フォーカルポイント株式会社は7月29日、TUNEWEARブランドの新型ドッキングステーション「ALMIGHTY DOCK nano1」のクラウドファンディングを開始した。
当サイトは今回、同社より「ALMIGHTY DOCK nano1」のレビュー用サンプルを事前にお借りし、試用する機会を頂いた。実際に数日間使ってみたので、「ALMIGHTY DOCK nano1」がどういったドッキングステーションであり、どんな特徴を持つのかをレビューしていく。
なお、今回お借りした「ALMIGHTY DOCK nano1」はプロトタイプであり、最終的な製品版とは仕様が異なる場合がある。
ケーブル着脱可能&小型軽量な「ALMIGHTY DOCK nano1」
「ALMIGHTY DOCK nano1」は、世界最小クラスのコンパクトボディを実現した5 in 1USBドッキングステーション。ノートPCやタブレット、スマートフォンなどのUSB Type-Cポートに接続し、合計4種類5つのポートに拡張できる。
本体サイズは、約約126.9 × 32 × 10.5mm、重量は約36g。名称に付けられた”nano1“からもわかるように、とにかくコンパクトかつ軽いことが最大の特徴だ。
サイズ | 約126.9 × 32 × 10.5mm |
---|---|
重量 | 約36g |
素材 | アルミニウム合金ほか |
実際に「ALMIGHTY DOCK nano1」を手に取ってみた際のサイズ感は、こちらの画像を見ていただければわかるだろう。
クラウドファンディングページでは、AppleのMagic Mouse 2と比較されている。複数ポートを搭載したUSBハブとしては、非常にコンパクトだ。
また、軽量 & コンパクトと合わせて「ALMIGHTY DOCK nano1」の特徴のひとつとなっている要素が、着脱可能なケーブルだ。
この手のUSBハブやドッキングステーションには、ケーブルが本体に直付けされているか、本体から直接Type-Cコネクタが飛び出しているタイプが非常に多い。それはそれで便利な面もあるのだが、ノートPC用のスリーブやガジェットポーチに収納する際に、固定されたケーブルが邪魔になってしまうシーンにも遭遇する。
その点「ALMIGHTY DOCK nano1」は、ケーブルを取り外せるため取り回しやすさは圧倒的。スマートフォンやノートPCの充電ケーブルをType-Cで統一している場合、Type-Cケーブルを1本持っているだけで「ALMIGHTY DOCK nano1」にも問題なく使い回し可能だ。
なお、本製品には付属品として、約20cmのType-C to Type-Cのケーブルが付属する。自身の利用シーンに合わせて、さらに短いケーブルや長いケーブルを用意してみてもいいだろう。
各ポートの性能
「ALMIGHTY DOCK nano1」に搭載されているポートは以下の通り。
- Type-C:USB 3.2 Gen 2(最大10Gbps)×2
- Type-A:USB 3.2 Gen 1(最大10Gbps、USB2.0/1.1下位互換)×1
- SD・microSD:SD/SDHC/SDXC(最大2TB)、SD3.0 UHS-1、最大104MB/S
HDMIポートは搭載されておらず、Type-Cポートも映像の出力には非対応とのことなので、基本的にデータの受け渡しがメインの用途となる。
各USBポートは、最大で10Gbpsの転送速度に対応。複数のポートを使用する場合は各ポートで10Gbpsを分配する形にはなるが、それでも十分な速度が確保されている。実際にUSB Type-A経由で写真や動画のファイルを転送してみたが、非常にスムーズだった。
筆者が最もよく使う数十枚~数百枚程度の写真データであれば、全くストレスなく利用できそうだ。
また、2つのType-Cポートは、スマートフォンに接続し充電ができることも確認できた。
どちらもUSB PDには非対応とのことなので速度には期待できないが、作業のついでにスマートフォンも充電しておく、という使い方はできる。
USBポートのほかには、SDカードスロットとmicroSDカードスロットも搭載している。取材の現場で撮影した写真を移動中の新幹線などでノートPCに取り込めるので、筆者としては最も使用頻度が高くなるインターフェースだ。
SD / microSD共に最大104MB/SのUHS-1対応。筆者が利用しているTeamのmicroSDカードとアダプター(読込:90MB/s 書込:45MB/s)を直接PCに接続した場合と「ALMIGHTY DOCK nano1」を経由して接続した場合で速度の計測も行ってみたが、特に変化は見られなかった。
UHS-2以降のSDカードを利用している方にとってはやや物足りないスペックかもしれないが、数百枚のRAWデータとjpgデータであれば1分前後で転送できていたので、実用面では特に不満は感じられない。
Android & Harmony OSでも利用可能
「ALMIGHTY DOCK nano1」は、見た目からもわかるようにMacBookシリーズでの使用を想定したアイテムだ。
しかし、対応OSはMacに限定されておらず、iPadOSはもちろん、Windows 10やAndroidでも利用できる。
実際にGalaxy S21に接続しSDカードをセットしてみたところ、何の問題もなく外部ストレージとして認識された。
また、実質Androidがベースであると言われているファーウェイの独自OS「Harmony OS」を搭載したMatePad 11にも同様に接続したところ、こちらでも外部ストレージとして認識され、難なくファイルの転送が行えた。
数は多いとは言えないが、海外まで視野を広げればノートPCライクに使用できるAndroidタブレットはいくつか存在する。「ALMIGHTY DOCK nano1」は、Androidタブレットのインターフェースを拡張するアイテムとしても有効に活用できそうだ。
気になったポイント
発熱について
「ALMIGHTY DOCK nano1」をしばらく使用していると、表面がそれなりに熱を帯びてくることに気が付いた。
火傷しそうになるほどではないものの、場合によっては少々不安になるレベルで発熱しているシーンも確認できた。
一応、表面に放熱性優れたアルミを採用しているため、消費電力の高い機器を接続した場合は放熱により表面が熱くなるとのことだ。負荷がかかりすぎると自動停止する仕組みも搭載しているようだが、極端に高温になっている場合は、一時的に取り外して冷ましてから使う方が無難かもしれない。
インジケーター
「ALMIGHTY DOCK nano1」の上部には、LEDインジケーターが搭載されている。PCやスマートフォンに同製品を接続した際、正しく接続されていればインジケーターが点灯するという仕組みだ。
気になったのは、LEDの明かりがSDカードスロットや側面からも透けてしてしまっていること。SDカードスロットに関しては覗き込まなければ見えないが、側面に関しては使用中は常時LEDによる光が透けている状態だ。
本件に関して問い合わせたところ、LEDインジケーターが透けてしまうのはサンプル特有の現象であるとの返答を受け取った。製品版ではこういった状況にはならないようなので、安心してほしい。
まとめ:超コンパクトで取り回しやすい5 in 1
「ALMIGHTY DOCK nano1」は、5つのポートを搭載していながら非常にコンパクトに仕上げられており、タブレットやノートPCを頻繁に持ち出して使う方にとっては心強いアイテムとなりそうだ。
日常的にWindowsマシンやAndroidスマートフォンを扱う筆者にとっては、これらのOSでも快適に使用できる点も気に入った。ノートPCやタブレット、スマートフォンのUSBポートが足りない・拡張したいと感じているユーザーであれば、きっと便利に活用できるはずだ。
TUNEWEAR「ALMIGHTY DOCK nano1」は、7月29~10月7日まで、GREEN FUNDINGにてクラウドファンディングが実施されている。出資価格は4,500円から。
カラーバリエーションは、MacBookのカラーに合わせやすいスペースグレイとシルバーの2色。発送は、2021年10月以降に予定されている。
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