スマートフォン・PC等のアクセサリーを取り扱うフォーカルポイント株式会社が、クラウドファンディングサイトGREEN FUNDINGにて「GEIGER Blu」のプロジェクトを開始している。
「GEIGER Blu」とは、スマートフォンやタブレット、PCモニターなどから発せられるブルーライトを測定できるデバイス。睡眠に影響を与えると言われているブルーライトだが、実際にスマートフォンからどのくらいのブルーライトが出ているのか?という点については、筆者も含めてあまりピンとこない方が多いのではないだろうか。
今回、フォーカルポイント株式会社より、クラウドファンディング実施中の「GEIGER Blu」をレビュー用にお借りした。多くのスマートフォンに搭載されているブルーライトカット機能や、市販のブルーライトカットメガネの効果についても「GEIGER Blu」を利用して簡単に検証してみた。
「GEIGER Blu」とは?
冒頭でも軽く触れたが、外観をチェックしながら改めて「GEIGER Blu」とは何ができるデバイスなのか?について紹介しよう。
こちらが「GEIGER Blu」本体。手の平にすっぽりと収まるほどのサイズ感で、上部にリングを搭載したタグ型を採用しているため、カラビナやキーホルダーに取り付けていつでも身に付けられる。
中央付近に見える丸が、電源ボタン。電源のオン・オフのほか、ブルーライト測定時の感度の調節も行える。
下に並んだ10個の丸はインジケーターで、ここがどのレベルまで点灯しているかによって、「GEIGER Blu」が検出したブルーライトの強さを判断できる。
裏面がこちら。左下に見える穴とその中に見える四角形が、ブルーライトを検出するセンサーだ。ブルーライトを測定したいデバイスに、このセンサー部分を当てることで測定を行う。
「GEIGER Blu」は充電式。側面に充電用のmicroUSBポートを搭載している。欲を言えばType-Cポートがだと嬉しかったが、最新のインターフェースを求めるタイプのデバイスではないので仕方のない部分だろう。
ちなみに、フル充電された状態だとバッテリーは約12時間持続する。実際に数日間使っていたが、測定にかかる時間は非常に短いためバッテリー持ちはほとんど気にしなくてよさそうだと感じた。
使い方
「GEIGER Blu」がどんなデバイスなのか分かったところで、使い方を簡単に紹介しておこう。
と言っても、ブルーライトを出してそうなデバイスの上に重ねるだけの超簡単操作なので安心してほしい。
まずは電源ボタンを押して、「GEIGER Blu」の電源をオンにする。電源オン状態の同デバイスは常にブルーライトを測定しているので、あとは測りたいモノの上にセンサーが当たるように置くだけ。画面に傷が付かないように、フェルトシートも付属している。
上記の画像では、スマートフォンに載せて測定している。「GEIGER Blu」がブルーライトを検出すると即座にインジケーターが点灯し、ブルーライトの強さを視覚的に判断できる。
10個のインジケーターのうち、一番端の1つはステータスランプとなっており、残りの9個が10%刻みで照度レベルを表す。点灯したインジケーターがステータスランプから遠ければ遠いほど、強いブルーライトを検出していることを表している。
なお、本記事に掲載している写真は、全て見やすさを重視して明るい環境で撮影している。しかし、実際には照明にもブルーライトが含まれていることを考慮すると、より正確な結果を得たい場合はできるだけ暗い環境で測定することをおすすめする。
「GEIGER Blu」は、工場出荷時にキャリブレーションされているが、再度自分でキャリブレーションを行いたい場合は、以下の手順で行う。
- 机の下などの薄暗い場所で電源を切り、電源ボタンを5秒間長押し ⇒ 電源ボタンを離す⇒薄暗い場所に置いたまま5秒間放置 ⇒ 完了
「GEIGER Blu」には、高感度・中感度・低感度の3モードが搭載されている。基本はデフォルトの高感度で問題ないと思うが、もし変更した場合は以下の手順で行う。
- 電源を入れた状態で電源ボタン長押し ⇒ ステータスランプが「点灯・点滅・2回ずつ点滅」を繰り替えす ⇒ 点灯が高感度、点滅が中感度、2回点滅が低感度なので好みのモードで電源ボタンを離す
「GEIGER Blu」でブルーライトを測定してみよう!
ここからは、実際に「GEIGER Blu」を使用してブルーライトを測定する。スマートフォンに搭載されているブルーライトカット機能や、市販のブルーライトカットメガネの効果も検証してみた。
ブルーライトカット機能の効果は?
まずは普段から使用しているGalaxy S21のブルーライトを測定してみた。設定からライトモードを選択したうえで画面の明るさをMAXにしたところ、ステータスランプから2番目のインジケーターが点灯した。
その状態で、One UIにデフォルトで搭載されている目の保護機能(旧称:ブルーライトフィルター)を有効にした様子がこちら。
インジケーターが1段階下がったことから、発生しているブルーライトが弱くなったことがわかる。ほかのスマートフォンでも同様の検証を行ってみたが、ブルーライト軽減を謳う機能を有効にすると、「GEIGER Blu」のインジケーターもしっかりと反応していた。
ダイソーのブルーライトカットメガネの効果は?
続いて用意したアイテムがこちら。どちらも100円ショップのダイソーで購入したメガネだが、片方はブルーライトをカットできるタイプ。個人的にブルーライトカットメガネの効果のほどは気になっていたので、いい機会だ。
まずはブルーライトカット機能がない、ファッション用の伊達メガネから。スマートフォンと「GEIGER Blu」の間に伊達メガネを通してみると、画面に直接センサーをかざした場合と同じ位置のインジケーターが点灯した。
つまり、「GEIGER Blu」によると普通の伊達メガネにはブルーライトをカットする効果はあまり期待できないということになる。
メガネをブルーライトカットタイプに変えたところ、すぐに変化が現れた。点灯するインジケーターが1レベル下を示すステータスランプのすぐ隣に移動。検出したブルーライトが弱くなったことがわかる。
以上から、「GEIGER Blu」で観測できる範囲に限れば、ダイソーのブルーライトカットメガネは、スマートフォンのブルーライト低減機能を有効にした場合とほぼ同程度の効果があるということになる。
PCモニターのブルーライトが最も強力
今回、スマートフォンのほかにタブレットやNintendo Switchなどさまざまなデバイスのブルーライトを測定してみたが、最も強力なブルーライトを発していたのがPCモニター(BenQのPD2500Q)だった。
通常の状態では、画像のように最大値のインジケーターが点灯している。
モニターに搭載されているブルーライト軽減機能を有効にして再度測定してみると、検出されたブルーライトのレベルは約半分になった。
スマートフォンと同様、やはりブルーライト軽減機能には一定の効果はあるようだ。
ちなみに、モニターのブルーライトカット軽減機能をオフにしたうえでモニターと距離をとり、ダイソーのブルーライトカットメガネを通して計測すると、検出されたレベルがさらに下がった。
まとめ。「GEIGER Blu」は見えないブルーライトを見て楽しめるガジェット
以上、ブルーライト測定デバイス「GEIGER Blu」の検証をお届けした。
電源を入れて測定したいデバイスにかざすだけと手順が非常に簡単なうえ、結果も視覚的でわかりやすいので迷わず扱える。通常目には見えないブルーライトやブルーライト関連グッズの機能を疑似的に可視化できるというのは、今までにない面白い体験だった。
「GEIGER Blu」は、ブルーライトは人体にどの程度影響があるのか?や、ブルーライトは身体によい?・悪い?といった学問的な答えを求めるのではなく、「ブルーライト測れる!楽しい!」というシンプルに好奇心を刺激し楽しむための科学アイテムと言えるだろう。そういった意味では、実にクラウドファンディングらしいアイテムだ。
クラウドファンディングサイトのGREEN FUNDINGでは、2021年7月29日まで「GEIGER Blu」のプロジェクトを実施している。興味がある方は、ぜひ以下のページからチェックしてみてほしい。
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