PITAKA MagEZ Slider 2 レビュー。Galaxy・iPhoneユーザー必見の充電器

PITAKAの新型モジュール式ワイヤレス充電器兼モバイルバッテリー、MagEZ Slider 2のレビューをお届けする。

MagEZ Slider 2は、MagEZ Sliderの後継モデルであり2023年4月21日に発売されたばかり。3種類のワイヤレス充電機能とモバイルバッテリー機能がコンパクトにまとめられた、スマートな充電ステーションだ。

本記事では実際にMagEZ Slider 2を利用し、その使い勝手をレビューする。MagSafe対応製品なので基本的にはiPhone向けの製品ではあるが、本記事ではMagEZ Case 3を装着したGalaxy S23 Ultraとの組み合わせで使用しているので、Galaxyユーザーの方にもぜひ参考にしていただければ幸いだ。

製品提供：PITAKA

PITAKA MagEZ Slider 2のメリットとデメリット

MagEZ Slider 2を使ってみて感じたメリットとデメリットをまとめる。

比較：初代MagEZ Sliderとの違いは？

冒頭でも触れた通り、MagEZ Slider 2はMagEZ Sliderの後継モデルであり、ユーザーからのフィードバックを基にMagEZ Sliderの不満点として挙げられていた箇所を改善しているという。

実際にMagEZ Slider 2と初代MagEZ Sliderの機能を比較した表は以下の通り。

	MagEZ Slider 2	MagEZ Slider(旧)
充電速度	最大7.5W	最大5W
ボタン操作	不要	ボタンを押して充電をスタート
LEDインジケーター	ドック・モバイルバッテリーの両方に搭載	モバイルバッテリーにのみ搭載
回転ロック機能	搭載	非搭載
底面の固定用ゲルパッド	小型化して移動が簡単に	大型

筆者は初代のMagEZ Sliderを使用していないので実機での比較はできないが、この違いを確認したうえで特に使用感に影響を与えそうだと感じたのは充電速度と回転ロックスイッチの有無だ。

特に、ワイヤレス充電の速度は5Wだと間違いなく物足りなく感じていたはず。MagEZ Slider 2が想定しているメインの機種はiPhoneなので仕方ないが、Galaxyユーザーとしては10W以上に対応してくれていればさらに嬉しかった。

PITAKA MagEZ Slider 2 レビュー

ここからはMagEZ Slider 2の実機をチェックしていこう。

本製品は、マグネット式のスマホスタンドとモバイルバッテリーが一体化したタイプのガジェットで、モバイルバッテリー部分をスライドさせてスムーズに持ち出せるように設計されている。

また、モバイルバッテリーをセットする土台部分の背面にもワイヤレス充電機構が搭載されており、さらにPITAKAのApple Watch向け充電器である「Power Dongle」も組み込める点が特徴。

Apple Watchユーザーであれば、合計で3台のデバイスをわずかなスペースでスマートに充電できるのが魅力だ。

逆に言うと、Apple Watch以外のスマートウォッチは充電できないのでその点はデメリットであるとも言える。

筆者がメインに使っているスマートウォッチはGalaxy Watch5 Proであり、当然ながらPower Dongleを組み合わせたMagEZ Slider 2では充電不可。需要が少ないのは承知の上だが、ぜひGalaxy Watch向けのPower Dongleも販売してほしいところだ。

モバイルバッテリーの着脱がスムーズ

MagEZ Slider 2のメイン機能は、着脱できるモバイルバッテリーだろう。自宅ではモバイルバッテリーをセットしてマグネット式のスタンドとして使いながら、外出時にはモバイルバッテリーごと外に持ち出せるのが魅力だ。

まず驚いたのは、モバイルバッテリーの出し入れが非常にスムーズである点。本体側にUSB Type-Cコネクタ、モバイルバッテリー側にType-Cポートが搭載されているので、しっかりとはめ込むために気を遣う必要があるかと身構えていたのだが、完全に杞憂だった。

サイズがピッタリに設計されているためか、モバイルバッテリーをセットする際にズレたり引っかかったりすることは全くなく、驚くほどスルッと端子が接続される。慣れればほとんどノールックでもセット可能だ。

スマホの背面に取り付けた状態でも同様にスムーズ。

出掛けるときは充電中のスマホをモバイルバッテリーごとまとめてサッと取り出し、帰宅時も同様にセットするだけなので、スマホを充電器に繋いで、その隣でモバイルバッテリーも繋いでといったようなゴチャゴチャする手間がかからず非常にスマートだ。

ちなみに、モバイルバッテリーのマグネットは非常に強力で、MagEZ Case 3を装着したスマホの背面にガチっと固定される。マネは推奨しないが、モバイルバッテリーだけを掴んでひっくり返してもGalaxy S23 Ultraは落下しなかった。

背面は主にイヤホン充電用

Apple Watchを持っていない筆者にとっては、MagEZ Slider 2の背面充電も重要かつ貴重な機能だ。

背面の充電出力は5Wであり、AirPodsシリーズの充電を想定して設計されている。とは言っても規格はQiなので、背面に立て掛けられるサイズのワイヤレスイヤホンであれば何でも充電可能。

筆者の場合は画像の通りGalaxy Budsの充電スペースとして活用しているが、違和感もなく使い心地は抜群だ。

回転は便利、音は不要

MagEZ Slider 2は本体がクルクルと回転するので、背面のイヤホン用充電機能も不便なく使える。

初代MagEZ Sliderとの比較でも触れた通り、以前のモデルはこの回転機能がロックできない仕様だったようだが、今作では側面のスイッチ回転をオン・オフできる。

特に、スマホを付けたり取り外したりする際に回転されるのはやや使い勝手が悪いので、スマホを取り付けた後にロック解除 ⇒ 取り外す前にロックというルーティンを作っておくと着脱がスムーズだった。

また、この回転機構の魅力でもあり欠点でもあるのが、回転時のカチカチという音とクリック感だ。

回転に合わせて小気味よくカチカチとしたフィードバックがあるのは楽しく、何となくギミッキーでカッコいい。しかし、わがままを言うと感触は残したまま音は小さくしてほしいと感じた。

些細な指摘にはなるのだが、カチカチという音がちょっとわざとらしくて大きい印象を受ける。方向性自体は大好きなので、感触だけは残しつつ音が控えめになると文句はないのだが……。

Wireless Charger Trioとの使い分け

筆者はこれまで、メインの充電器として以前レビューしたサムスン純正のWireless Charger Trioを使用していた。

MagEZ Slider 2と比較するとWireless Charger Trioの方が場所を取ってしまうものの、雑に置いても充電できたり初代以外のGalaxy Watchを充電できたりといったメリットもある。

どちらも一長一短なので、現在はデスク周辺にMagEZ Slider 2、ベッドサイドにWireless Charger Trioを設置して使い分けている。メインのGalaxy S23 Ultraは日中の仕事中はMagEZ Slider 2で充電し、就寝時にはWireless Charger Trioに乗せているという格好だ。

同梱品

価格と購入方法

以上、PITAKAの新型ワイヤレス充電器、MagEZ Slider 2のレビューをお届けした。

MagEZ Slider 2は、PITAKA公式サイトのほかAmazonや楽天からも購入できる。価格はPower Dongleとのセットが22,999円、Power Dongleナシだと16,999円とややお高めだが、価格に見合うだけのクオリティだ。

スマホやイヤホンの充電場所を一ヶ所にまとめたい方やコンパクトなモバイルバッテリーを探している方は、ぜひ1度チェックしてみてほしい。