月にピュアAndroidを搭載したスマートフォン「Essential Phone(PH-1)」をリリース。当時ではまだ珍しかったベゼルレスデザインや水滴型のノッチを採用していたことに加え、Pixelシリーズがまだ展開されていなかった日本においてはいち早くAndroidのアップデートを試すことができる端末として注目を集めていました。
しかしグローバルでの売り上げは約2万台前後と決して好調な売れ行きだったわけではなく、長らく後継モデルの登場を望む声があったものの実現しないままでした。

そんな中、2019年1月にEssentialは宝石のような独特の色合いと他に類を見ない細長いデザインを採用した奇抜なデバイス「Project GEM」を公開し、開発を進めていました。「モバイルの視点を再構築する新しいデバイス」と意気込み、近いうちに進展があると宣言していましたが残念ながらその後は音沙汰無し。
「最善の努力を尽くしたが顧客に提供する明確な道筋が見えない」として唐突な発表から約1年後の2月12日、やはり唐突にプロジェクトのシャットダウンが伝えられました。
なお、Essentialは2月3日にEssential Phone(PH-1)に対してセキュリティパッチ更新のアップデートを配信していますが、これがEssential Phone(PH-1)の最後のアップデートになるとアナウンスされています。これまで通り引き続き使うことはできますが、今後アップデートが配信されることはなく、カスタマーサポートを受けることはできなくなります。
冒頭でも述べましたがEssential Phone(PH-1)が発売された当時、Android OSのリファレンス機であるPixelシリーズが展開されていなかった日本において、同スマートフォンはアプリ開発者やAndroidファンの間では非常に貴重な存在でした。しかし今は国内でも正式にPixelスマートフォンが入手可能になり、そういった意味では役目を果たしてくれたと言えるでしょう。
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