2024年12月3日、イギリス発のモバイルアクセサリーブランドであるClicks Technologyが物理キーボードを搭載するユニークなiPhoneケース「Clicks Keyboard for iPhone」を日本向けに発表し、Amazon内のClicks Japan公式ストアにて発売した。
今回、Clicksブランドの日本初上陸にあたり開催されたプレス向け発表会に参加し、Clicksを実際に手に取り使い勝手を確認することができたので、ハンズオンの感想をお伝えする。
大画面をフルで使えるのが魅力のポップなキーボードケース
Clicks Keyboardは、ケース自体にUSB Type-Cコネクタが内蔵されており、対応のiPhoneをダイレクトに接続して使用する。
そのため、サイズの異なる各iPhoneごとに専用のモデルが用意されている点が特徴だ。今回日本向けに発売されたのは執筆時点では最新モデルとなるiPhone 16 Pro向けとiPhone 16 Pro Max向けの2種類。一応、海外ではiPhone 14シリーズや15シリーズ向けのClicksも展開されていた。
Clicks Keyboard最大のメリットは、文字入力の際にソフトウェアキーボードが画面を覆わないのでiPhoneの大画面をフル活用できることだろう。
メッセージでもブラウザの検索でも、文字を入力するときは画面の下からソフトウェアキーボードがにゅっと出現し、画面の約半分を覆ってしまう。一方、Clicks Keyboardを使用して文字を入力すればキーボードが出現しないので、表示領域を邪魔することなくフル画面を広々と使える。
各キーのサイズは大きいとは言えないものの指先で押すには全く問題のないサイズ感。キーには微妙に角度が付けられており、素早く・正確にタイピングできるよう工夫されている。よく聞く言葉で表現すると、人間工学に基づいて設計されたというやつだろう。
キー自体はプラスチックで、押すとカチカチといった小気味よいクリック感がある。個人的には気持ち硬めかな?という印象を受けたが、耐久性やフィードバック、そのうちヘタってくる可能性などを考慮すればちょうどいい塩梅かもしれない。
キーの配列はQWERTY配列がベースとなっており、Commandキーやアクションキーなどカスタマイズ用のキーも用意されている。スペースキーでスクロールしたりキーの組み合わせでホーム画面に戻ったりできるほか、アプリの起動やiOSのショートカットと組み合わせたりも可能。
発表会では、キーの操作で連携した照明やスピーカーなど家電を操作するデモも披露された。
サイズとバランス感に注意
会場で短時間触ってみたところ、キーボードは思っていたよりもカチカチ感があり打っていて気持ちがいいと感じた。この手のデバイスはスポーツと同じで指先が無意識に反応するようになるまで時間がかかるが、慣れてしまえばフリックよりも早く正確に入力できるだろう。
また、一部の記号を出すのに戸惑うシーンこそあったが(音引きの出し方を質問している方もいた)日本語入力もスムーズに行える。
一方で、iPhoneの下にキーボードを強引にくっ付けるという構造上、どうしてもサイズが縦に長くなってしまう点はデメリットだ。洋服のポケットに入れれば高確率で飛び出てしまうし、胸ポケットに入れると屈んだ拍子に落下、なんてこともありそうだ。
また、タイピング中の持ち方によっては頭の方がやや重く感じてしまい、ちょっと不安定になってしまうシーンもあった。タイピングそのものだけではなくClicks Keyboardというケースそのものに慣れる時間は必要だと覚悟しよう。
なお、今回日本向けに発表されたiPhone 16 ProとiPhone 16 Pro向けのClicks KeyboardはMagSafeもサポートしている(旧モデル向けは非対応)。サイズが縦に長くなる関係上、充電スタンドは角度を調節しないとデスクに干渉する可能性がある。
Android用のClicks Keyboardが欲しい方へ
Clicks Keyboardシリーズは現在、iPhoneシリーズ向けにのみ展開されている。しかし、当サイトの読者であれば間違いなく「Android用のClicks Keyboardはないの?」と考えるだろう。
Clicksの公式サイトをチェックしてみると、ページ下部のFAQに「Android用のClicksが登場する予定はありますか?(意訳)」との質問があり、検討中と回答されている。
さらに、どのAndroidスマホ用のClicks Keyboardが欲しいかの意見を募集しているフォームまで用意されている。ぜひGalaxy S UltraシリーズのClicks Keyboardが欲しいとの意見を送り付けよう。
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