VAIOもついにCore Ultra。VAIO SX14-Rは自由な働き方をサポートする新ハイエンドモバイルPC

VAIO株式会社は10月31日、新型のノートPC「VAIO SX14-R」および法人向けの「VAIO Pro PK-R」を発表した。

本日10月31日から受注を開始し、VAIO SX14-Rは11月8日に最速の到着となる見込み。VAIOストアの最小構成価格は税込259,800円。量販店等で取り扱われる標準仕様モデルはオープン価格で、想定価格は279,800円。

やや遅れてCore Ultraシリーズ1を採用したハイエンド×大画面の軽量モデル

VAIO SX14-Rは、VAIOのラインナップのなかでもハイエンドかつ大画面、さらに軽量なモバイルマシンとして登場した。

名称の通りディスプレイサイズは14.0インチでアスペクト比は16:10。解像度と光沢・非光沢、タッチ操作の可否などが異なる以下の3種類を選択できる。

比較項目	アンチグレア	アンチグレアかつタッチ対応	グレア
解像度	1920×1200ピクセル	2560×1600ピクセル	2560×1600ピクセル
パネル	アンチグレア	アンチグレア	フラッシュサーフェス(グレア)
タッチ操作	非対応	対応	対応
ペン	非対応	非対応	対応
備考	–	–	※個人向けモデルでは特別モデル(ALL BLACK EDITION or 勝色特別仕様)でのみ選択可能

天板や底面の素材に新設計の熱可塑性カーボンを採用したことで1kg未満の重量を実現しており、最軽量の構成だと約948gとなっている。内覧会では実際に手に取ってみる機会があったが、普段13.3インチかつ1kgを超えるノートPCを使っているので「大きいのに軽くなっている」という逆転現象が発生しより軽さを実感できた。

CPUにはインテルCore Ultraプロセッサー(シリーズ1)を採用。通常カラーのモデルはCore Ultra 7 155HとCore Ultra 5 125Hから選択でき、特別モデル(ALL BLACK EDITION or 勝色特別仕様)ではCore Ultra 7 155H一択となる。

メモリは16GB・32GB・64GB(いずれもLPDDR5X)、ストレージは256GB・512GB・1TB・2TB(256GBのみスタンダードSSD、その他は第4世代ハイスピードSSD)というラインナップ。

ちなみに、すでに他社からはCore Ultraのシリーズ2を採用するノートPCが投入され始めているなか、なぜこのタイミングでシリーズ1なのか？という疑問への回答は、「従来よりも試作のフェーズを1つ追加しクオリティを追求しながら開発したから」とのことだった。

従来の開発プロセスでは試作を3度重ねたうえで量産に入っていたのに対して、VAIO SX14-Rでは4度の試作を重ねているという。

確かに納得のクオリティではあるが、他社モデルと比較したときにシリーズ1がネックになるのは避けられないだろう。特に、シリーズ1ではNPUの処理性能40TOPS以上をクリアできないため注目度の高い「Copilot+PC」の要件を満たせず、わかりやすい肩書に欠けてしまうのは残念。

なお、キーボードにはCopilotキーを搭載。今後｢Copilot+ PC｣向けにリリースされる予定のAI機能は利用できないものの、後述する一部AIを活用したモバイルワーク向けのVAIOオリジナル機能「VAIOオンライン会話設定」が用意されている。

バッテリー駆動時間は動画再生時で約10～11時間、アイドル時で約26～27時間。さらに、カスタマイズでは動画再生時最大約16時間、アイドル時最大約38時間の大容量バッテリーも選択可能だ。

画面を見ていないときに輝度を下げる「ノールック節電」機能に対応するほか、バッテリー劣化対策の「いたわり充電」にも対応。その他、VAIO独自の充電制御機能も搭載し、実駆動時間を長く確保するできるように工夫されている。

カラーバリエーションはディープエメラルド・アーバンブロンズ・ファインブラック・ブライトシルバーの4色にALL BLACK EDITIONと勝色特別仕様の2色を加えた合計6色が用意される。

ディープエメラルドは画像や映像ではなかなか伝わりにくい独特な深みのある色合いで、今までのノートPCではあまり見られなかった挑戦的なカラーに感じる。多少派手な印象を受ける方がいるのは間違いないが決して下品な色ではないので、ぜひ実機を確かめてみてほしいと思う。

本体後部にはディスプレイを閉じたときに指がかりがよくなるようにくぼみが設けられている。また、バッグやスリーブなどに出し入れしやすいように全体がくさび型になっているのも特徴だ。

さらに、VAIO SX14-Rはパームレストに手を添えることなく片手でディスプレイを開閉できる。「片手での開閉」を謳うノートPCは多いものの、実際に試してみると意外と難しいことも珍しくないが、VAIO SX14-Rは間違いなく片手でスムーズに開閉できた。

本記事冒頭に掲載した動画ではカメラを持ちながら片手で開閉しているので、ぜひ確かめてみてほしい。

なお、ディスプレイを開くと自動的にキーボードに角度が付く「チルトアップヒンジ構造」も採用している。キーボードは心地よい打鍵感やクリック感を維持しながら静音化されており、周囲に配慮しながらのタイピングが可能だ。

キーボードは英語・日本語のほか、かな文字のあり・なしも選択できる。ALL BLACK EDITIONと勝色特別仕様はキートップの文字を目立たなくする隠し刻印にも対応した。

インターフェースはThunderbolt 4とUSB 3.2 Gen 1を左右に1基ずつ、Gigabit EthernetとHDMIも搭載。その他、Wi-Fi 7、Bluetooth 5.4、920万画素Webカメラ、指紋・顔認証、音声入出力など。

4G LTEモデルと5Gモデルも用意。物理SIMとeSIMのデュアルSIM(シングルスタンバイ)のワイヤレスWANに対応する。

付属のType-C ACアダプターも新開発されており、コンパクト・軽量化を実現している。プラグ部分を折りたためるので、より持ち運びしやすくなった。

自由な働き方をサポートする「VAIOオンライン会話設定」

VAIO SX14-Rは「場所を問わずあらゆるスタイルの仕事を快適に」するためにオンライン会議向けの機能が充実している。

全ての機能は画像のように「VAIOオンライン会話設定」に集約されており、このメニューはキーボード上部のF12キーの隣に配置された専用のショートカットキーから一発で起動可能だ。

以下、いくつかの機能をザっと紹介する。

▼プライベートモードでは、両隣に人がいるような環境でも周囲の音を拾わずにクリアな音声を伝えられる。

▼プライバシーモードでは画角狭くなるので周囲の人が映り込みにくく、画角から外れた位置の音もほぼ拾わない。

▼会議室モードであればやや離れた位置の参加者の声もしっかりと拾って届けられる。

▼画面の覗き見を検知するとアラートを出す機能も搭載。

▼暗い環境でも映像を明るく補正できるピクセルビニング機能。

▼小声モードを使えば周囲に気を遣って小さな声で会話しても相手にはしっかりと伝えられる。

▼ユニークだけど意外と需要がありそうなのが映像を一時停止する機能。飲み物を飲んだり鼻をかんだりちょっとだけ席を外すとき、映像を真面目な顔で一時停止すれば相手には真剣に話を聞いているようにしか見えない。「ちょっと回線が不安定で……」とでも言っておけば多少違和感あっても問題ナシ？

VAIO Vision+ 14との相性も抜群

VAIOは2024年7月1日に同社初のモバイルモニター「VAIO Vision+ 14」を発表したが、同じ14インチということもあってVAIO SX14-Rとの相性は抜群だ。

解像度が1920×1200ピクセル(WUXGA)であり、アスペクト比が16:10なのも共通。内覧会で聞いたところ、VAIO Vision+ 14向けとしてすでに発売されている覗き見防止のプライバシーフィルターも共有できるとのことだった。

▼モバイルモニターの詳細は以下から

VAIO SX14-Rのバリエーションと価格

VAIO SX14-Rには、4色の通常カラーモデルのほかALL BLACK EDITIONと勝色特別仕様が用意される。

それぞれのVAIOストアにおける最小構成価格は以下の表の通りだ。

モデル	最小構成価格
通常カラー	税込259,800円
ALL BLACK EDITION	税込294,800円
勝色特別仕様	税込299,800円

VAIOオリジナルアロマ&ディフューザーのプレゼントキャンペーンも実施

VAIOでは、VAIO SX14-Rの発売を記念してX(旧Twitter)にてプレゼントキャンペーンも実施される。

＼ VAIOオリジナル アロマ&ディフューザーが当たる！／
VAIO® SX14-R発売記念フォロー＆引用リポスト #キャンペーン 開催

抽選で30名様へプレゼント🎁
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— VAIO【公式】 (@PressVaio) October 31, 2024

当選するプレゼントは、非売品の「VAIOオリジナルアロマ&ディフューザー」。VAIO本社工場のある安曇野の心地よい風をイメージし、集中力を高めると言われているローズマリーをメインにブレンドした香り。

VAIOのロゴが刻印された桐箱入りの特別仕様。

キャンペーン詳細は以下の通り。

プレゼント	VAIOオリジナルアロマ&ディフューザー
応募方法	VAIO公式Xアカウントをフォローしたうえでハッシュタグ「#VAIOSX14R」を付けて引用リポスト
当選数	抽選で30名
キャンペーン期間	2024年10月31日10時から11月30日23時59分まで