Shokzの新型ワイヤレスイヤホン、OpenFitのレビューをお届けする。
骨伝導イヤホンの代名詞的存在でもあるShokzだが、本機OpenFitにはブランドの象徴でもある骨伝導技術は使われていない。OpenFitは、Shokzが2023年にリリースするオープンイヤー型の完全ワイヤレスイヤホンだ。
今回、短期間ではあるが一足先にOpenFitを試すことができたので、付け心地や音質、バッテリー持ちなどを検証しレビューしていく。
なお、お借りしていたOpenFitはサンプル版であり最終的な製品版とは一部仕様が異なる場合がある。
クラウドファンディングが終了し、先行予約販売が開始されています。
2023年6月23日00:00~2023年7月05日23:59の期間中に以下の公式サイトからOpenFitを予約購入すると、抽選で豪華賞品が当たるキャンペーンも開催中です。
製品貸与:フォーカルポイント
Shokz OpenFitのメリット・デメリット
Shokz OpenFitを実際に使用して感じたよい点とイマイチな点は以下の通り。
デザイン:ケースがちょっと大きめ
まずはShokz OpenFitのデザイン・外観をチェックしていく。
OpenFitは今のところブラックとベージュの2色が用意されており、今回送ってもらったのはブラックだった。
ケースは角の丸いスクエア型。形状はGalaxy Budsシリーズのケースに近い。
大きさは一応手の平サイズで、一般的な完全ワイヤレスイヤホンのケースと比べると一回りか二回りくらいは大きく感じる。
ジャケットやコートなどの内ポケットであればスムーズに出し入れできるし、ズボンのポケットにも入るには入る。ただ、スマホと一緒に持ち歩く場合は多少かさばりやすいので、薄着になる夏であれば小さなカバンが欲しくなるサイズ感だ。
ケースを開けてみた様子がこちら。
ケースの大きさに対して厚さが抑えられているのは、イヤーフックを互い違いに重ねながら収納する設計のおかげ。
先端とは違いイヤーフックにはマグネットが内蔵されていないので、左右どちらが上または下になっても問題ない設計というのも嬉しい。右でも左でも、好きな順番に収納できるのでイヤホンの出し入れでストレスを感じることはなさそうだ。
OpenFit本体は、表面がマットな2層構造のリキッドシリコンで覆われている。触り心地はサラサラとしていて、同ブランドのOpenRun Proの表面感にも近い印象だ。
ただし、ややホコリが付きやすくブラックというカラーの都合上付いたホコリが目立ちやすい。もし自分が選ぶとしたら、ホコリや汚れが目立ちにくそうなベージュを迷わず手に取っていたと思う。
装着感:よい意味で存在感がない
OpenFit最大の魅力は快適な装着感だ。
上の画像が実際にOpenFitを耳に付けた様子。イヤーフックをメガネのように耳に掛けると、ドライバーが丁度耳穴のすぐ隣に配置される。
付けた直後こそ耳に何か乗っている感覚があるものの、数十分経過して再生中の音楽や動画、作業などに没頭してしまうと「イヤホンを付けていること」がすっかりと意識から抜け落ちてしまう。
大げさな表現に聞こえるかもしれないが、誇張ではなくそれほどに快適でナチュラルにフィットする。イメージとしては、耳のすぐそばに小さなスピーカーが浮いている感覚だ。
この軽快な装着感の背景には、前述した表面に2層構造リキッドシリコンを採用していることのほかに大きく2つの理由がある。
まず1つは、Shokzがドルフィンアークイヤーフックと呼ぶイヤホン本体の形状だ。
イヤーフック部分には0.7mmの超極細な形状記憶素材が内蔵されており、人間工学に基づいて設計されている。この素材の絶妙な柔軟性と形状の組み合わせにより、軽やかな付け心地を実現している。
もう1つの理由は、シンプルにイヤホン自体が軽いこと。イヤーフックがある分一般的な完全ワイヤレスイヤホンと比較するとサイズは大きいものの、重量は片側約8.3gと非常に軽量だ。
そのうえバッテリーの位置までこだわって設計されており、負担のかかりにくいバランスに仕上げられている。
タッチ操作もスムーズ
丁度Shokzのロゴが入っているあたりにはタッチパッドが内蔵されており、ダブルタップやホールドなどで一時停止・再生などの操作が可能。
タッチの感度は問題なく、試してみた限りでは操作にストレスを感じるシーンはなかった。また、右耳にはドットが2つ、左耳にはライン状の突起が付いており、タッチする部分を指先の感覚で把握できる。
音質:バランス重視
OpenFitの音質は、低音にも高音にも極端な偏りはなくバランスがよい仕上がり。特に中高音域の抜け感は気持ちよく、ボーカルもしっかりと前に感じられるので幅広いジャンルの音楽を楽しく聴けるはずだ。
オープンイヤータイプのイヤホンなので、重低音についてはカナル型のイヤホンには及ばない。しかし、独自の低周波強調アルゴリズム「Shokz OpenBass」や「DirectPitchテクノロジー」などの効果か、控えめな量感ながらも曲によってはドコドコ沈むドラムスやベンベンと響くベースもしっかりと体感できる。
これまで骨伝導のイヤホンを投入し続けてきたShokzにとって、オープンタイプのOpenFitに「低音はあんまり……」と評価されるのは容易に想像ができたのかもしれない。そのためか、しっかりと低音が補完されているので決して物足りなさは感じない。
音漏れは?
耳を塞がず横から音が聴こえるOpenFitを見て、音漏れが心配な方も多くいるはず。
実際に友人に隣でどの程度音が漏れるか確認してもらったところ、すぐ隣まで近づかなければほとんど気にならない程度とのことだった。
自分でもOpenFitを外した状態で音楽を流してチェックしてみたが、音漏れは間違いなくしているものの特別漏れ過ぎている感じはしない。一般的な開放型イヤホンと同程度であり、極端に音量を上げたり狭い空間でなければあまり気にせずに使えそうだ。
通話も快適
OpenFitを試用している期間中、数回程度通話をする機会もあった。
そのうち1回はやや騒がしい屋外で、ほかはエアコンが動作している自室での通話だったが、相手から聞こえる音は非常に近く感じ、こちら側から相手に届ける音声もノイズが気になることはなかったようだ。
デュアルマイクを活用し周囲のノイズを最大99.7%までフィルタリングできるという、AIコールノイズキャンセリングの力を実感できた体験だった。
電池持ち:スペック通り長持ち
OpenFitの電池持ちについても検証してみた。
公式情報によると、OpenFitは1回のフル充電で最長7時間の連続再生が可能だという。実際にフル充電した状態からどれくらいのペースで電池が消耗されていくかを検証した結果が以下の通り。
なお、ペアリングしたスマートフォンはGalaxy S23 Ultra、音楽再生に使用したアプリはAmazon Musicだ。
経過時間 | バッテリー残量 |
---|---|
0分 | 100% |
1時間 | 90% |
2時間 | 70% |
3時間 | 60% |
4時間 | 40% |
5時間 | 30% |
6時間 | 20% |
7時間 | 10% |
7時間経過した時点でバッテリー残量が10%と表示されていたので、今回の検証ではほぼスペック通りの駆動時間ということになる。
完全ワイヤレスイヤホンで7時間も持続すれば、不足を感じるシーンはほぼないはず。ケースを併用すれば合計28時間使えるため、丸1日以上ケーブルを接続する必要がない。
なお、ケースの充電は背面に搭載されたUSB Type-Cポートから行う。個人的にはケースのサイズ的にQiワイヤレス充電には対応していて欲しかったと思う。
OpenFitはどんなシーンにおすすめ?
OpenFitはどんな方に、どんなシーンでの活用がおすすめか?という点についても簡単に紹介しておこう。
もちろん、ワイヤレスイヤホンなのでシンプルに音楽や動画などを楽しむのに活用できる。自宅で音楽を聴くだけではなく、IP54の防水性能を活かしてワークアウトやトレーニング中にモチベーションや集中力を高めるのにもおすすめだ。
Shokzの骨伝導イヤホンはテレワーク需要で注目を集めたという側面があったが、周囲に気を配る・耳が痛くなりにくいといった特徴はOpenFitも同様。Web会議やオンライン授業の強い味方になってくれるのは間違いない。
特に、OpenFitの場合は骨伝導イヤホンと違い後頭部側にネックバンドがないので、寝転がったりヘッドレスト付きのチェアに思いっ切りもたれかかったりできるのは嬉しいポイントだ。
また、面白い活用方法としてはゲームも挙げられる。特に、ポケモン GOやIngress、Pikmin Bloomなど実際にプレイヤーが外を出歩いてプレイする「位置ゲー」と呼ばれるゲームは、OpenFitと相性がよい。
耳を塞がないので周囲の人に迷惑をかけにくく、それでいてゲームのBGMやエフェクトは耳元から聞こえるので優れた没入感も体験可能だ。
価格と発売時期
Shokz OpenFitは、2023年4月6日からGREEN FUNDINGにてクラウドファンディングを実施している。
支援の受付は2023年6月12日までとされており、リターン品であるOpenFitの発送は2023年6月以降の予定。執筆時点では通常価格の15%オフ(21,148円)または14%オフ(21,397円)の在庫が残っているので、興味がある方はぜひ以下のリンクからチェックしてみてほしい。
フォーカルポイントおよびShokzが、OpenFitの発送開始日繰上げを発表しました。スケジュールは以下の通りです。
出荷スケジュール | 2023年5月23日(日本国内の倉庫に到着) 2023年5月24日より早期出荷開始 2023年5月25日以降、順次到着見込み |
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クラウドファンディング期間 | 6月12日(月)23:59まで(変更なし) |
クラウドファンディングが終了し、先行予約販売が開始されています。
2023年6月23日00:00~2023年7月05日23:59の期間中に以下の公式サイトからOpenFitを予約購入すると、抽選で豪華賞品が当たるキャンペーンも開催中です。
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