7/30よりindiegogoにて出資を開始したWindows 10搭載の注目のUMPC、GPD Pocket 2上にて、Ubuntu, Debian, FedoraといったメジャーなLinux OSを動かしている動画がありましたのでご紹介します。
安定のUbuntu。Debian, Fedoraは一癖アリ
こちらがその動画。試しているOSはUbuntu 18.04、Debian 9、Fedora 28の3つで、いずれのOSもGPD Pocket 2本体に直接インストールするのではなく、USBドライブ上にて動作チェックをするに留めている様子。そのためパフォーマンスへの影響や細かな動作の不具合等はわかりませんが、初期状態でのこれらのOSとGPD Pocket 2の相性をチェックするには十分な内容になっています。
Ubuntu
まず初めに試しているのはUbuntu。動画ではあっさりとWi-Fiに接続されそのままFirefox上でYouTubeを再生、スピーカーからの音声も問題なく出ている様子が伺えます。画面のタップ、スワイプ、キーボード右上に配置されている光学式ポインティングデバイス、左右クリックボタン、音量・輝度調節、さらにGPD Pocket 2の独自機能であるファンのオンオフボタンまで正常に動作しているようで、ハードウェアの認識はほぼ完ぺき。ただし、デフォルトでスケーリングが100%になっているようで文字はかなり小さめ。動画内ではUbuntu標準の設定から文字サイズとマウスポインタを大きくすることで対処しているようですが、GPD Pocket 2上でUbuntuを常用したいのであればスケーリングの設定についてはもう少し詳しく調べ対処する必要がありそうです。
また、GPD Pocket 2は初代GPD Pocket同様タブレット向けのディスプレイを流用している影響でデフォルトの向きが縦表示。そのためUbuntu初回起動時も画面が横向きになってしまうようで、ターミナルから「xrandr -o right」のコマンドを実行することで縦表示へと修正していました。
Debian
続いてDebian。Ubuntu同様まずはターミナルから「xrandr -o right」のコマンドを実行することで画面の向きの調整を行う必要があるようです。こちらはUbuntuとは違いWi-Fiがうまく認識されず接続ができなかったとのこと。しかしDebianのウェブサイト上から”Not Free”になっているドライバを選択することでこの問題は解決したと述べられています。
また、動画では画面輝度の調整はできているものの、音量調節は効いておらず、ubuntuよりかはいささか動作が不安定に感じられます。
Fedora
Fedoraに関してはこれまでのターミナルから「xrandr -o right」のコマンドを実行する、という方法では画面の向きを調整できなかったとのこと。Fedoraの表示設定から画面向きの設定を変更しようと試みるもやはり失敗。
Fedoraの場合はUbuntu、Debianとは違いデフォルトで200%にスケーリングされていることが特徴です。しかし画面の向きが横向きで固定されてしまっており、これの改善のためにディスプレイサーバーを切り替えると今度はスケーリングが100%に戻ってしまうという何とも歯がゆい状況とのことでした。WiFiやBluetooth、画面のタップ、スピーカーなど、その他のハードウェアの認識が良好なだけにディスプレイの仕様が惜しいですね。
以上3つのOSが紹介されていましたが、デフォルトの設定変更のみで常用できそうなのはやはりUbuntu一択という結果に落ち着きました。相当マニアックなデバイスであることは間違いないので、知識のある人にとっては十分に遊びがいのあるマシンだと思いますし、こういった使い方を様々見つけていく様子を見ているのは非常に楽しいです。私も結局GPD Pocket 2の8GB / 128GBモデルに出資したので現在到着を待っているところですが、10月の到着が非常に楽しみです。
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