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【解説】Galaxy Watch5 / Watch4のECG(心電図)と血圧測定を有効にする方法

2022年に登場したGalaxy Watch5 ProとGalaxy Watch5、その前のモデルであるGalaxy Watch4とGalaxy Watch4 Classic(ギャラクシーウォッチ4 クラシック)には、血圧測定やECG(心電図)の機能が搭載されている。

このページにたどり着いている方はご存じだと思うが、血圧とECG両方の機能が正式に開放されているのは、韓国などの一部地域のみ。日本を含めたその他の地域では、片方または両方の機能が利用できない。

しかし、どのリージョンのGalaxy Watch5 / Watch4にも、ハードウェアとしての血圧・ECG(心電図)測定の機能自体は搭載されているため、強引に有効化させる方法は存在する。本記事では、その手順を紹介しよう。

なお、筆者は国内正規品のGalaxy Watch5 Proおよび米国モデルのGalaxy Watch4 Classicで両機能の有効化に成功している。本記事の手順であれば、Wear OS搭載のGalaxy Watchであればどのモデルでも血圧・ECG(心電図)を利用できるようになるはずだ。

追記(2022/10/05)

Galaxy Watch5 Proでも本記事の方法で血圧・ECG(心電図)の有効化に成功しました。本記事は元々Galaxy Watch4向けでしたが、Galaxy Watch5向けにも流用できるので一部の内容や表現をアップデートしています。

旧モデルの方はこちら

本記事は、Galaxy Watch5 ProやGalaxy Watch4 / 4 Classicユーザー向けです。Galaxy Watch3 / Active2ユーザーの方は、以下の記事をチェックしてみてください。

Galaxy Watch3 / Active2でECG(心電図)や血圧測定を利用する方法【日本でもOK】

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準備と必要なアイテム

血圧と心電図の測定に必要なアイテム

必要なものは、血圧やECG(心電図)を有効にしたいGalaxy Watch5(Pro含む)あるいはGalaxy Watch4(Classic含む)、と、ペアリングしているGalaxyスマートフォン。筆者はGalaxyスマートフォンでしか試していないため、他社製スマホで可能かどうかは不明だ(試した方がいればせひコメントに結果を・・・!)。

本記事で紹介する手順にPCは不要。「スマートフォンのためのデバイスであるスマートウォッチ」のために、いちいちPCを立ち上げるのはナンセンスという筆者の無駄なこだわりのためにPCを使用していないが、USBデバッグ等に慣れている方であればPCを使った方がスムーズかもしれない。

ちなみに、血圧測定機能を正しく試してみたい場合は、キャリブレーションのために別途通常の血圧計が必要となる。機能を有効にして遊びたいだけであれば、特に用意する必要はないだろう。

注意点

本記事で紹介する方法は、本来意図されていない手段を用いて有効化されていない機能を動作させるので、当然ながら推奨はできない。完全に自己責任で行うことになるため、上手くできなかった・万が一トラブルが起きたといった場合に、人を頼ってはいけないし当サイトは一切の責任を負わない

また、本記事で使用したGalaxy Watch4 Classicは米国版、Galaxy Watch5 Proは国内版なので、別の国のモデルでは挙動が異なる可能性がある。

Galaxy Watch5 / Watch4で血圧とECG(心電図)を有効にする方法

ここからがやっと本題。

Galaxy Watch5 / Watch4で血圧とECG(心電図)を有効にする手順を簡単にまとめると、Galaxy Watchとスマートフォンの両方にSamsung Health Monitorをインストールするだけ

Galaxy Watch3の場合は、リージョンによってはスマートフォン側にアプリをインストールするだけでよかったのに対して、Galaxy Watch5やGalaxy Watch4では現状スマートフォンとGalaxy Watchの両方にアプリのインストールが必須となっている

スマートフォンにSamsung Health Monitorをインストール

Samsung Health Monitor

Samsung Health Monitorは、当然日本からは正規の手段でインストールできない。自身で適したapkファイルを探してきて、インストールする必要がある。

スマートフォン向けSamsung Health Monitorアプリのapkファイルを配布しているページを以下に挙げるので、参考にしてみてほしい。

リンク先の赤枠で囲った場所をタップすると、スマホ向け・Watch向け両方のSamsung Health Monitorアプリが格納されている。

apkファイルのインストール方法については、今更だと思うので割愛。あらかじめ、使用するブラウザの「提供元不明のアプリのインストール」を許可しておくことを忘れないように。

Galaxy Watch5 / Watch4にSamsung Health Monitorをインストール

Galaxy Watch4 ClassicにインストールしたSamsung Health Monitor

続いては、Galaxy Watch5 / Watch4にウォッチ用のSamsung Health Monitorをインストールする。apkファイルはスマートフォン向けと同じ場所で配布されているので、再度チェックして取り合えずスマートフォンにダウンロードしておこう。

肝心のインストール方法について、もし「スマートウォッチにapkファイルをインストールする」と聞きすぐに方法が思い浮かぶのであれば以下の手順は読み飛ばしてOK。

「インストール」と「ダウンロード」の違いに注意。

ここでの目的はGalaxy Watch5 / Watch4にapkファイルをインストールすることなので、スマートフォンに一旦「ダウンロード」しておいたapkファイルを以下の手順でGalaxy Watch5 / Watch4に「インストール」する。

「インストール」と「ダウンロード」を混同すると上手くいかない(詳細はコメント欄参照)ので注意。間違ってスマートフォンにWatch向けのアプリをインストールし、「起動できない」と質問してくる方が非常に多いのでよく確認してから実行を(質問は対応しきれないので勘弁して…)

方法がわからない方向けに、PCを使わない手順を解説する。まずは「Bugjaeger Mobile ADB – Develop & Debug via USB OTG」というアプリをインストールして起動しておこう。

続いて、Galaxy Watch5 / Watch4とスマートフォンを「Bugjaeger」を使用して接続するための設定を行う。

開発者モード有効化からデバッグ有効化までの手順

まずはGalaxy Watch5 / Watch4の設定からBluetoothをオフにする。その後、設定 ⇒ 時計について ⇒ ソフトウェアと進み、ソフトウェアバージョンを連打すると、開発者オプションが有効化される。

設定画面から開発者向けオプションに進み、[ADBデバッグ]と[Wi-Fiでデバッグ]を有効化する。一度前の画面に戻ってから再度開発者オプションに進み、[Wi-Fiでデバッグ]の隣に数字の羅列(IPアドレスとポート)が表示されていればOKだ。

Bugjaegerの使い方

続いてスマートフォン側の操作。先ほどインストールした「Bugjaeger」を起動し、右上のコンセントのようなアイコンをタップ。先ほどGalaxy Watch5 / Watch4の[Wi-Fiでデバッグ]の画面で確認した数字の羅列を入力し、CONNECTをタップすると、スマートフォンとGalaxy Watch5 / Watch4がWi-Fi経由で接続される。

その後、コンセントアイコンの1段下の列から「↑」のアイコンのタブを選択し、右上の「+」アイコンをタップ。「Select APK file」を選択してOKをタップして、先ほどダウンロードしておいたウォッチ用のSamsung Health Monitorを選択すると、Galaxy Watch5 / Watch4に同アプリがインストールされる。

以上でアプリのインストールが完了。Galaxy Watch5 / Watch4の開発者オプション向けオプションから、[ADBデバッグ]と[Wi-Fiでデバッグ]を無効にしておくことを忘れないように。

Galaxy Watch5 / Watch4の血圧・ECG計測で遊んでみよう

再度Galaxy Watch5 / Watch4とスマートフォンをペアリングし、スマートフォン側のSamsung Health Monitorを起動すると、上記画像のように血圧測定(Blood pressure)とECGの項目が表示されているはずだ(バージョンによってUIは若干異なる)。

また、Galaxy Watch5 / Watch4側にも血圧測定とECGのタイルが追加されているので、いつでも測定を開始できる。

ちなみに、海外版のGalaxy Watch4には元々Samsung Health Monitorがインストールされており、本記事の作業を行うともう1つ同じアプリがインストールされる形となる。あとからインストールしたアプリは「リージョンに関わらず使えるように手を加えられたアプリ」であり、区別のためにアイコン右上に「M」が表示されている。

Galaxy Watch5 Proで心電図(ECG)を計測している様子
Galaxy Watch5 ProでECG(心電図)
Galaxy Watch4 Classicで血圧測定している様子
Galaxy Watch4 Classicで血圧測定

Galaxy Watch4 Classicで血圧やECG(心電図)を測定している様子がこちら。医療機器ではないため精度に関しては参考程度だが、体組成計も組み合わせれば非常に多彩な測定が行えるようになる。

Galaxy Watch5 / Watch4で血圧とECG(心電図)を有効にする方法まとめ

以上、Galaxy Watch5 / Watch4で血圧とECG(心電図)を有効にする方法を解説した。

今後のアップデート次第でこういった手段は塞がれてしまう可能性がある。また、冒頭でも述べたが推奨された方法ではないので、実践する方はあくまでも自己責任で。

また、当サイトでは、Galaxy Watch5 Proのレビューも公開している。よければ以下からチェックしてみてほしい。

参考Galaxy Watch5 Pro レビュー。致命的な欠陥アリ

コメント

  1. 匿名 より:

    Galaxy Watch5で手順通りに行いましたができませんでした。
    こちらはwatch4と全く同じファイルをインストールで可能なのでしょうか??

    • ひがしひがし より:

      ファイルはWatch4 / 5で共通です。
      どこかの段階で手順を間違えている、ファイルが破損しているなど理由はいくつか考えられますがこちらからは特定できません。
      一応以下ページにWatch向けapkの別バージョンがあるようです(責任は取れないのでぜひ試してとは言えません、ご了承ください)。

      https://www.gadgetzninja.com/newBlogPost-zbdYQi

      ときどき問い合わせがあるのですが、多くの場合
      ・「インストール」と「ダウンロード」を勘違いしている
      ・Watch向けをスマホに、あるいはスマホ向けをWatchにインストールしようとしている
      などが上手くいかない原因として多くあるようなので確認してみてください。

ひがし

平成6年生まれの男。趣味はガジェット・テニス・料理・スターウォーズ・カードマジックなど。ペンギンとオカメインコが大好き。

当サイトでは主にGalaxyを中心に様々なガジェットのリークやニュース、レビューなどをお届けしています。今は完全ワイヤレスイヤホンにご執心。