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Tribit FlyBuds3 レビュー。モバイルバッテリーとしても使える最大100時間再生可能な完全ワイヤレスイヤホン

完全ワイヤレスイヤホンとモバイルバッテリーは、スマートフォンと一緒に持ち歩くことが多い、定番のアクセサリー。

しかし、3つのデバイスを同時に持ち出す場合、洋服のポケットに全て突っ込んでしまうのはやや窮屈で、どうしてもカバンが欲しくなります。もう少し身軽にならないものか・・・とこれまで何度も感じてきましたが、そんなわがままに応えてくれそうな製品が登場しました。

7月20日にTribitから発売された新型の完全ワイヤレスイヤホン「FlyBuds3」は、ケースを組み合わせることで最大100時間の音楽再生が可能で、ケースはモバイルバッテリーとしても使えるという、二刀流が特徴。

当サイトでは発売に先駆けてFlyBuds3を頂いていたので、約1週間程度じっくりと試すことができました。

そこで本記事では、FlyBuds3の音質やバッテリー持ち、モバイルバッテリーとしての性能を検証し、実際の使い勝手はどうなのか?という点について詳細にレビューしていきます。

セール情報
  • 通常価格:4,900円
  • セール価格:3,400円
  • 割引額:1,500円
  • クーポンコード:9K49HL5A
  • 期間:2020年7月29日20時~8月1日20時

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外観とデザイン

まずはFlyBuds3の外観とデザインをチェックしていきます。

FlyBuds3のバッテリーケース

カラーバリエーションはブラック1色。ケースの質感は低価格帯の完全ワイヤレスイヤホンやモバイルバッテリーによく見られる軽めのプラスチックです。

高級な印象は抱かないものの、チープな雰囲気も見られない点は優秀。全体に艶消し加工をしつつフタ周りのみ光沢を残したピアノブラックになっており、安っぽく見せない工夫が見られます。

ケースサイズ 86x53x31mm
重量 106 g

ケースのサイズと重量はやや大型ですが、普段持ち歩いているソニーのWF-1000XM3よりはコンパクトなのでそこまで気にならず。

ケースの前後

ケースの前面には丸いボタンと蓋で隠されたポート類。蓋を開ける際に指を掛ける切り欠き部分にバッテリー残量を示すインジケーターを搭載しています。背面には何もなし。

ボタンを1度押すとインジケーターが光り、バッテリー残量を知らせてくれます。

点灯パターン 意味
消灯 残量0%
1つのLEDが点灯 残量25%
2つのLEDが点灯 残量50%
3つのLEDが点灯 残量75%
4つのLEDが点灯 残量100%
USB Type-Aとtype-Cを搭載

前面の蓋を開けるとUSB Type-AポートとType-Cポートが1つずつ配置されています。

完全ワイヤレスイヤホンにType-Aポートが搭載されていることはまずないのでやや珍しい光景ですが、モバイルバッテリーとしての側面も持ち合わせていると考えると妥当なところでしょうか。

Type-Aポートはほかのデバイスを充電する際の出力に、Type-CポートはFlyBuds3自身の充電のための入力にのみ対応し、いずれも5V / 1Aのみに対応。付属品として、Type-A to Type-Cのフラット形状の短いケーブルが同梱されるので、入力・出力の両方に活用できます。

ケースを開けたところ

FlyBuds3のケースを開けた様子。イヤホンは左右に分かれて収納されています。イヤーピースが内側を向くように収納されているため、取り出したあと向きを変えなくていいのは地味ながらうれしいところ。

収納スペースには適度に隙間が設けてあるため、取り出しにくさも感じませんでした。

他社製の完全ワイヤレスイヤホン同様、FlyBuds3も初回のペアリングを済ませたあとはケースの蓋を開けるだけで最後にペアリングした端末に自動的に接続されます。別のデバイスとペアリングしたい場合、現在ペアリングしている端末との接続を一度切る必要がある点はやや面倒に感じるポイントです。

イヤホン単体の画像

イヤホン単体は、円形のハウジングからノズルが伸びている形状。筆者が所有している完全ワイヤレスイヤホンのなかでは、サムスンのGalaxy Buds+に最も近いです。

外側にはマイクが1つ、内側には3つの充電端子を搭載。ハウジング部分はタッチセンサーが組み込まれています。

蓋の開く角度が物足りない

イヤホンやケースのデザインに不満はありませんでしたが、1点のみ、蓋の開く角度がちょっと物足りないと感じました。

上記画像はFlyBuds3のケースの蓋を目一杯開いたところですが、ギリギリ90°まで開かないくらいが限界。この角度でもしっかりキープされるのであればいいのですが、わずかな振動や傾きで簡単に蓋が閉じてしまう点が気になりました。

デスクに置いた状態でイヤホンを取り出すのであれば問題はありませんが、立った状態だと蓋がパタパタと落ちてきてしまいます。あとほんのわずかに開いてくれれば、もしくはヒンジが頑丈であればというのが、非常に細かいながら正直な感想です。

装着感と操作感

続いては、FlyBuds3の装着感と操作感について。FlyBuds3は前述の通りカナル型の完全ワイヤレスイヤホンのため、イヤーピースを耳の中までグッと押し込んで装着します。

FlyBuds3を装着した様子

装着感はこれまで試してきた完全ワイヤレスイヤホンのなかでもかなりよい方で、満足感は高め。

ランニングや階段の上り下り程度の振動で落ちそうになることはまずなく、強めに頭を振っても落ちることはありませんでした。

イヤーチップとウィングチップはもちろん取り外し可能。デフォルトで装着されている分を除いて、イヤーチップが5組、ウィングチップが3組付属するため、好みの装着感を追及できそうです。

装着した様子を第三者から見ても不自然に目立つ箇所がなくスマート。デザインもそうでしたが、装着感についてもGalaxy Buds+に非常に近い感触という印象を受けました。

タッチ操作に対応

ハウジングにはタッチセンサーが搭載されており、タップや長押しによる操作に対応しています。

タップ操作 機能
ダブルタップ 着信に応答
通話を切る
音楽の再生と停止
トリプルタップ 次の曲を再生
約2秒長押し 着信拒否
約2秒長押し後に指を離す 音声アシスタントを起動

意図しない操作を避けるためか、シングルタップには機能が割り当てられていない点は好印象。左右のイヤホンで操作が共通なので、利き腕が塞がっているシーンでも操作感が変わらないことも使いやすいと感じたポイントです。

タッチの感度や精度は非常に良好で、直感的に操作ができました。ただし、ボタンではなくタッチ操作であり、タップに対するフィードバック等もないので、無意識に操作できるようになるまでは多少の慣れは必要かもしれません。

また、機能の割り当てをカスタマイズするような機能が搭載されていない点はメリットでありデメリットでもあります。

カスタマイズに対応した完全ワイヤレスイヤホンは、スマートフォンアプリを使用して機能の割り当てを変更する場合がほとんどのため、PCやスマートフォンのOSに依存しますが、FlyBuds3ではその辺りに悩まされる心配がありません。もちろんその分自由度に乏しいということでもあるので、一長一短かと思います。

音質

続いて、イヤホンとしては最も重要となる音質について。

FlyBuds3は、6mm径のダイナミック型ドライバーに加え、低音域を増幅するTribit独自のBassUpを搭載しています。

Tribit FlyBuds3を取り出している様子

そのためか、ベースやドラムといった重低音が強調された、ダイナミックな音作りに感じました。音がダイレクトに伝わってくるカナル型であることも手伝ってか、ドラムが激しめの曲では振動が感じ取れそうなほど深く響く低音が楽しめます。

一方で、高音域や中音域が特段軽視されている雰囲気もなく、ボーカルを含めた低音域以外のバランスは標準的。バランス型のパラメーターをやや低音に振った、低価格帯のワイヤレスイヤホンでは定番の組み合わせといったところです。

解像感は甘めで、「スマートフォンのスピーカーだと聞き取れなかった音がハッキリと聞こえるようになった!」という感動は少なめ。やや奥行が物足りない、平面的な音に感じたことも事実です。

ただし、5,000円を切る価格を考慮すれば十分な音質。音質にこだわりたい、オーディオ好きな方のターゲットからは微妙に外れた商品と言えそうです。

バッテリー持ち

FlyBuds3は、公式情報によると1回の充電で約4~6時間連続再生可能とのことでしたので、検証してみました。

経過時間 バッテリー残量
0分 100%
30分 90%
1時間 80%
1時間30分 80%
2時間 70%
3時間 50%
3時間30分 40%
4時間 30%
4時間30分 10%
4時間50分 0%

FlyBuds3をスマートフォンに接続し、Spotifyを流しっぱなしにしながら30分ごとにBluetoothの設定画面からバッテリー残量をチェックした結果が上記の表です。

検証は合計3回行っており、上記表は真ん中の2回目の結果となります。ちなみに1回目は約5時間10分、3回目はほぼ5時間ジャストでしたので、FlyBuds3は満充電の状態で約5時間の音楽再生が可能という結果で問題ないかと思います。

筆者がこれまで試してきた完全ワイヤレスイヤホンは、アクティブノイズキャンセリング等の機能をオフにした状態で、長くて12時間程度、多くの場合は約4時間程度のモデルがほとんどでした。

そのため、満充電で約5時間という再生時間は、完全ワイヤレスイヤホンの中では比較的長い方だと思います。個人的にもこれだけ使えれば不満はありません。

FlyBuds3

また、バッテリー残量が0になったFlyBuds3を10分間だけケースに戻したところ、バッテリーは30%まで回復しており、約1時間20分程度の再生が可能でした。

公式の情報では10分間で1.5時間の再生が可能な急速充電に対応とされているので、これも概ね公式の情報通りの結果に。

また、FlyBuds3のケースは2,600mAhの大容量バッテリーを搭載しており、イヤホンを約20回充電可能。1回の充電で5時間使えるとすると、ケースさえ満充電にしておけば単純計算で約100時間は使えます

前述のようにケースのサイズはその分大型ですが、それに見合っただけのバッテリーは搭載しています。

バッテリーの持ちは、完全ワイヤレスイヤホンにおける課題の1つですが、イヤホン単体ではなくケースのバッテリー容量を思い切って大きくしてしまうというのは、解決策としてはアリだと思います。

防水性能

FlyBuds3は、IPX7基準の防水設計となっています。

IPX7ということは、一定の潜水条件を満たしていることになるので、試してはいませんが多少水がかかる程度であれば問題なく動作すると考えていいでしょう。

イヤホン単体の画像
防水設計のイヤホン

公式に防水を謳っている以上、FlyBuds3を使用中に雨が降ってきたり、トレーニング中の汗がかかったりしても安心して使うことができます。

ただし、詳細な条件が公開されていないため、お風呂やプールなど明らかに浸水するような環境での使用は避けるべきでしょう。また、バッテリーケースが濡れるような使い方も禁物です。

モバイルバッテリーとしての性能

FlyBuds3最大の特徴は、ケースをモバイルバッテリーとして利用できること。

前述のようにケースは2,600mAhのバッテリーと出力用のUSB Type-A端子を搭載しています。

スマートフォンを充電するFlyBuds3

付属のケーブルでスマートフォンと接続した様子がこちらの画像。蓋を閉じていれば、見た目もほぼモバイルバッテリーそのものです。

FlyBuds3のケースを、4,065mAhのバッテリーを搭載したOPPO Reno 10x Zoomに接続してみたところ、残量が24%から59%になるまで充電できました

出力は5V / 1Aと決して早いわけではなく、充電できる量も多いとは言えませんが、仕事や学校などの毎日の生活のなかで、帰り際に心許なくなってきたバッテリーを安心できるラインまで回復できる性能は持っていることがわかりました。

常に持ち歩いているイヤホンで、いつの間にか思った以上に減っていたスマートフォンのバッテリーの応急処置ができると考えると、意外と便利に使えそうだと感じます。

まとめ

以上、Tribit FlyBuds3のレビューをお届けしました。

Good
  • デザイン
  • 装着感
  • タッチ操作の感度
  • バッテリー持ち
  • 低音
  • 緊急時のモバイルバッテリーとしての利用
Bad
  • ケースの蓋の角度とヒンジの弱さ
  • 音の解像感
  • 大きさと重さ
  • 別デバイスに接続する際にその時点の接続を切断する必要があること

Tribit FlyBuds3は、Amazonにて販売中。執筆時点の価格は4,900円です。

完全ワイヤレスイヤホンやモバイルバッテリーなど、複数のスマートフォンアクセアリを持ち歩いていて、少しでも荷物を減らしたいと考えているのであれば、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか

セール情報
  • 通常価格:4,900円
  • セール価格:3,400円
  • 割引額:1,500円
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ひがし

平成6年生まれの男。趣味はガジェット・テニス・料理・スターウォーズ・カードマジックなど。ペンギンとオカメインコが大好き。

当サイトでは主にGalaxyを中心に様々なガジェットのリークやニュース、レビューなどをお届けしています。今は完全ワイヤレスイヤホンにご執心。