サムスンは現地時間12月15日、新型のAndroidタブレット「Galaxy Tab A8」を発表した。同デバイスは、2020年9月に発表された「Galaxy Tab A7」の後継モデルとなるミドルレンジタブレットだ。
そこで、本記事では、「Galaxy Tab A8」とその前身にあたる「Galaxy Tab A7」のスペックを比較し、どういったポイントが進化・改善されたのかをチェックしていく。
結論から述べると「Galaxy Tab A8」はほぼマイナーチェンジであり、個人的にはややネガティブな変更が施されたと感じるポイントもあるので、ぜひ参考にしていただければと思う。
デザイン・カラバリ
まずはデザインの違いから。
カラーバリエーションは「Galaxy Tab A8」がグレー・シルバー・ピンクゴールドの3色、「Galaxy Tab A7」がダークグレー・シルバー・ゴールドの3色。
その他、ぱっと見てわかる違いとしては、SAMSUNGロゴの位置が「Galaxy Tab A8」の場合は隅に、「Galaxy Tab A7」は中央であるという点。
また、カメラの形状も「Galaxy Tab A7」のスクエア型が「Galaxy Tab A8」では円形に変更されている。
Galaxy Tab A8 | Galaxy Tab A7 | |
---|---|---|
サイズ | 246.8 x 161.9 x 6.9 mm | 157.4 x 247.6 x 7 mm |
重量 | 508g | 476g |
ディスプレイ
ディスプレイサイズは「Galaxy Tab A8」は10.5インチ、「Galaxy Tab A7」は10.4インチ。解像度は「Galaxy Tab A7」が2000×1200ピクセルであるのに対して、「Galaxy Tab A8」は1920 × 1200ピクセルとわずかに低い。
パネルはどちらもTFT液晶。画面占有率も約80%と共通しており、0.1インチ・80ピクセルの差を感じられることはほとんどないはず。
スペックとパフォーマンス
続いては、スペックとパフォーマンス面について。
「Galaxy Tab A7」のプロセッサーにはSnapdragon 662が採用されていたのに対して、「Galaxy Tab A8」のプロセッサーは2GHzのオクタコアとのみ表記されていて具体的な情報が公開されていない。
一応各種ベンチマークの情報から、「Galaxy Tab A8」のプロセッサーはUNISOC製のTiger T618であると考えられている。事実であれば、Snapdragon 662搭載の「Galaxy Tab A7」に対して「Galaxy Tab A8」はわずかに古いプロセッサーを採用したことになる。
一応、「Galaxy Tab A8」はCPU・GPUどちらもA7と比較して約10%のパフォーマンス向上を実現したと述べられている。しかし、採用されているGPUの関係から、主にゲームアプリを中心とした互換性の面ではやはりSnapdragonの方が安心感がある。
何よりも、サムスン自身がプロセッサーを公表していないという時点で、この件にはあまり触れてほしくないという意図が見え隠れしているように感じた。
なお、メモリとストレージにはそれぞれ4GBと128GBの選択肢が増えている。最大1TBまでのmicroSDカードをサポートする点も変わらず、7040mAhのバッテリー容量も変更がない。
Galaxy Tab A8 | Galaxy Tab A7 | |
---|---|---|
プロセッサー | 2GHzオクタコア(T618の可能性アリ) | Snapdragon 662 |
メモリとストレージ | メモリ:3 / 4GB ストレージ:32 / 64 / 128GB |
メモリ:3GB ストレージ:32 / 64GB |
バッテリー | 7040mAh | 7040mAh |
プロセッサーの件に関しては、世界的な半導体不足による影響が原因の1つとして考えられる。ミドルレンジのタブレットは維持したいが歩留まりが悪くなるリスクが大きい、という状況を打開するための戦略的な選択ということかもしれない。
カメラとスピーカー
「Galaxy Tab A8」と「Galaxy Tab A7」は、両機種とも背面に800万画素、前面に500万画素のシングルカメラを搭載している。カメラに関する詳細も公表されていないが、おそらく大きな差は見られないとはずだ。
また、クアッドスピーカーとイヤホンジャックを搭載している点も共通している。
まとめ
以上、「Galaxy Tab A8」と旧モデルとなった「Galaxy Tab A7」のスペックをザックリと比較してみた。
フラットな視点でみると、「Galaxy Tab A8」は新モデルではあるものの搭載されているOSがAndroid 11であるという点を除けば、目新しい要素がほとんどないように思える。
「Galaxy Tab A8」の日本市場への投入はほとんど期待できない。もし、個人輸入を考えているのであれば、ぜひ本記事を参考にしていただければ幸いだ。
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