サムスンはこれまで、Galaxy Fold・Galaxy Z Fold(5G)・Galaxy Z Fold2 など、複数の折たたみスマートフォンを展開してきました。
折りたたみスマートフォンの開発には、折りたたみ可能なディスプレイ表面のカバーガラスの開発が不可欠。
サムスンはこれまで、子会社であるSamsung Displayから折りたたみガラスを調達していましたが、新たに「ゴリラガラス」で有名なコーニングと手を組み、同社のガラス基板を使用して折りたたみガラスの開発を進めているようです。
韓国ETNewsが報じています。
Samsung Display & Schott、サムスン & コーニングがぞれぞれ折りたたみガラスを開発
ETNewsによると、これまでサムスンの折りたたみスマートフォンに採用されていた超薄型強化ガラスUTG(Ultra Thin Glass)は、ドイツSchott社から供給されるガラス基板を用いてSamsung Displayが開発していたとのこと。
しかしこの度、Samsung Displayは上記ガラス基板についてSchottと独占供給契約を結んだようです。
そのため、サムスンは改めてコーニングとの間に超薄型ガラス(UTG)実現するためのパートナーシップを確立。コーニングは折りたたみガラスの分野では後発ですが、サムスンからの膨大な供給を確保することで市場シェアを急激に伸ばすようです。
コーニングの広報は、既にUTGのサンプルを顧客に提供していることも明かしています。

Samsung Displayは、Schott社のガラス基板を使用してUTGとOLEDパネルを組み合わせ、最終製品をSamsung Electronicsに供給しています。しかし、同社の生産体制では、ガラス基板の切断工程での歩留まり向上が難しく、パネル全体の価格を下げるのは難しいのが現状。
そこで、サムスンは独自の折りたたみ式ガラスを開発することにより、折りたたみガラスの開発と生産、ひいては折りたたみ式スマートフォンの価格における競争力を向上させる意図があるのではないかと報じられています。
上記関連記事にあるように、Samsung DisplayのUTGは既に商用化済み。既にファーウェイからの注文があったことも伝えられています。
折りたたみスマートフォンが今後どれほど普及するかは未知数ですが、サムスンおよびその子会社が、世界の折りたたみ式ディスプレイパネル市場をリードする形になりそうです。
コメント