Googleは、PCのウェブブラウザやスマートフォンアプリ向けに提供していたメールアプリ「Inbox by Gmail」を、2019年3月いっぱいでサービス終了することを発表しました。元々Inboxは2014年に招待制にてサービスを開始、2015年には一般提供が開始され、Gmailと連携しメール操作に関する新機能を実験的に提供する場として活用されてきました。あくまでもGmailのための実験的なフィールドという位置づけであったためにいつかこの日が来るのはわかっていましたが、すっかりとInboxにハマってしまっていた身としては今からGmailに戻って再び慣れなければいけないのは非常に億劫です。
好評の機能はGmailへ反映
「将来を見据えて、誰にとっても最高の電子メール体験をもたらすためにより重点的なアプローチをとっていきたい」というのが今回のInboxとGmailの統合に対するGoogleのコメント。Gmailに追加する新機能を実験的に提供する場としてはInboxはその役割をしっかりと果しており、指定した日時にメールを再通知するスヌーズ機能、受信したメール内容に基づいて返信文の候補を表示し返信を楽にするスマートリプライなどInboxにて好評だった機能は着々とGmailにも反映されてきています。
しかしInboxでのピン留めとGmailでのスターなど微妙に操作感が異なるものなどはまだ多くあります。Gmailでは「メイン」「ソーシャル」「プロモーション」「新着」「フォーラム」といったカテゴリに自動でメールを振り分けてくれていましたがInboxではさらに「トラベル」「ショッピング」「マネー」といったよく使うカテゴリが追加されており、とりわけショッピングとマネーは見落としが無くなるので非常に重宝していたのですが、Gmailには見当たりません。メールを月毎、カテゴリ毎に一括でアーカイブしたりなど、InboxとGmailの差について個々の細かな機能を上げていくとキリがないですが、とにかく今の段階ではこの2つのサービスにの操作感はわりと別物な感じでスムーズな移行はちょっと難しそう。4月のGmailの大幅なアップデートでだいぶGmailがInbox寄りの雰囲気になり、昔Gmailに抱いたゴチャゴチャとした印象がやっと改善されてきていますが、特にスマートフォンアプリに関してはInboxの方が断然操作性が良いです。Gmailへの一本化が発表されてしまった以上私も今日からGmailアプリを徐々に使って体を慣らしていくつもりではありますが、残された半年の猶予期間でGmailのより一層のInbox化を願います。というよりInboxの名前をGmailにしてしまえばそれでいいのに。
一応今回のInboxの提供終了に伴いGoogleから移行ガイドも提供されているのでそちらもぜひ参考にしましょう。半年もあれば慣れることができるはずです。
(source Google)
4月2日、Android版Sparkがリリースされました。Inboxの代替手段としてはGmailよりも有力かと思います。
コメント