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HUAWEI WATCH GT Cyber レビュー。ケース5種類を丸ごと交換できるユニークなスマートウォッチ

3.0

ファーウェイから2023年3月23日に発売された新型のスマートウォッチ、HUAWEI WATCH GT Cyberのレビューをお届けする。

HUAWEI WATCH GT Cyberは、ケースを丸ごと交換できるユニークなスマートウォッチで、中国では2022年の11月に発表されていた。

本記事では、HUAWEI WATCH GT Cyberを実際に使用し、ケースの構造やワークアウト・ヘルスケア機能の精度、バッテリー持ちなどを詳しく評価してレビューする。購入を検討している方は、ぜひ参考にしてみてほしい。

▼動画でもレビューを公開しています。

製品貸与:ファーウェイ・ジャパン 製品PR

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結論:HUAWEI WATCH GT Cyberのメリット・デメリット

HUAWEI WATCH GT Cyber全モデル
HUAWEI WATCH GT Cyberのミッドナイトブラック
HUAWEI WATCH GT Cyberのスペースグレー
HUAWEI WATCH GT Cyberのシーブルー
HUAWEI WATCH GT Cyberのムーンホワイト

最初に結論から。HUAWEI WATCH GT Cyberを使って感じたよい点とイマイチな点を、簡潔にまとめてみたので参考にしてみてほしい。

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デザイン:唯一無二のケース換装スタイル

デザイン:唯一無二のケース換装スタイル

HUAWEI WATCH GT Cyber最大の特徴は、画像のようにバンドではなくケース自体を交換できるギミックを採用している点。

スマートウォッチとしての機能は画面部分にのみ搭載されており、ファーウェイではこの本体をスマートムーブメントと呼んでいる。

このスマートムーブメント自体の性能や搭載されている機能は、HUAWEI WATCH GT 3とほぼ同等。そのため、「HUAWEI WATCH GT Cyber = GT 3の着せ替えモデル」といった認識で問題はない。

HUAWEI WATCH GT Cyberには現在

  • ミッドナイトブラック(スマートムーブメントとのセット)
  • シーブルー
  • ムーンホワイト
  • スペースグレー
  • ゴールデンブラック

の合計5種類のケースが用意されており、今回は恐らく最も派手であろうゴールデンブラックを送って頂いた。

ブラックのベゼルを囲むようにゴールドの金属製バンパーが組み合わされており、ゴツゴツとして存在感のあるデザインに仕上げられている。バンパーにはほぼ飾りではあるもののビス止めまでされており、耐久性も抜群だ。

ケースの全ラインナップ

高さのあるベゼルとバンパーの採用により、ケースの厚さは約10mm前後とかなり大きめ。

ただ、現在のラインナップには全体的にガッシリとした作りのケースが多いため、スリムなスマートウォッチを求めている場合にはHUAWEI WATCH GT Cyberはあまり適していないかもしれない。

ケース裏側の様子がこちら。

裏側までしっかりと金属素材なので高級感がある一方、着脱を繰り返していると傷が付かないかは少し心配。

また、ケースの内側にはセンサーらしきパーツも埋め込まれており、スマートムーブメントの装着を検知すると画面上にエフェクトが表示されるギミックも用意されている。

HUAWEI WATCH GT Cyberの本体をケースから取り外す様子
HUAWEI WATCH GT Cyberの本体をケースから取り外す様子

ケースからスマートムーブメントを取り外す方法は、画面を指でグッと押し込むだけというシンプルなもの。力を入れて画面を直接抑え込むので傷や割れといった不安が一瞬頭をよぎるものの、慣れてしまえば意外とスムーズに取り外せる。

取り付けも同様に裏側からスマートムーブメントをケースに押し込むだけ。クラウン(リューズ)があるので向きを間違える心配もない。

ちなみに、バンドはビスで固定されているため市販の腕時計用バンドとの互換性はない。今後専用のバンドが展開されれば交換できるようになるが、ケースごと交換できるのがコンセプトのスマートウォッチなのであまり期待はできないだろう。

一方、本機の発表会でも軽く触れられていたが中国では既にサードパーティのケースが出回っているとのこと。

中国では3Dプリンターを利用してケースを自作しSNSでその様子を共有しているユーザーもいるらしく、ファーウェイ・ジャパンとして推奨やサポートこそできないものの、日本でもそういった形で盛り上がる様子があれば今後の展開に影響があるかもしれないとのことだった。

テーマ機能で内側からも着せ替え可能

テーマ機能で内側からも着せ替え可能

前述の通りHUAWEI WATCH GT Cyberの中身はほとんどHUAWEI WATCH GT 3なので、レビューのメインはデザインや質感といった外観になってしまう。

数少ないHUAWEI WATCH GT Cyberならではの機能としては、テーマ機能が挙げられる。装着しているケースに合わせて、中身のデザインも着せ替えられるという機能で、執筆時点で用意されているテーマは7種類だ。

テーマを切り替えるとアプリアイコンのデザインも変わる
テーマを切り替えるとアプリアイコンのデザインも変わる

テーマを切り替えると、ウォッチフェイスのほかに各アプリのアイコンも切り替わる。それだけと言ってしまえば身も蓋もないのだが、せっかくHUAWEI WATCH GT Cyberを選ぶのであればぜひ使ってみてほしい。

もちろん、テーマ機能とは別にウォッチフェイスは自由にインストールできる。

ワークアウト:豊富かつ高精度

ワークアウト:豊富かつ高精度

HUAWEI WATCH GT Cyberが対応しているワークアウトは、18種類+85種類のカスタムワークアウトを合わせた103種類。

HUAWEI スマートウォッチの比較表をチェックしてみると、これはHUAWEI WATCH GT 3やGT 3 SE、 GT Runnerと同数。

登山やフリーダイビングに対応するHUAWEI WATCH GT 3 Proの106種類よりもわずかに少ないものの、気になることはまずないはずだ。

今回は、HUAWEI WATCH GT Cyberで屋外ウォーキングのワークアウトを実際に試してみた。

ワークアウトを選択するとGPSの測位が開始される。測位にかかる時間は、環境にもよるものの約15~20秒前後といったところだ。

完了するとボタンが表示されるのでタップしてスタート。今までHUAWEI WATCH シリーズを使ったことがあれば、勝手は完全に一緒なので迷わずに操作できるはずだ。

ウォーキング中には、心拍数や距離、ペースなどのほか、歩数と消費カロリー、有酸素と無酸素運動の割合などもHUAWEI WATCH GT Cyberの画面上からチェックできる。

もちろん、ワークアウトを終了後にも各データを確認できるほか、記録したデータはヘルスケアアプリ内に蓄積されていくので、あとからいつでも見直し可能だ。

ルートの記録や案内も

ルートの記録や案内も

ワークアウト中に画面をスワイプさせると、メディアコントロールや位置情報などのパネルを切り替えられる。

来たルートを戻る」という機能も用意されているので、GPSで記録したルートを頼りにHUAWEI WATCH GT Cyberの画面をチェックしながら引き返すこともできる。日常的にはあまり使うシーンはないかもしれないが、登山やハイキング等のアウトドアが趣味の場合は意外と重宝する機能かもしれない。

ワークアウト終了後は、スマホのヘルスケアアプリにルートの保存が可能。Googleマップで利用できる「.kml」形式のファイルでエクスポートもできる。

GPSの精度自体も非常に高く、建物が多い環境で利用してもズレはほとんど発生しなかった。

定番の機能も搭載

定番の機能も搭載

HUAWEI WATCH GT Cyberのスマートウォッチとしての機能は、ほとんどGT 3シリーズと共通している。

健康管理機能やメディアコントロール、Bluetooth通話などの定番機能についても簡単に紹介しておこう。

  • 健康管理機能
  • 着信への応答とBluetooth通話
  • メディアコントロール

ヘルスケア機能

ヘルスケア機能

HUAWEI WATCH GT Cyberで利用できるヘルスケア機能は、睡眠モニタリング・HUAWEI TruSeen 5.0+アルゴリズムを使用した心拍数モニタリング・血中酸素レベルモニタリング・ストレスモニタリングなど。

HUAWEI Healthアプリを通じていびきや寝言なども記録できるので、睡眠中の様子も確認できる。

実際に記録した睡眠のデータがこちら。

睡眠時間や覚醒のタイミングなどは非常に正確だ。睡眠の質を数値で表せるので直感的なうえアドバイスも具体的でわかりやすく、生活習慣を簡単に可視化できる。

なお、HUAWEI WATCH GT Pro 3で利用できる心電図(海外のみ)や体表温度の測定などは利用できないので注意。

Bluetooth通話

Bluetooth通話

HUAWEI WATCH GT Cyberに限らず、スマートウォッチでの通話は慣れると非常に便利なのでおすすめしたい。

ペアリングしているスマホに着信があった場合、HUAWEI WATCH GT Cyber上で応答または拒否を選択でき、応答した場合は内蔵のスピーカーとマイクで通話ができる。

スピーカーもマイクも室内で通話するには十分なクオリティなので、スマホを充電スペースに放置したまま手首で通話するのは非常にスマートだ。

また、着信の応答・拒否だけではなく、不在着信があった場合にはHUAWEI WATCH GT Cyber上からリダイヤルも可能。

リダイヤルボタンをタップすると、スマートフォン側で自動的に電話アプリが立ち上がり電話を掛けられる。

音楽の再生・停止・スキップなど

音楽の再生・停止・スキップなど

スマートフォンで音楽や動画を再生していると、HUAWEI WATCH GT Cyberの画面からも再生・停止や曲送りなどの操作を行える。

もちろん、YouTubeの動画再生でも操作が可能。音楽や動画の再生中にクラウンを回転させるとボリュームも調節できる。

アプリの拡張性はイマイチ

アプリの拡張性はイマイチ

スマホからヘルスケアアプリを起動しAppGalleryをタップすると、ストアに掲載されているアプリをHUAWEI WATCH GT Cyberに自由に追加したり削除したりできる。

しかし、用意されているアプリの数は少なく日本語で利用できるアプリもほとんどない。

拡張性については残念ながらGoogle Playとは比べ物にならず、既にWear OSに取って代わられたTizen OSのストアにも及ばない状態なので、アプリをインストールして楽しむという使い方には期待しない方がいい。

通知の確認と返信

通知の確認と返信

HUAWEI WATCH GT Cyberは、HUAWEI WATCH GT 3 Proと同様にスマホの通知を表示できる。通知を受け取ったタイミングで画面にアプリ名と内容が表示されるほか、ウォッチフェイス表示時には下から上にスワイプすると通知センターを展開可能だ。

通知を受け取るアプリはヘルスケアアプリから個別に選択できるほか、LINEを含む一部アプリのメッセージには定型文または絵文字での返信も可能。ヘルスケアアプリ内の「クイック返信」から自由にテンプレートの編集と追加もできるので、よく使う文言を登録しておけばスマホを取り出さずにスムーズに返信できるはずだ。

通知の確認と返信

もちろん、LINEの通知もチェックできる。ほかのHUAWEI WATCHシリーズ同様スタンプや画像は表示されず文章のみを手首で確認可能だ。

HUAWEI WATCHシリーズにおけるLINE通知の挙動については、以前さまざまなパターンを検証して公開済み。チェックしてみた限りHUAWEI WATCH GT Cyberでも仕様に大きな変更はなかったので、HUAWEI WATCH GT CyberでLINEはどの程度使えるのか気になる方はチェックしてみてほしい。

電池持ち:HUAWEI WATCHとしては物足りない?

電池持ち:HUAWEI WATCHとしては物足りない?

HUAWEI WATCHシリーズ最大の特徴であり、アイデンティティとも言える要素が電池持ちではないだろうか。

今作HUAWEI WATCH GT Cyberも十分バッテリーが長持ちするものの、HUAWEI WATCH GT 3 Proのような2週間以上持続するモデルを体験したことがあるとやや物足りなく感じるかもしれない。

実際に数日間充電をせずに電池持ちを検証してみた結果が以下の通りだ。

検証環境
  • ペアリングしたスマホ:Galaxy S23 Ultra
  • バッテリーチェック方法:HUAWEI WATCH GT Cyber本体の表示
  • ディスプレイの明るさ:約50%
  • 明るさの自動調節:有効
  • スリープ:10秒(最短設定)
  • 画面の点灯:5分(最短設定)
  • 画面の常時表示:オフ
  • バイブ:強い
  • その他:LINE・Twitter等SNS系の通知を有効、数分程度の通話数回、約1時間程度のウォーキングワークアウト数回
日付(時間は8時)バッテリー残量
3月21日100%
3月22日89%
3月23日74%
3月24日54%
3月25日36%
3月26日20%
3月27日5%

1週間で丁度バッテリーが全て消費される結果となった。

スペックシートでも通常使用で約1週間のバッテリーを謳っているので、ほぼ公称値通りのペースでバッテリーが消費されていたことがわかる。

ほかのHUAWEI WATCHの半分程度しか持たない」と考えるか「充電しなくても1週間は持続する」と考えるか、ユーザーによる評価は大きく異なるだろう。

普段筆者が身に着けているGalaxy Watch5 Proの電池持ちはせいぜい2~3日なので、個人的な感想は後者。週に1回数十分だけでも充電しておけばバッテリー切れで困ることがないので、ストレスは全く感じない。

Qi規格のワイヤレス充電に対応

Qi規格のワイヤレス充電に対応

なお、充電方法については非常に好印象だった。

HUAWEI WATCH GT CyberはQi規格のワイヤレス充電にも対応しているので、付属の充電器だけではなく、一般的なQiワイヤレス充電器やスマホのリバースワイヤレス充電機能でも問題なく充電可能。

ケースから本体(スマートムーブメント)を取り外せばバンド部分が邪魔にならないのでスマホ背面やパッドタイプの充電器に乗せやすく、スムーズに充電できる。

ほかのHUAWEI WATCHと比較

HUAWEI WATCHシリーズを実機で比較。今最もおすすめのモデルは?

現在、ファーウェイからは多くのスマートウォッチが展開されている。HUAWEI WATCH GT Cyberほかのモデルとはちょっとコンセプトが異なり、シリーズのなかでもかなりユニークな部類だ。

当サイトでは、HUAWEI WATCH GT Cyberを含むこれまでに試してきたHUAWEI WATCHを比較している。購入を検討している場合はぜひ目を通しておいてほしい。

購入の注意点

HUAWEI WATCH GT Cyberは、Amazonや楽天、Yahoo(PayPayモール)など定番ECサイトのほか、公式オンラインストアであるHUAWEI STORE からも購入できる。

ファーウェイの公式ストアは、セールが実施されていたり頻繁にクーポンが配られていたりなど、チェックしていると意外とお得なキャンペーンが多く実施されている。HUAWEI WATCH GT Cyberをお得に購入したい場合は、Amazonや楽天などの定番ショップに加えてぜひ公式ストアもチェックしてみてほしい。

参考HUAWEI公式サイトのセール・クーポン情報まとめ。安く買う方法をチェック

なお、HUAWEI WATCH GT Cyberはミッドナイトブラックにのみスマートムーブメントが付属するので注意。

  • シーブルー
  • ムーンホワイト
  • スペースグレー
  • ゴールデンブラック

といったケースが欲しい場合でもミッドナイトブラックの購入は必須なので忘れないように。

コメント

ひがし

平成6年生まれの男。趣味はガジェット・テニス・料理・スターウォーズ・カードマジックなど。ペンギンとオカメインコが大好き。

当サイトでは主にGalaxyを中心に様々なガジェットのリークやニュース、レビューなどをお届けしています。今は完全ワイヤレスイヤホンにご執心。