薄型軽量かベゼルレスか。ASUS ZenBook 3とDELL XPS 13を比較する | プラスガジェット
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薄型軽量かベゼルレスか。ASUS ZenBook 3とDELL XPS 13を比較する

DELLアンバサダーのモニターとしてレビュー用にお借りしているXPS 13を、私のメイン持ち運びマシンであるZenBook 3と徹底比較をしていきます。
XPS 13もZenBook 3も個性的なマシンですが、モバイルノートPCを検討する際にはどちらも高確率で候補に挙がるかと思われますので少しでも参考になれば幸いです。

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パフォーマンスは互角。豊富な選択肢のXPS 13

現在手元にあるZenBook 3は第7世代Core i5、256GB SSD、メモリ8GBという構成で、さらに上位の第7世代Core i7、512GB SSD、メモリ16GBというモデルも存在します。一方お借りしているXPS 13は第7世代Core i7、512GB SSD、メモリ16GBといった構成でディスプレイ等を除いた単純なスペックはこちらもこれが最上位。パフォーマンスの上限を見比べた場合この2機種に差はありませんが、XPS 13は下はCore i3 / 4GBのエントリーモデルからスタンダード、プレミアム、プラチナ、プラチナハイエンドと複数モデル展開されており解像度やタッチパネルの有無なども含め構成の豊富さで言えば断然に柔軟性があります。そもそもがあまりコスパの良いマシンではないですが、用途や予算に合わせて柔軟に検討できるのは大きな利点であると言えます。

XPS 13のバッテリーライフ

XPS 13はQHD+でタッチパネル対応のモデルでも最大13時間のロングライフなバッテリーということでしたが正直ここは期待外れ。実際にWeb閲覧やブログ執筆、簡単な写真編集などをしているとだいたい8時間前後ぐらいが限界といったところで公称値とはそこそこ開きがありました。ZenBook 3が公称約8.7時間でほぼこの通りの時間使えているのでサイズや厚みの差を考えるともう少し頑張って欲しかったなと思うところです。

個性が光るZenBook 3と堅実なXPS 13

ZenBook 3とXPS 13は両機種ともにデザインが非常に個性的。XPS 13はほとんどベゼルがないスタイリッシュな見た目でインパクトが大きいです。アルミ削り出しのボディは剛性が高くサンドブラスト加工された表面は所有欲を十分に満たすカッコよさで、また指紋がつきにくいのもポイント。裏面のサービスタグなどをXPSロゴで隠すギミックも面白いです。
ZenBook 3はノートPCにはあまり見られない深いブルーとゴールドの組み合わせで、いかにもな機械っぽさ・ガジェット感がなくどこに置いても映える存在感があります。開いたときに一面に敷き詰められたこちらもブルーとゴールドのキーボードも独特なデザインと言えます。またZenBook 3を開いたときのヒンジ部分から排熱するという特殊な機構のおかげでボディのどこにもスリットがないのもこだわりが感じられるポイント。どちらも凝ったデザインであることは間違いないですが、そのアプローチの方向がそれぞれ違うのは見比べていて面白い部分です。

両機種を並べてみました。やはりZenBook 3の指紋は気になるところでしょうか。

見慣れないブルーというカラーやゴールドのアクセント、Zenシリーズ共通のスピン加工などZenBook 3は割と独自路線の個性的なデザインに思え、一方XPS 13はMacBookシリーズを彷彿とさせるアルミ削り出しのシンプルな見た目で、堅実な印象といったところ。

キーボードとタッチパッド

比較的小型のモバイルノートPCというジャンルにおける宿命がキーボード問題。
まずはXPS 13のキーボード。
続いてZenBook 3のキーボード。
パッと見ただけでZenBook 3のキーピッチの広さが目につきますね。XPS 13のキーボードはエンターキーをはじめとした右側にあるキーが小さくなっています。どちらが打ちやすいかというのは好みの問題になってくると思いますが、おそらく多くの人がXPS 13の方が手に馴染みやすいでしょう。ZenBook 3を使っている自分が言うのもおかしな話ですが、ZenBook 3のキーボードは横に長すぎて慣れるのに一苦労、かつ慣れてしまうと他のキーボードを打つときにタイプミスを連発するようになってしまうくらいの破壊力があります。キーストロークもXPS 13の方がしっかりと押し込める感覚があり、タイピングのしやすさは間違いなくXPS 13が上と言えるでしょう。
タッチパッドは両機種ともにボタン一体型でガラス製。どちらも滑りがよく使いやすいのですが、XPS 13のタッチパッドはイマイチ言うことを聞いてくれない感じがありました。手の乾燥具合によって感度に大きな開きがあるようにも感じますし、タイピング中の暴発の頻度、知らぬ間にカーソルが明後日の方向に行っていることも何度かあったりと、正直作り込みが甘い感じは受けました。また、ZenBook 3の方がボディが小さいのにタッチパッドの大きさは両機種ともほぼ同じなのもZenBook 3が頑張ってるポイントです。

インターフェース

イヤホンジャックとUSB Type-Cポートのみという割り切ったインターフェースのZenBook 3に対してXPS 13はUSB Type-C、フルサイズのUSBポートとSDカードスロットを備えています。ZenBook 3のインターフェースに個人的にはあまり不便を感じているシーンは無いのですが、有線での接続はやっぱり手っ取り早いですし安定しています。

ZenBook 3付属のミニドックはUSBポートとHDMIポートを増やすことができますがここら辺の端子類を求める人にとっては物足りなさもあるのではないでしょうか。特に写真などを頻繁に取り込むという人にとってSDカードスロットの有無というのは重要なファクターになってくるはずで、ここはXPS 13の大きなメリットと言えるでしょう。マウスを使う人にとってもType-Cのマウスや無線レシーバーはあまり見かけないためUSB端子は必要となってきますし、多くの人にとってはまだまだこのくらいのインターフェースはあった方が便利なところだと思います。

ディスプレイ

お借りしているXPS 13は13.3インチ、3200 x 1800のQHD+グレア液晶でタッチ操作に対応、ZenBook 3のディスプレイは12.5型、1920×1080のフルHDグレア液晶、といった具合。この2機種のボディサイズに大きな差はないもののXPS 13の方が大きな画面を搭載しているのは言わずと知れたInfinityEdgeと呼ばれるベゼルレス設計によるもの。並べてみるとその差は歴然。ZenBook 3もベゼルは比較的狭い方なはずなのですが、XPS 13と並べてしまうとどこか野暮ったく見えてしまうのは気のせいでしょうか。画面がいっぱいに広がっているというのは見た目にもスタイリッシュでかっこいいですし動画視聴や上のような写真を表示させたときの没入感がまるで違うのがわかっていただけると思います。

物理的なサイズだけでなくXPS 13の高解像度はやはり一度見てしまうとフルHDのZenBook 3が少々霞んでしまうレベルで、表示できる情報量や作業領域の他、滲みが少ないため文字の美しさがパッと見るだけでも全然違うことがわかります。以前ZenBook 3のレビューでモバイルPCの解像度はこの程度で十分と偉そうに言っていましたが、実際に高解像度による文字の美しさを見てしまってからは意見が揺らいでしまっています。

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持ち出せるPCと持ち出したくなるPC

どちらもモバイルPCという位置付けではありますが、どちらかというとZenBook 3はモバイルに特化している印象でXPS 13はモバイルもいけるオールラウンダーな一台といった感覚。この写真のように厚さの違いは一目瞭然といった具合で、この差は鞄に放り込む場合に意外と大きな差になります。また重量も1kgを切っているZenBook 3に対してXPS 13は約1.3kg。たった数百グラムですが、ZenBook 3が片手で楽に扱えるのに対してXPS 13は意外とズッシリとしていて、両機種をそれぞれショルダーバッグに入れて長時間持ち歩いているとやはりその差は感じられるレベルです。逆にその分XPS 13の方が確かな剛性を感じられ、がっしりとした安心感があるのも事実。XPS 13は据え置きとしてどっしりと腰を据えて作業ができその必要があれば外にも持ち出せる確かなオールラウンダー、ZenBook 3は場所を選ばずどこでもいつでも連れて歩きたくなるモバイル特化マシンといったイメージです。

まとめ。

XPS 13とZenBook 3は大きく形状が異なるということもなく、どちらも一般的なクラムシェル型のノートPCのためそこまで差があるわけではありません。両機種を使い比較してみて感じたのは、XPS 13がよくできた無難なノートPCであるということ。InfinityEdgeディスプレイによる弊害というとWebカメラの位置くらいですしこれという決定的な欠点が見当たらないのはさすがです。一方のZenBook 3はデザインやキーボード周りなどわりと一癖あるタイプで、ハマる人はハマるといった尖ったマシン。個人的には同じカバンに入るのなら薄い・軽い方がいいという考えで圧倒的なモバイル性能からZenBook 3を選びましたが、どちらかというと万人受けするのはXPS 13でしょう。ZenBook 3はとにかく持ち運び第一といったマシンなので、そういった用途が少ないのであればXPS 13という選択が無難ではないのかなと思います。

個人的にタッチパッドのチューニングなどの不満はありますが、総合的に満足度は非常に高め。モデルが複数あるので最適なものを選んでみてください。

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ひがし

平成6年生まれの男。趣味はガジェット・テニス・料理・スターウォーズ・カードマジックなど。ペンギンとオカメインコが大好き。

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