2020年12月頃より、日本国内のGalaxyスマートフォンに最新のソフトウェアである「One UI 3」へのアップデートがリリースされはじめた。
2020年3月時点で、Galaxy S20 / S20+ / S20 UltraやGalaxy Note20 Ultraといった比較的新しいフラッグシップモデルにもOne UI 3が適用されている。
そこで本記事では、筆者が実際にOne UI 3を使っているときに気が付いた、従来のソフトウェアであるOne UI 2との違いを簡単にではあるが比較していく。どこがどのように変わったのか、興味がある方はぜひチェックしてみてほしい。
One UI 3の新機能、One UI 2との違いを比較
通知センターの背景にぼかし
One UI 2からOne UI 3へのアップデートでは、デザイン面での変化はあまり多いとは言えない。
すぐにわかる変化としては、通知センターやクイック設定パネルを開いたときの背景が挙げられる。One UI 2では背景は薄暗くなっていただけだが、One UI 3では背景にガウスぼかしがかかるようになった。
iOSやOPPOのColorOS、Windows 10などでも見られるデザインで、地味ながら個人的にはなかなか気に入っている。
通知エリア
One UI 3の新機能というよりはAndroid 11の新機能に近いが、通知センターの表示方法にも変化があった。
音楽などのメディアを再生している際は、通知センターの最上部にメディアプレイヤーが固定される。メディアプレイヤーからは再生・停止と曲送りはもちろん、シークバーを動かすことによる再生位置の調節も可能。出力先が複数ある場合は、このメディアプレーヤー上から簡単に切り替えられる。
また、メッセージ系のアプリは「スレッド」というカテゴリに分類され、まとめて1箇所に表示されるようになった。従来の届いた順番にバラバラと点在するよりスタイルも、随分とメッセージを見返しやすい。
そのほか、サウンドの通知とサイレントの通知も分類される。
ギャラリーアプリのUIとアンドゥ機能
One UI 2からOne UI 3にアップデートされ、大きく変化したアプリのひとつがギャラリーアプリだ。
まず、One UI 2でギャラリーアプリを開くと最上部に表示されていた「動画」「お気に入り」「最近」「おすすめ」といったメニューが、One UI 3ではまとめて右下のハンバーガーメニューに格納された。
また、画像をタップして開くと下部に同じアルバム内の画像に一発で飛べるスライダーが表示されるようになった。iOSではおなじみの機能だが、何度もスワイプしなくていいので使い勝手は悪くない。
また、One UI 3には画像編集時に利用可能な戻る(アンドゥ)機能も追加された。明るさを変更したり、フィルターを適用したりしたあとに「やっぱりなんか違うな・・・」と思うことは少なくない。そんなときに戻る機能を使うと、変更を加えた順に1つ1つ戻ってくれるので、納得のいっている位置から編集を再開できる。
また、編集が完了した画像は、デフォルトで上書き保存されるようにもなった。従来はコピーとして保存されていたため画像の重複が気になる方もいたかもしれないが、One UI 3ではわざわざ元の画像を消す手間が省ける。
従来のコピーとしての保存は保存時のメニューに表示されるので、元の画像を残しておきたい方も安心して画像を加工できる。
発着信画面のカスタマイズ
どれほどの需要があるかわからないが、発着信画面のカスタマイズもOne UI 3になって追加された機能の1つだ。
カスタマイズできるのは発信者情報のレイアウトと背景の2項目。レイアウトは発信者の名前と電話番号、アイコンを縦に並べるか横に並べるかの違いであり、どちらがよいということはないので完全に好みになるだろう。
背景はデフォルトで用意されている画像のほか、ギャラリー内の画像を選んだりAR絵文字機能を使って作成したりもできる。
ロック画面のウィジェット
ロック画面に表示される時計をタップして、ウィジェットを表示する機能にも対応した。
表示できるウィジェットは多いとは言えないが、スケジュールや天気予報は便利に使えそうだ。
- ミュージック
- 天気予報
- 今日のスケジュール
- 次のアラーム
- デジタルウェルビーイング
- Bixby Routines
ホーム画面のウィジェット
ウィジェット関連でもう1つOne UI 3の新機能がある。
One UI 2でもホーム画面でアプリアイコンを長押しするとアプリ毎のメニューが表示されていたが、One UI 3ではそのアプリがウィジェットを提供している場合はメニューにウィジェットの設定画面へのショートカットが表示されるようになった。
One UI 2までは、ウィジェットを設定する際はホーム画面の長押しからウィジェット一覧を表示するという流れが一般的だった。しかし、One UI 3からはアプリアイコンを長押しするだけでいいので、非常に簡単になったと感じる。
Bixby Routines
Galaxy独自の自動化機能Bixby Routinesにも、One UI 3へのアップデートに伴い機能が追加された。
具体的には、One UI 2までは「条件」と「実行内容」を組み合わせてルーチンを作成していたが、One UI 3からは「ルーチンの終了時」という動作が追加された。
One UI 2までは一通りのルーチンが終了するとルーチン開始前の状態に戻る仕様だったが、One UI 3から追加された「ルーチンの終了時」を使用するとルーチン開始前の状態に戻すかどうかを任意で選択できる。
また、「条件」として使用できる項目に「全員または特定の発信者からの着信」や「指定時刻」が追加された。「この人から電話がかかってきたときには~」「毎週〇曜日のこの時間に~」といったルーチンの作成が可能になる。
アプリ権限の「常に許可する」が廃止
セキュリティ機能も強化され、アプリに位置情報などの権限を与える際の「常に許可する」が廃止された。
One UI 3以降は「アプリ使用時のみ許可」「今回の許可」「許可しない」の3択となり、個人情報を活用するアプリをより安全に使用できる。
One UI 3に対応した国内のGalaxyスマホ
2020年3月9日現在、One UI 3へアップデートされた日本で正式販売されているGalaxyスマートフォンは以下の通り。
機種名 | キャリア |
---|---|
Galaxy Note20 Ultra | ドコモ・au |
Galaxy S20 Ultra | au |
Galaxy S20 / S20+ | ドコモ・au |
Galaxy Fold | au |
Galaxy Note10+ | ドコモ・au・楽天 |
Galaxy S10 / S10+ | ドコモ・au |
また、ドコモは自社で販売しているGalaxyスマートフォンのAndroid 11(One UI 3)へのアップデートスケジュールを公開している。
モデル | 型名 | アップデート時期 |
---|---|---|
Galaxy S10 | SC-03L | 2021年2月 |
Galaxy S10+ | SC-04L | 2021年2月 |
Galaxy S10+ Olympic Games Edition | SC-05L | 2021年2月 |
Galaxy Note10+ | SC-01M | 2021年2月 |
Galaxy Note20 Ultra | SC-53A | 2021年3月 |
Galaxy A41 | SC-41A | 2021年4月 |
Galaxy A20 | SC-02M | 2021年9月 |
Galaxy A21 | SC-42A | 2021年6月 |
Galaxy A51 | SC-54A | 2021年9月 |
当サイトでは、Galaxyスマートフォンのアップデート状況をいち早くお伝えしている。現在のアップデート状況も追える限りでまとめているので、参考にしてみてほしい。
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