OPPO R11sレビュー。カメラフォンの名に恥じない性能を持つバランス型

世界4位のOPPOが初めて日本に送り出したスマートフォン「R11s」は、若い世代を中心に世界で支持されているRシリーズの最新モデル。OPPO自らが堂々とカメラフォンと宣言するほどカメラに力を入れているモデルで、一眼レフ風のボカしや暗所性能が特徴的。今回はしばらくR11sを使い込んでみて、気になるカメラ性能はもちろん、全体的な使用感も含めてレビューしていきます。開封&外観レビューはこちらからどうぞ。

ついに日本に上陸した世界4位のスマートフォンメーカーOPPOの国内第一弾、R11sを購入しました。R11sはデュアルカメラ、有機ELの18:...
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超高速の生体認証

R11sには指紋認証と顔認証の2種類の生体認証が搭載されています。設定 > 指紋、顔及びパスコード から設定可能で、どちらの認証も高速でスムーズ。顔認証についてはiPhoneのように立体的に認識しているわけではないようですが、AIを活用し128点もの顔の特徴を認識するとのことで、私が試してみた限りでは写真での突破はできませんでした。また、2種類の生体認証は併用可能で、ポケットから取り出すときは指紋認証、机に置いているときは覗き込んで顔認証といった使い分けも可能ですし、iPhoneでも話題になりましたがマスクをしていると当然顔認証ではロック解除できないのでそんな場合には指紋認証を活用することができます。

設定 > ジェスチャーとモーションから「持ち上げて画面オン」を有効にするとスリープ状態のR11sを持ち上げるだけで画面が点灯→顔認証の流れでロック画面をほとんど見る機会が無くなるくらい自然にロック解除が可能になり便利でした。セキュリティ面では顔を立体にとらえているiPhoneに軍配が上がるのは間違いないですが、R11sは国内での決済手段に対応しておらず、従来の4桁のパスコードやパターン認証の代替と考えると0.08秒の高速認証を謳うR11sの顔認証でもなんら不満を感じさせない優秀な出来だと言えます。

iPhone X風ナビゲーションジェスチャー

R11sの仮想ナビゲーションキーはデフォルトで左からタスクキー、ホームキー、バックキーという並びになっていました。個人的には逆の並びの方がしっくりくるので設定 > その他の設定 > ナビゲーションキーからサクッと入れ替え。

さらにR11sの特徴的な機能の1つがiPhone X風のナビゲーションジェスチャー。同じく設定 のナビゲーションキーからナビゲーションジェスチャーにチェックを入れることで有効になり、機能としては画面下部を左、中央、右の三か所に分け、各エリアから上にスワイプする動作をバックキー、ホーム、コントロールセンターの開閉、中央からのスワイプ後指をホールドさせることでタスクの参照に割り当てるというもの。従来の物理ホームボタンを撤廃したiPhone Xにソフトウェアキーの代わりに導入された操作方法とそっくりです。せっかくの縦長ディスプレイを活かすためにナビゲーションキーを非表示にした場合、戻るやホームを押そうとするたびに画面下をスワイプしてナビゲーションキーを表示させるよりかは多少スマートな操作方法かもしれません。しばらくこのナビゲーションジェスチャーを使ってみましたが、やはり端末を持つ手と反対側の下には若干指が届きにくく、薄型でサラサラとしたボディの影響もあって頻繁な操作にはちょっと不安が残る形に。通常のスワイプとの判別もしっかりできているようで誤検知もなく機能としての完成度は良好ですが、ソフトウェアキーに慣れてしまっている身としては使いやすいかというと微妙なところ。リングやケースを装着するなど落下対策をしている人ならもう少し安心して使える機能かもしれません。

アプリごとのアスペクト比

ディスプレイ関連でもう一つ面白かった機能がこれ。R11sは流行の縦横比18:9の縦長ディスプレイを搭載しています。メジャーなアプリはこの比率に対応してきていますが、まだまだその数は少ないというのが現状で、特にゲームなどは不自然に引き延ばされてしまったり一部が見えなくなってしまったりという場合もあるようです。R11sは、設定 > ディスプレイ及び輝度 > 全画面アプリ表示から16:9の比率で表示したいアプリを選択できるというなかなか珍しい機能を備えています。既に18:9に最適化されているアプリはここの一覧には表示されず、全画面表示に対応していないアプリのみオンオフの設定ができるので、表示が気になるアプリがあればここから16:9の比率にしてしまうのが良いでしょう。 全画面表示と16:9表示それぞれの状態のスクリーンショットがこちら。上下に黒い帯が入ってしまいますがそれほど違和感は感じませんでした。

“カメラフォン”こと R11sの実力をチェック

R11sはカメラフォンというキャッチコピーからもわかるようにカメラに力を入れているのが最大の特徴。特に面白いのが搭載されているデュアルレンズの組み合わせで、よくある広角&望遠や広角&超広角、カラー&モノクロといった組み合わせではなく、1600万画素と2000万画素という異なる画素数の組み合わせになっている点。夜間など光量が足りない場面では2000万画素のカメラをソフトウェア的に処理し、受光面積を4倍まで拡大することで明るく撮影できるのだとか。

カメラアプリのUIは一目でわかるほどiPhoneにそっくり。搭載されている撮影モードは通常の写真の他、タイムラプス、ポートレート、パノラマ、そしてエキスパート。エキスパートはマニュアル撮影モードのことで、ホワイトバランス、露出、ISO感度、シャッタースピード、フォーカスを手動で設定できるようになります。

早速作例をご紹介。特に明記しない場合は写真モードでHDRオート、フラッシュ無しでの撮影です。

ポートレートモードで公園にいた雪だるまを撮影。背景のボケ方も自然ですし、雪の質感や影の表現がキレイに写せているかなと思います。R11sで撮影した記念すべき1枚目です。

なにやら叫んでいる様子のペンギンを捉えたショット。どちらもガラス越しで、2枚目は×2ボタンをタップすることによるデジタル2倍ズームでの撮影です。デジタルズームではありますが、標準で2倍ボタンが用意されているだけあってこの程度であれば十分実用的で劣化はほぼ気になりません。

明暗差の大きい水槽のトンネル。上部の光が差し込んでいる部分は白く飛んでいますが、割とよく撮れています。

白黒の魚をポートレートモードで。R11sのポートレートモードは片側のレンズのみを使用しているようですが、背景の判断は非常に上手くできておりかなり自然な印象です。実際片方のレンズを指で覆った状態で撮影も試してみたところ問題なく撮影できたため、ソフトウェアによる処理の精度が非常に高いということなのでしょうか。

夜中の公園で暗所性能をチェック。暗所のためにデュアルレンズになっているR11sですから確かにノイズは少なめで明るく写せていますね。

水族館での撮影もそうでしたが、このグラスの写真のように低照度の状況に強いといった印象を受けました。段々と暗くしていったときノイズが目立ち始めるまでが他より長い、といった感覚です。

夜景も十分撮影可能。もうほとんど日が落ちていましたが雲や奥の工場の煙までしっかりと写せていたのには驚きです。

ちなみにGalaxy Note8の手持ちオートで同じ状況を撮影するとこんな感じ。Note8の方が若干明るく撮れていますが微々たるさでしょうか。

このハンバーグの写真のようにポートレートモードもワンタッチで2種類の画角が選択できるようになっています。料理写真なんかはもう一歩近づきたい!という状況がよくあるので嬉しい機能ですね。

ポートレートモードでベリーソースのモンブラン。ハンバーグ共々飯テロカメラとしても優秀な出来栄えです。

ウォーターマーク

最近のスマートフォンは撮影後に自動でウォーターマークを挿入できる機能が搭載されていることが多いですが、カメラフォンを謳うR11sにももちろん同様の機能が存在します。設定 > カメラ >透かし をONにしましょう。その状態で写真を撮影すると左下に自動でShot on OPPO R11sと入ります。さらにロケーションをオンにした場合は、OPPO R11sの下に撮影した時の場所が自動で挿入され、設定の透かしの下にある撮影者にあらかじめ名前を入力しておくと、Shot on OPPO R11sの下にby~と入力していた名前が入ります。ウォーターマーク挿入機能のあるスマートフォンの中でも設定や挿入できる文字の自由度はかなり高い方ではないかと思います。ちなみにロケーションをオンにした状態で撮影者も入力してある場合はShot onが消え撮影場所とOPPO R11s by~のみが表示される仕様のようです。

R11sはカメラフォンという謳い文句で自らハードルを上げまくっていましたが、個人的には期待以上の性能に感じています。とくにポートレートモードに関しては、ハイエンド機含めて類似の機能を持つ他の端末と比較しても処理に不自然な箇所があまり見られず、仕上がりのクオリティがトップクラスに高く撮影が非常に楽しくなります。懸念していた光学手振れ補正の非搭載に関しても暗所での撮影をしてみた限りでは気になることはなく、正直手振れについてはケチをつけることになるだろうと思っていたので見事に肩透かしを食らった形になりました。

しかし一方でどうしても許せないのはシャッター音。シャッター音がオフにできる端末はNuAns NEO [Reloaded]くらいなので、消音できないのは妥協できますがそれにしても音が大きすぎますし、あまりかっこいい音ではありません。外観レビューで紹介したようにR11sのスピーカー周りは弧を描くように凹んでおり、指で押さえて音を小さくするのが他と比べてコツがいるのもせっかく気の利いたデザインが仇になっていてもったいないですね。シャッター音が設定からオフにできるという情報もTwitter等で見かけましたが、もしかしたらSIMを刺した時点で強制的にオンになる仕様なのかもしれません。

不満点

設定の作りこみや日本語訳について

R11sを使っていてどうしても気になってしまったのが設定アプリ。私はメインはAndroid端末ですが、ほんの一年前まではiPhoneユーザーでもあったので、カメラなどの設定を個別のアプリからでなく設定アプリから行うということに関してはそれほど抵抗はありませんでした。しかしこの設定アプリがどうにも使いにくい。まず設定を開き項目がズラッと並ぶ中ど真ん中に突然”その他の設定”という項目が現れること。その内容的にも恐らくカテゴリとしてまとめるほどの設定項目がなかったものを全て”その他”に入れているのだと思いますが、その下にもさらに項目が続いているのにもかかわらず途中で”その他”というのは整理されているようで全くされていない感じがしてなりません。

また、この設定アプリ内の日本語も機械翻訳感が出ていて残念なところ。特にR11s自身のことを指す際に”電話”という日本語が当てられているため”電話”という通話に関する設定項目の下に”電話マネージャー”という端末自身に関する項目が並ぶのは意味は通じても違和感は残ってしまいます。言語を英語にしてみるとそれぞれCallとPhone Managerとなっており、CallもPhoneも確かに日本語ではどちらも”電話”なのでややこしいところなのかもしれません。他にもゲーム加速機能の”妨害フリー”という項目も一見して何のことかイマイチピンとこないですし、意味は通じるけど何かが違う、といった言葉がちょくちょく見られます。使用においては全く問題がないので重箱の隅をつつくような指摘なのかもしれませんが、せっかく日本で正式に販売されているのであれば手を抜かないで欲しかったなと感じるポイントでした。

独自の充電規格

R11sにはフラッシュチャージという独自の充電規格が採用されており、5分の充電で2時間の音声通話が可能とされています。しかしそのためにいまだにポートがmicroUSBなこと、そしてフラッシュチャージには付属のACアダプタとケーブルがほぼ必須なのが気になります。5V4Aに対応しているアダプタやケーブルはほとんど見かけませんし、わずかな充電速度の向上のために周辺機器が制限されることでは正直つり合わないかなと感じる部分です。

まとめ

R11sはカメラフォンの名に恥じず、ミドルクラスのスマートフォンでは間違いなく上位のカメラ性能を誇っています。デザインや質感もハイクオリティですし、非常にバランスの良い端末で完成度には満足の一言。iOSに酷似しているUIに関しても似ているだけで使いにくいわけではないので実用性は失われていません。また一部話題になっていたホームランチャーも設定 > アプリ管理 > デフォルトアプリ管理 >ランチャー からちゃんと変更できるので、ドロワーが欲しい場合はNova Launcherなどを入れることで解決できます。

フリーテルの影が薄くなった今日本のSIMフリー市場はHUAWEIとASUSが二分している状況ですが、今後のラインナップ次第では十分に状況を変えられるポテンシャルを持っています。OPPO的にはキャリアでの販売に力を入れていく方向なのかもしれませんが、ぜひこれからのSIMフリー市場を盛り上げていってほしいですね。