ファーウェイ・ジャパンから4月27日に発表された新型のスマートバンド、HUAWEI Band 8のレビューをお届けする。
HUAWEI Band 8は、昨年5月に発表されたHUAWEI Band 7の後継モデル。基本的な形状や機能はHUAWEI Band 7やHUAWEI Band 6から継承しつつ、一部の機能や性能が向上した。
本記事では、HUAWEI Band 8を実際に使用し、デザインやワークアウト・ヘルスケア機能、バッテリー持ちなどを詳しく評価してレビューしている。気になる点もあったので、購入を検討している方はぜひ参考にしてみてほしい。
製品提供:ファーウェイ・ジャパン
HUAWEI Band 8のメリット・デメリット
まず最初に、HUAWEI Band 8を実際に使って感じたメリット・デメリットをまとめる。
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Band 7やHUAWEI WATCHとの比較
- サイズがコンパクトに
- 軽量化
- 対応ワークアウトが96 ⇒ 100種類に増加
- 睡眠モニタリングの精度が向上
HUAWEI Band 8とHUAWEI Band 7を比較すると、HUAWEI Band 8はサイズがわずかに小さく薄くなっており、元々軽かった重量もさらに軽量化された。
比較項目 | HUAWEI Band 8 | HUAWEI Band 7 | HUAWEI Band 6 |
---|---|---|---|
サイズ | 約43.45×24.54x8.99mm(最薄部) | 約44.35 x 26 x 9.99(最薄部) mm | 約25.4x 43x 10.99(最薄部) |
重さ | 約14g(ベルトを含まず) | 約16g(ベルトを含まず) | 約18g(ベルトを含まず) |
また、対応のワークアウトも96種類から100種類まで増えたほか、睡眠モニタリング機能の精度も向上している。
その他の細かいスペックの比較やHUAWEI WATCHとの比較は、「HUAWEI WATCHの比較とおすすめ」の記事にて解説しているので、購入を検討している場合はぜひ目を通しておいてほしい。
デザイン:薄型軽量、自然なフィット感
HUAWEI Band 8の魅力は、薄型かつ軽量なボディだ。
最薄部の厚さは先代のHUAWEI Band 7よりも約1mm程度薄くなり、重量はたったの14gしかない。ほんのわずかにカーブを描いたボディ形状も引き続き採用されているので、手首に装着したときのフィット感はとても自然だ。
シリコンバンドの質感はサラサラとしており、感触はソフト。本体の身軽さも相まって1日中装着していても違和感やストレスはほとんど感じない。
スポーツやトレーニング中でも無意識に使えるのは、豊富なワークアウトに対応したHUAWEI Band 8の特徴と噛み合っている。汗をかいたり水に濡れてもべたつきや不快感はなく、5ATMの防水設計でもあるので、身に着けたままプールで泳ぐのもOKだ。
また、睡眠トラッキング機能を利用する際に寝ながら腕時計を巻くことに抵抗がある方もいるかもしれないが、HUAWEI Band 8であれば数あるスマートウォッチやスマートバンドのなかでも特に取っ付きやすい部類なのでおすすめしやすい。
こちらの画像は、価格帯やウェアラブルデバイスとしてのポジションが近いOPPO Band 2と比べてみた様子。
HUAWEI Band 8の画面サイズが1.47インチであるのに対して、OPPO Band 2は1.57インチと一回り大きいものの、その分HUAWEI Band 8の方が全体的にスリムにまとめられている。
対応ワークアウト数(100種類)やバッテリー持ち(最長14日間)というスペックが同等でありながらこのサイズ感を実現しているという点が、HUAWEI Band 8の凄さと言えるだろう。
本体の右側面にはボタンを搭載。HUAWEI Band 8の操作は、このボタンと画面のタッチのみで行う。
ホーム画面(文字盤)を表示している状態で側面のボタンを押すと、ワークアウトや心拍数、血中酸素測定などのメニューが表示され、その他の状態でボタンを押すとホーム画面へと戻る。
また、上から下のスワイプでアラームやナイトモードといったメニューが並ぶAndroidで言うところのクイック設定パネルにアクセス可能。下から上へのスワイプで未処理の通知を一覧できるほか、左右のスワイプで各種測定結果を表示できるので、使い勝手はほかのHUAWEI WATCHとほぼ同じだ。
表示とディスプレイ:文字盤豊富、気になる点もアリ
HUAWEI Bandの従来モデルには、HUAWEI WATCHシリーズや他社のスマートウォッチ / バンドなどと比較して文字盤の種類が少ないという指摘があった。
HUAWEI Band 8ではこの課題を解消し、10,000種類以上の文字盤が用意されている。デフォルトでは数種類の文字盤がHUAWEI Band 8にプリインストールされており、ヘルスケアアプリから大量の文字盤をチェックしてインストール可能だ。
また、ディスプレイはHUAWEI Band 7から引き続き常時表示にも対応している。
バッテリー消費は多くなるものの、思うように画面が点かず何度も手首をくるくるさせる手間がかからなくなるので、使い勝手を優先したい場合はぜひ設定しておきたい。
画面サイズが少し物足りない
画面サイズや解像度はHUAWEI Band 7から変わっていないのでBand 8と共通の気になるポイントになるが、画面サイズがやや物足りないと感じる。
スリムかつコンパクトなのが魅力のHUAWEI Band 8なので表示領域はトレードオフだとは思う。
しかし、睡眠トラッキングの結果やTwitter・LINE等の通知のような細かい情報をサッとチェックしたいときに、横でも縦でもあともう少しだけ広ければスクロールをせずに綺麗に表示できるのに……!というシーンが何度かあり、ちょっとだけムズムズしてしまった。
文字表示・描写の崩れが気になる
HUAWEI Band 8を使っていて最も気になるポイントは、ところどころ描写が不安定になっていること。
具体的に説明すると、
設定 ⇒ ディスプレイと画面の明るさ
と進んだとき、「夜間に明るさを低減する」という文字に機能をオンオフするスイッチが重なって表示されてしまっている。
ほかにも、睡眠トラッキングの結果を表示すると「深い睡眠」「浅い睡眠」「レム睡眠」「覚醒」という文字とグラフが表示されているのだが、この文字の下半分ほどがグラフに隠れて見えていない。
さらに下にスクロールすると、「スリープモード」の文字とアイコンが表示されており、やはり文字がその下のアイコンにわずかに被ってしまっている。
ソフトウェアの最適化が上手くいっていないのか、こんな感じで描写の崩れが所々に見られる。
なお、レビュー時点でのHUAWEI Band 8のソフトウェアバージョンはHarmonyOS 3.1.0.17。
また、LINEやTwitterからの通知を確認していると、ところどころ文字が抜けていることにも気が付いた。
抜けてしまう文字の種類(漢字・数字・アルファベットなど)は今のところハッキリしていない。
描写の崩れも通知の文字抜けも、機能は使えるし文章自体は何となく読めてしまうが、通知のチェックはスマートバンドのメイン機能のはず。正直言って気持ちのよいモノではないし「本当にこれでいいの??」とも思うので、もしソフトウェアアップデートで解消できるのであればできるだけ早めに対応してほしいところだ。
ワークアウトとヘルスケア:種類豊富で精度もバッチリ
HUAWEI Band 8は、Bandシリーズとしては最多となる100種類のワークアウトに対応する。バスケ・サッカーなどの球技やeスポーツのワークアウトも記録できるほか、5 ATM防水を活かして水泳にも活用可能だ。
特に、水泳中のリアルタイムの心拍数モニタリングを測定できるほか、バタフライ・背泳ぎ・平泳ぎ・自由形ストロークの自動認識機能も用意されている。
歩数やカロリー消費などはHUAWEI Band 8を身に着けているだけで自動的に記録されるので、特別豊富なワークアウトを必要としていない方でも健康に気を配るきっかけとなってくれるかもしれない。
ちなみに、ウォーキングとランニングのワークアウトについては自動認識にも対応しているので、歩くまたは走るだけで詳細なデータを記録可能。HUAWEI Band 8を操作しなくてもスマートにデータを蓄積できる。
実際にHUAWEI Band 8を身に着けたまま歩いてみたところ、歩数や各種データの精度も悪くない感触だった。
ヘルスケア系の機能も充実しており、HUAWEI TruSleep 3.0・HUAWEI TruSeen 5.0などに対応。心拍数や血中酸素の測定、睡眠トラッキングなどを利用できる。
特に睡眠モニタリングについてはHUAWEI Band 7と比較して精度が約10%向上し、誤認識率が約40%減少たと謳われている。
上の画像は実際に睡眠トラッキングを利用してみたときの結果。自覚できる範囲で自分の生活リズムと照らし合わせてみても誤差は少なく、信頼できる測定結果だと考えて問題なさそうだ。
また、以前HUAWEI WATCH GT 3 Proをレビューしたときと同じように、もう一方の腕にGalaxy Watch5 Proを巻いて就寝し両方で睡眠を記録してみても、結果にほとんど差は見られなかった。
ほかにも、HUAWEI TruSleep 3.0の新機能としてスマホのマイクでいびきを録音する「睡眠中の音を録音」の搭載や、就寝前後での通知や画面の動作を自動で制御する「スリープモード」の改善などもHUAWEI Band 8の進化ポイント。
全体的に睡眠にスポットが当てられた機能の進化が多いように思えた。
HUAWEI WATCH GT 3 ProもGalaxy Watch5 ProもHUAWEI Band 8と比べると何倍も高価なスマートウォッチだが、測定できるデータに大きな違いはない。
もちろん、その分の価格差は別の場所に現れているのだが、もしあなたが簡易的な健康管理を目的としてスマートウォッチ・スマートバンドの購入を検討しているのであれば、HUAWEI Band 8でも十分に満足できる可能性は高い。
Health Clovers:健康な生活をタスク化
健康管理を目的としてHUAWEI Band 8の購入を検討しているのであれば、Health Cloversという機能はぜひチェックしておきたい。
HUAWEI Band 8というよりはどちらかというとヘルスケアアプリ側の機能ではあるが、同機能は起床から就寝までの間の動作をタスク化して管理できる。
- 水分補給
- 体重測定
- エクササイズ
- 薬の服用
など
HUAWEI Band 8で自身の健康状態を把握しながら、改善点を見つけたらHealth Cloversでタスク化して規則正しい生活を習慣づけるというサイクルであれば、自然な流れで健康な生活に近づけるはずだ。
通知と返信
HUAWEI Band 8では、ほかのHUAWEI WATCHシリーズと同様にスマホの通知を表示できる。通知を受け取ったタイミングで画面にアプリ名と内容が表示されるほか、ウォッチフェイス表示時には下から上にスワイプすると通知センターを展開し未処理の通知を一覧可能だ。
LINEやTwitter、Instagramなどの通知では他のHUAWEIのスマートウォッチ同様にスタンプや画像は表示されず、チェックできるのは文章のみ。
通知を受け取るアプリは、ヘルスケアアプリから個別に選択できる。
また、SMSやLINEといったメッセージアプリに対しては、定型文または絵文字での返信も可能。定型文はヘルスケアアプリ内の「クイック返信」から自由に追加できるので、よく使う文章を登録しておくと便利に活用できるはずだ。
HUAWEI WATCHシリーズにおけるLINE通知の挙動については、以前さまざまなパターンを検証して公開済みなので以下の記事も合わせてチェックしてみてほしい。
電池持ち:十分長持ち
HUAWEIのスマートウォッチと言えば、圧倒的な電池持ちが魅力。
HUAWEI Band 8も例に漏れず電池持ちはかなりよく、スペックシートでは通常使用で約14日間、ヘビーユースで約9日間充電せずに使用できると謳われている。
実際にHUAWEI Band 8を2日間使用し、100%からどの程度までバッテリーが消費されるか検証してみた結果が以下の表だ。
- 明るさ:半分
- 通知:SNSやメールが1日数十件
- ワークアウト:使用しない
常時表示無効 | 常時表示有効 | |
---|---|---|
1日経過 | 93% | 76% |
2日経過 | 85% | 53% |
デフォルトの設定まま使用した場合は1日に7~8%のバッテリーが消費されたので、特に設定にこだわらなくても10日前後は充電する必要がなさそうだ。
常時表示を有効にするとやや消耗が激しくなるので注意。このペースでバッテリーが減っていくのであれば、個人的に常時表示は不要だと感じた。
充電端子はマグネット式。独自規格なので紛失には気を付ける必要がある。
お得に購入するなら公式サイトもチェック
「HUAWEI Band 8」は、本日4月27日から予約受付を開始し5月11日に発売される予定。カラーバリエーションは、ミッドナイトブラック・サクラピンク・エメラルドグリーンの3色。
Amazonや楽天、Yahoo(PayPayモール)など定番ECサイトのほか、公式オンラインストアであるHUAWEI STORE からも購入できる。
特に、HUAWEI公式オンラインストアでは定期的にさまざまなクーポンが更新されているので要チェック。
場合によってはAmazonや楽天から購入するよりもかなりお得にゲットできるタイミングもあるので、購入を検討している場合はまず以下のリンクからセール・クーポン情報をチェックしてみてほしい。
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