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Galaxy Note8レビュー。大画面ながらスリムなボディと万能なSペンが魅力

Galaxy Note8を使い始めてもうすぐ2ヶ月が経過します。初のデュアルレンズを搭載したカメラやNoteシリーズのアイデンティティであるSペン、Bixbyや各種生体認証など注目機能が目白押しの端末ですが、しばらくの間ガッツリと使ってみて感じた率直な感想をレビューとしてまとめておきます。

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スリムなボディに大画面。片手で文字入力も

GalaxyはS8以降縦横比18.5:9の縦長で大画面ながらもスリムなボディを実現、従来のエッジディスプレイと共にGalaxyというシリーズを印象づける新たな特徴となっています。
この独特なサイズ感の一番のメリットはやはりそのスリムさ。Note8の横幅は74.8mmでこのサイズは私の所有する最近の端末ではZenFone 4(横幅75.2mm)とほぼ同等。それでいてNOte8の画面サイズは6.3インチ、Zenfone 4は5.5インチ。縦長にすることで横幅をキープしながら大画面化することができており、ブラウザでウェブサイトを表示した際に一覧できる情報量などは圧巻で、非常に快適。

カーナビも縦長ディスプレイを活かせる使用方法の1つ。写真はGoogleマップのナビ機能ですが、かなり先まで表示させることができます。また私はキーボードアプリにATOKを使っていますが、ケース無しの裸の状態のZenFone 4でフローティングキーボードを利用することで片手での文字入力ができており、Note8でも同様に試してみたところ、うまく位置を調整することで常用できるレベルの操作性を確保することができています。ファブレットサイズと言ってもいい6.3インチの大画面で片手での文字入力ができるというのはエッジディスプレイとスリムなボディ併せ持つGalaxy Note8の大きな利点でした。

デザイン面

私が購入したのはブラックですが、端末の全体的なデザインは控え目で落ち着いた印象。背面もガラスで覆われてはいるもののギラギラとした反射もなく、シンプルな一方で一見するとプラスチックぽくも見えてしまうのが残念なところ。ガラス独特の手に持った時の質感の良さはあるのですが、見た目に焦点を絞ると特に秀でている部分はなく、そのせいかむしろ指紋がよく目立つなどガラスの良くない部分が相対的に引き立てられてしまっていると私は感じました。横方向にまとめられた2つのレンズと指紋センサーも悪くはないのですが見た目にも使い勝手的にももうちょっと作りこめたのでは?と感じる部分で、購入前からある程度わかっていたところではありますが少々残念かなと思います。ただ、両方のレンズに光学手ぶれ補正を搭載しながらカメラが出っ張っておらずフラットなのは評価できるポイントです。

ケースやフィルムなどアクセサリーは豊富

日本ではそうでもないですが世界的にはトップクラスのシェアを持っているGalaxyですので、専用のアクセサリー類はAndroid端末としてはかなり豊富。スマホケースで有名なSpigenからも多くの製品が販売されていますし、その他メーカーからもiPhone用とGalaxy用といったラインナップで販売されていることも珍しくなく、選択肢は十分でした。私はNote8のボディサイズを活かしたいためスリムさにこだわってケースを探しており、以下の2つは満足のいくものでしたのでおススメできます。

Galaxy Note8用おススメケース!PITAKAのMagCaseレビュー
Galaxy Note8用ケースにPITAKAというブランドのMagCaseを購入したのでレビューしていきます。PITA...
Note8のスリムさを損なわなずマグネットホルダーにも対応可能なSpigenのケースシン・フィットをチェック
Galaxy Note8用にあらかじめ購入していたSpigenのスリムなケース、シン・フィットをレビューしていきます。 ...

特にPITAKAのMagCeseは丈夫さと薄さ、機能性の全てがトップクラスで最高のケースなのですが、現状日本Amazonでは取り扱っておらず私も公式サイトから購入したため香港から2週間弱かけて届きました。iPhone XやGalaxy S8用のケースは日本Amazonでも取り扱っているため時間が経てばNote8用も販売されるかもしれません。
フィルムについてはエッジディスプレイが原因で選択は非常に難しいです。ガラスフィルムの周囲にしか吸着部分がない製品が大半で、その類のガラスフィルムは浮きが出たりタッチ感度が低下したりと常用したいとは思えず、それらの弱点を克服している全面吸着のガラスフィルムは極端に数が少なく、全面吸着を謳っていながら実は違うといった怪しい製品まである始末でかなりややこしいです。


このWhiteston Dome GlassはUV照射によって自分で接着剤を硬化させるという非常に珍しいタイプのガラスフィルムですが、品質は抜群に良く面倒なガラスフィルム探しを間違いなく終わらせてくれます。しかし価格が高めなのとやはり海外からの購入になるので若干のハードルがあるのが難点。

大画面を贅沢に使うマルチウィンドウ

Mate9の時にもこのような記事を投稿していますが、大画面端末ではとにかくマルチウィンドウが快適。Android 7.0よりOSレベルで対応したマルチウィンドウ機能に加えGalaxyではPCのようにアプリごとにウィンドウ表示できるため大画面を余すことなく使えます。縦長ディスプレイのNote8において上下に画面を分割するマルチウィンドウ機能は相性が良く、画面の上部1/3ぐらいにYouTubeで動画を流しながらLINEやTwitterなどSNSを閲覧しても十分な情報の一覧性が確保されていて、従来のサイズ感のスマートフォンで画面分割した際に感じられたどっちつかずな感覚はなく「面白そうな機能だから」という理由から「実用的だから」使いたくなる機能にランクアップした気がします。
Galaxy独自のアプリをウィンドウ化できる機能は、PCライクにアプリのサイズも位置も自由自在に調整できるのはもちろん、最小化することで常にアイコンを画面のどこかに配置しておくことができ、複数のアプリを最小化した場合アイコンが自動的に一か所にまとめられるため、画像のようにその場限りの簡易的なランチャーのように使うことができこれが非常に便利。複数のアプリを行ったり来たりする場合、タスクから選択したりマルチタスクボタンのダブルタップで前のアプリに戻るなど方法をとるよりも、一度アプリを開いた時点でウィンドウ化しておき、最小化して次々にアプリを開いていく方が快適に操作できました。このような使い方をするとメモリの消費が気になるところではありますが、当初は過剰にも思えていた6GBという大容量のおかげで贅沢に使っても割と余裕があることが多かった印象です。

魅惑のSペン

Galaxy NoteがGalaxy Noteである意味が端末本体に内蔵できるスタイラスペン”Sペン”の存在。

使用頻度は画面オフメモがトップクラス

中でも私が最も多用しているのが画面オフメモ機能。スリープ状態の端末からSペンを引き抜くだけですぐさまメモを取れる状態になるという機能で、その一連の流れは紙のメモとペンを取り出すよりもスマート。書き心地はさすがに紙には及びませんが、SペンはSurfaceペンのように先端がゴムっぽい素材になっており適度な摩擦によってかなり上質な書き味をもたらしています。画面オフメモの内容は端末に保存することはもちろん、Always On Displayにピン留めすることで常に表示しておくことができこれが非常に便利。今までのスマートフォンでのメモというのは、端末のロックを解除→メモアプリを起動→文字入力という流れが必要でメモの閲覧にも同様の過程が必要でしたが、Note8はペンを抜く→書くという最小限の動作だけで完結しており閲覧に至ってはピン留めしていれば画面を見るだけ。ピン留めしているメモも再編集できるため使い勝手は紙のメモを上回ると個人的には感じています。だからこそ、一定時間経過でピン留めが解除されてまうという部分に関しては、アイコンダブルタップで再表示はできるもののもうちょっと長時間表示できればなあとも思います。

Sペンに関してはとにかく多機能でまだまだ語れることはあるのですが専用のランチャー”エアコマンド”に表示されているようなメジャーな機能に関しては十分に紹介されつくしていると思うので特には触れません。一方であまり紹介されているのを見かけなかった機能で便利だったものがあります。

Sペンで電話番号をメモしたのですが、ここにSペンをホバーさせると数字が青くなり右上に電話のマークが現れ、ここから直接電話をかけることができました。電話番号を書き残しておくというのはメモを取るという行為において頻繁にあることだと思うので、地味ながらユーザーがどのように使うのかということをよく考えられているなと感心した機能です。

すっかり惚れ込んでしまったSペンですが、少しだけ不満があるとすればそのサイズ。本体に内蔵する以上制約はあるのでしょうけど、Note8のサイズ感ならばもう一回り太く長くできていればというのが正直な感想。Sペンには1つだけボタンが付いているのですが、ペン自体が細いためにお世辞にも押しやすいとは言い難いです。

とは言いつつ現状でも書き心地や使い勝手には満足の一言で、このNoteシリーズに熱狂的なファンがいる理由がよくわかりました。今まであまり興味を示していなかったSペンですが、その分スマートフォンでこれだけ快適に手書きのメモが取れるというのは個人的に大きなブレイクスルーで、自分の生活に小さくではありますが確実に変化をもたらしています。あとはSペンをさらに活用できるアプリの充実にも期待したいですね。レイヤーが扱えるペイント系アプリやシステム手帳的なアプリなど、需要はそれなりにあると思うのでもっと選択肢がほしいところです。

カメラ

iPhoneと並んで常に高評価を得ているGalaxyのカメラですが、Note8ではサムスン初のデュアルレンズ搭載により、一眼レフライクなボケを楽しめるライブフォーカス機能を手に入れたことで機能としてはiPhoenやHUAWEIなどのライバルたちに追いついた形になります。

ライブフォーカス・広角/望遠レンズの切り替え・食事モード・明るいレンズと強力な手ぶれ補正による暗所撮影・マクロ撮影・マニュアルモード・RAW撮影など欲しい機能は全て揃っておりそのどれもがハイレベル。

詳しいカメラレビューに関しては以下の記事にまとめてあるので是非チェックしてみてください。

【レビュー】Galaxy Note8のカメラ性能を試す。ライブフォーカスや手ぶれ補正、プロモードに注目
サムスン製スマートフォンでは初のデュアルレンズを搭載し、その両方光学手ぶれ補正に対応しているGalaxy Note8。S...

指紋、虹彩、顔認証。多彩な生体認証は器用貧乏な一面も

Note8は指紋認証、顔認証、虹彩認証の3つの生体認証機能が搭載されており、指紋認証と残り2つのうちどちらかを併用することが可能になっています。選択肢が多いことは嬉しいのですが、3つともイマイチ使い勝手がよくないのが気になりました。指紋認証はセンサーが背面右上という位置にあることで、ロック解除の度に目一杯指を伸ばす必要があり、虹彩・顔認証に関してはカメラが把握してくれる位置や角度を考えなければならずどちらもあまりスムーズにはいかない印象。もちろん慣れれば改善されてはいくのですが、これまでのようなポケットから出したら既にロック解除されているという状態にはまだまだ遠いのが現状。ベゼルレス化に伴い背面に追い出される形となった指紋センサーの位置が、せめて中央であればもう少しマシだったのではないかと恐らく多くの人が思っているのではないでしょうか。一応、現在は顔認証をメインにして時々指紋認証も使っているという状態で、虹彩認証に関しては端末と自分の目線の角度が想像よりシビアで、なかなか慣れることができなかったといった感じ。

また、これまでホームボタンが存在していた位置にはディスプレイ内に感圧センサーが入っており、押し込むことでフィードバックがありまるでボタンがあるかのような操作が可能に。スリープからの復帰にもこの疑似ホームボタンは使えるのですが、復帰後のロック画面のホームボタン位置のわずか上部分にちょうど緊急通報のボタンが配置されているため何度か知らない間にダイヤル画面に遷移しているというシーンにも遭遇しました。画面内に物理ボタンを仕込んだという技術そのものは面白さがあるのですが、端末の操作中にはソフトウェアキーで事足りますし、果たして必要だったかというと疑問が残る部分ではあります。

Bixbyの使い勝手

Galaxy S8 / S8+やGalaxy Note8の音量ボタン下に配置されているBixByボタン。電源ボタンが配置されていてもおかしくない、左手で端末を持った時自然と親指が来る位置にあることから押し間違えは頻繁で、また一番の注目機能であるはずのBixBy Voiceが日本では使えないことから残念ながら物理ボタンの必要性があまり感じられないのが現状。今後日本語への対応の望みはあるものの不透明で、同様の役割を持つAppleのSiriやGoogleのGoogleアシスタントも起動のトリガーは音声認識か既存のボタンに割り当てられており、果たして専用の物理ボタンは本当に必要なのかはイマイチ何とも言えないところ。スマートウォッチのGear Sシリーズに搭載されている独自OSのTizenとは違い、GalaxyがAndroid OSを採用している以上Googleアシスタントが使えてしまうので個人的にはアシスタントは一人でいいかなといったところ。

一応音声認識意外にも機能はあり、Bixby Visionはカメラで撮影した被写体の情報を取得し、関連する情報を提供してくれるというもの。とは言っても被写体の一部を認識し類似画像をpinterestから抜き出してくる・バーコードを読み取るといったくらいで、あって困る機能ではありませんが特別必要かというとそうでもないというのが正直なところ。読み取る範囲を自由に選択できるのでQRコードを読み取る際には便利そうですがQRコードは読み取るより表示する機会の方が多そうです。

Bixby Homeが今のところBixbyのメイン機能で、Bixbyボタンを押すことで瞬時に呼び出すことができます。

このようにニュースや天気、アラームの他、Twitterのトレンドなどがカード状になっており一覧できるようになっています。確かに便利な機能ではあるのですが、どれも残念ながらBixbyである必要があまりないのが現実。まだまだ完成形には至っていない機能ではあると思うので今後の成長には要注目ですが、それまでの間はあまり良い選択肢とは言えないかもしれませんが、bxActionsに頼ってBixbyボタンをカスタマイズしてしまうのも止むを得ないでしょう。

まとめ

Galaxy Note8の魅力は当たり前ですがとにかくSペン。タブレット等の専用スタイラスペンはどちらかというとイラストなどクリエイティブな用途を見据えたものが多いですが、Galaxy Note8はもっと日常溶け込む使い方ができるのがポイント。資料への書き込みや翻訳機能など、もう一年早く、大学の研究室に所属していたころに手にしたかったと強く思いました。また、季節柄手袋をはく機会が多いですが、Sペンを使えばそのまま細かな操作ができるというのも小さな発見でした。

カメラについても、今のところGalaxyシリーズでデュアルカメラを備えているのはNote8だけですので選ぶ理由としては十分。

逆にこれらにさほど惹かれないのであればS8 / S8+でも満足できるかなとは思います。とにかく一度ハマると抜け出せなくなるぐらいの魅力がSペンには秘められていますので、是非体験してみてほしいです。

白ロムに関してはAmazonの他イオシスなどもチェックされてみるといいと思います。

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ひがし

平成6年生まれの男。趣味はガジェット・テニス・料理・スターウォーズ・カードマジックなど。ペンギンとオカメインコが大好き。

当サイトでは主にGalaxyを中心に様々なガジェットのリークやニュース、レビューなどをお届けしています。今は完全ワイヤレスイヤホンにご執心。