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HUAWEI WATCH FIT レビュー。スマートウォッチとスマートバンドの良いとこ取りなデバイス

3.0

ファーウェイのスマートウォッチ「HUAWEI WATCH FIT」を、ファーウェイ・ジャパン広報よりお借りしたのでレビューをお届けする。

「HUAWEI WATCH FIT」は、中国ファーウェイが9月10日に発表した新型のウェアラブルデバイス。大型の長方形ディスプレイを搭載した、スマートバンドとスマートウォッチの中間にあたるような、新しいタイプの製品となっている。

FITの名を冠したウェアラブルデバイスには過去にHUAWEI FITが登場していたが、「HUAWEI WATCH FIT」が同デバイスの後継というわけではなく、HUAWEI WATCHシリーズの新たな派生モデルの1つとして扱われているようだ。

本記事では、デザインや装着感、バッテリー持ち、ワークアウトの記録など、実際に「HUAWEI WATCH FIT」を数日使ったうえで性能・使用感をレビューしていく。

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デザインと装着感

まずは「HUAWEI WATCH FIT」のデザインを見ていこう。本製品は、グラファイトブラック・サクラピンク・ミントグリーンと、HUAWEI STORE限定のカンタロープオレンジの合計4色で展開されている。

今回当サイトがお借りしたのは、グラファイトブラック。本体も付属のシリコンバンドも真っ黒で統一されているため、やや地味な反面誰にでも使いやすいカラーと言える。

HUAWEI WATCH FITのグラファイトブラック

ディスプレイはタッチ対応の約1.64 インチAMOLED。解像度は456 x 280で、発色が非常によく、文句なしに美しい。

スマートバンドと呼ばれる製品には、同社のHUAWEI Band 4も含めて本体サイズのわりに表示領域が狭いタイプも多い。しかし「HUAWEI WATCH FIT」はベゼル幅が0.95mmと非常に狭く、本体サイズいっぱいに情報が表示される

スマートバンドを知っているからこそ有意義にスペースを使っていることは嬉しく、画面の美しさと相まって内容は非常に見やすい。

装着した様子
サイズ 縦約460 mm × 横300 mm × 厚さ10.7 mm (バンドを除く)
重量 約21g(バンドを除く)

腕に装着した様子は画像の通り。商品画像を見た時点では縦方向に長いと感じていたが、装着してみたところどちらかというと横が細い、スリムな印象を受けた。厚さも10.7mmとスリムで、わずかに湾曲していることとシリコンバンドの肌へのあたりが柔らかいこともあり、フィット感は非常に優しい

ケースのみの重量も約21gと軽量なので、普段腕時計を付ける習慣がない方でも比較的導入しやすいだろう。「フィットネストラッカーを付けてる感」があまりなく、良い意味で存在感が少ない。1日も付けていれば、違和感なく体の一部として溶け込んでしまった。

右側面にボタンが1つ

ボタンは本体右側面に搭載されている1つのみ。ボタンを押すとワークアウトや測定した心拍数、睡眠の結果などのメニューを表示可能。右スワイプで前の画面に戻り、下からのスワイプで通知の確認ができる、Androidスマートフォンに近い操作性だ

ウォッチフェイスの変更も可能

もちろん、ウォッチフェイスの変更にも対応している。

Androidスマートフォンであれば、HUAWEI Healthアプリに取り揃えられた豊富なウォッチフェイスから好みのデザインを選択してインストール可能。長方形の画面ながら円形用と同じデザインが採用されているウォッチフェイスもあり、種類はなかなか豊富だった。

また、iPhoneユーザーも「HUAWEI WATCH FIT」のホーム画面を長押しすることで、プリセットのウォッチフェイスを選択可能だ。

バッテリー持ち

ファーウェイ公式によると、「HUAWEI WATCH FIT」は通常使用で約10日間バッテリーが持続する。スマートウォッチとしては、同社の「HUAWEI WATCH GT 2 Pro」には劣るものの非常に長持ちする部類であり、スマートバンドとしてもHUAWEI Band 4より優れている。

当サイトでは、実際に数日間「HUAWEI WATCH FIT」を装着することで、どれくらいのペースでバッテリーが消費されていくのかを検証してみた。

経過時間 バッテリー残量
0時間 100%
24時間 91%
48時間 79%

だいたい1日で10%前後消費していることがわかった。通知や実行したワークアウトの量によっても変わってくるとは思うが、このペースであれば約10日間のバッテリー持ちという公式情報とほぼ一致する。

「HUAWEI WATCH FIT」はデフォルトで手首を持ち上げることでディスプレイが点灯する設定になっているが、「待ち受けの文字盤」を設定することで画面の常時点灯にも対応する。

常時点灯させると当然バッテリー消費は激しくなり、「待ち受けの文字盤」設定時にも「電池駆動時間が半分に減る」という注意が表示されるが、実際はどの程度の消費になるのだろうか。

経過時間 バッテリー残量
0時間 100%
24時間 79%
48時間 60%

常時点灯時は、だいたい20% / 1日のペースでバッテリーが消費されるようだ。設定時の警告通り、通常使用のほぼ倍のペースとなる。

この場合、約4~5日目で充電する必要があるが、それでも多くのスマートウォッチよりは長持ちする方だろう。手首を持ち上げて画面を点灯させる設定は上手く反応しない場合もあるので、筆者が毎日使うのであれば常時点灯させることを選ぶ。

マグネット式の充電器

ちなみに、「HUAWEI WATCH FIT」の充電は、背面に搭載されたPOGOピンに付属のケーブルを接続して行うタイプ。独自規格ではあるものの、上記検証の通り数日程度であれば充電なしでも安心して過ごせるため、持ち運ぶ荷物が増えることがデメリットになるシーンは多くはないだろう。

スクエアな大画面で通知が見やすい

「HUAWEI WATCH FIT」では、スマートフォンに来た通知をチェック可能。既読や返信など通知に対するリアクションは取れないものの表示できるアプリに制限はなく、スマートフォンにインストールされている全てのアプリの通知を受信できる。

例えばLINEの通知では、相手の名前とメッセージの内容が表示される。ディスプレイが長方形なので、円形タイプよりは文章が読みやすいと感じる方も多いだろう。

通知の表示
LINEの通知

実際にLINEを受け取った際の通知は画像の通り。「・・・」と表示されていることからもわかるように、文章がかなり序盤の方で省略されてしまっているが、タップすると画面ほぼいっぱいまで文章が表示される。

LINEやTwitter、Gmailなどはアプリ固有のアイコンも表示されるので、「どのアプリで誰から」メッセージが来たのかがわかりやすいことは好印象。Gmailでは本文は表示できずタイトルのみとなっているが、多くのスマートバンドでも同じ仕様なので、スマートバンドとして考えればあまり気にならないだろう。

ディスプレイが明るいことに加えディスプレイと文字が比較的大きいので、とにかく見やすいことが大きなメリット。「もう小さい文字が読みにくくなってきて・・・」という方でも快適に使えるだろう。

96種類のワークアウトに対応

対応しているワークアウトは96種類。メジャーなスポーツやトレーニングは大体網羅されているので、ワークアウトが足りないということはまずないだろう。ランニングやウォーキングはもちろん、防水にも対応しているので、装着したまま水泳のワークアウトも記録できる。

屋内外のウォーキングとランニング、ローイング、エリプティカルでは、ワークアウトの種類を自動認識してトラッキングを開始するように提案してくれるので、日常的にトレーニングをする習慣が身に付きやすい。

エクササイズのアニメーションを内蔵
エクササイズのアニメーション

特徴的な機能として、いくつかのエクササイズにはアニメーションが内蔵されていることが挙げられる。

トレーニング中に自分の動き方が正しいのかわからなくなってしまうことがあるかもしれないが、わざわざYouTubeでトレーニング動画を検索しなくても「HUAWEI WATCH FIT」があればその場でチェックできるので便利だ。

「HUAWEI WATCH GT 2 Pro」と「HUAWEI WATCH FIT」で計測した睡眠

睡眠のモニタリング機能も充実している。上記画像は「HUAWEI WATCH GT 2 Pro」で計測した分も含まれているが、搭載されている睡眠モニタリング機能「HUAWEI TruSleep 2.0」は両機種に共通している。倍近い価格の上位機種と同等の機能が使える点は、単純にお得で嬉しいところだ。

浅い睡眠・深い睡眠・レム睡眠・目覚めている時間から睡眠の質を評価し、さらに睡眠の質改善のためのアドバイスまでしてくれる。特別な設定を必要とせず、ただ「HUAWEI WATCH FIT」を装着していつも通り寝ているだけでここまでやってくれるのは非常に親切な機能だと思う。

「HUAWEI WATCH FIT」と「HUAWEI WATCH GT 2 Pro」でワークアウトを記録
「HUAWEI WATCH FIT」と「HUAWEI WATCH GT 2 Pro」でワークアウトを記録

完全に興味本位ではあるが、右腕に「HUAWEI WATCH GT 2 Pro」、左腕に「HUAWEI WATCH FIT」を装着して「Fit Boxing(フィットボクシング)」をプレイし、ボクシングのワークアウトを同時に記録してみた。

結果として、消費カロリーはほぼ同じ数値を記録。フィットネストラッカーとしての機能を求めるだけであれば、「HUAWEI WATCH FIT」の方がコストパフォーマンスに優れているかもしれない。

ほかのHUAWEI WATCHと比較

HUAWEI WATCHシリーズを実機で比較。今最もおすすめのモデルは?

現在、ファーウェイからは多くのスマートウォッチが展開されている。

当サイトでは、HUAWEI WATCH FITを含むこれまでに試してきたHUAWEI WATCHを比較している。購入を検討している場合はぜひ目を通しておいてほしい。

まとめ:スマートウォッチとスマートバンドの良いとこ取りなデバイス

以上、「HUAWEI WATCH FIT」のレビューをお届けした。

「HUAWEI WATCH FIT」には、睡眠だけではなく心拍数やストレスのモニタリングなど、フィットネストラッカーとしての定番機能は一通り網羅されている。それでいて優しいフィット感と大きな画面を搭載し、バッテリーの持ちも優秀と言える水準にある。

小型軽量で違和感が少ないスマートバンドの良さと、大きく美しい画面というスマートウォッチの利点、そこにファーウェイならではのバッテリー持ちが組み合わされた、良いとこ取りなデバイスと言えるだろう。

スマートウォッチはちょっと大げさすぎるけど、スマートバンドは画面が小さくて使いづらいという方には打って付けだ。

「HUAWEI WATCH FIT」は、13,800円で販売中。気になる方はぜひチェックしてみてはいかがだろうか。

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ひがし

平成6年生まれの男。趣味はガジェット・テニス・料理・スターウォーズ・カードマジックなど。ペンギンとオカメインコが大好き。

当サイトでは主にGalaxyを中心に様々なガジェットのリークやニュース、レビューなどをお届けしています。今は完全ワイヤレスイヤホンにご執心。