HUAWEI FreeBuds Lipstick レビュー。唯一無二の口紅デザイン、ファッションアイテムとして楽しめるワイヤレスイヤホン | プラスガジェット
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HUAWEI FreeBuds Lipstick レビュー。唯一無二の口紅デザイン、ファッションアイテムとして楽しめるワイヤレスイヤホン

3.5

HUAWEI FreeBuds Lipstick」は、昨年の12月17日にファーウェイ・ジャパンから発売された新型の完全ワイヤレスイヤホンだ。

今回当サイトでは、同イヤホンの実機をファーウェイ・ジャパン広報からお借りできたので、レビューをお届けする。音質やノイズキャンセリングの性能はもちろん、最大の特徴である質感やデザインまで細かくチェックしてみたので、参考にしてみてほしい。

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HUAWEI FreeBuds Lipstickとは

HUAWEI FreeBuds Lipstick

「HUAWEI FreeBuds Lipstick」は、ファーウェイのFreeBudsシリーズに属する新型の完全ワイヤレスイヤホン。

最大の特徴は、リップスティックをモチーフにしたおしゃれで華やかなケースデザイン。ブラックとゴールドのクラシックな組み合わせは高級感があり、ステンレスボディには30もの設計工程を経て、鏡のようになめらかな超高精度の研磨が施されている。

内部のイヤホンは、2021年7月に発売されたFreeBuds 4と同等。ハイブリッド式のアクティブノイズキャンセリングや14.3mmダイナミックドライバーと低音を増強するパワーエンジンの搭載による、パワフルな重低音を再現している。

スペック

Bluetooth規格 BT 5.2 マルチポイント接続 対応
対応コーデック SBC / AAC 電池容量 各イヤホン:30 mAh (min.)
充電ケース:410 mAh (min.)
ドライバー 14.3 mm 充電 USB-Type-C
耐水 IPX4(イヤホンのみ) 専用アプリ HUAWEI AI Life

唯一無二の口紅デザイン。指先から伝わる重厚感と高級感

唯一無二の口紅デザイン

「HUAWEI FreeBuds Lipstick」最大の特徴であり魅力は、名前の通りリップスティックをモチーフにしたという唯一無二のデザインだ。これをパッと見てイヤホンだと思う人はまずいないだろうと思えるほど、こだわって設計されている。

ピアノブラックのケースはひんやりとしたした質感。丸みを帯びた角のうち1辺はゴールドに加工されており、HUAWEUのロゴが印字されている。全体的に光沢のあるデザインのため、指紋はやや目立ちやすい。

ケースを持つと、ズッシリとした重みが手に伝わってくるのも印象的なポイントだ。重さがあることは決してマイナスではなく、むしろ重厚感や高級感を感じられるポジティブな要素。ケースを手に取ってすぐに「しっかりしている」と感じられる完全ワイヤレスイヤホンは、そう多くはないだろう。

キャップを開けた様子

そして最もこだわりを感じられる点が、キャップを開けた際の華やかなゴールドとレッドのコントラスト。過去の同シリーズのなかではFreeBuds 4iやFreeBuds 3にもレッドのカラーバリエーションが存在したが、高級感は段違いだ。

口紅に見立てたデザインは、美しいだけではなくイヤホンの取り出しやすさにも貢献している。一般的な完全ワイヤレスイヤホンのケースの場合、イヤホンの周囲に蓋のヒンジがあるため取り出しにくいことも多いのだが、「FreeBuds Lipstick」はどこからでも指を掛けられるため出し入れは非常にスムーズだ。

イヤホンを取り出す様子

ただし、キャップが完全に着脱できるため、イヤホンを取り出すまたは収納するときは、常にキャップを保持していなければならない。デスクがある環境ならストレスにはならないが、屋外では落下に注意する必要がある。

なお、キャップはマグネットで本体にガッチリと吸着するため、閉じた状態で落ちそうになる心配はまずない。キャップを近づけただけで小気味よく「カチンッ」と音を立てて閉まる様子も、個人的にはお気に入りのポイントだ。

躍動感のあるサウンド

FreeBuds LipStickの音質

続いては肝心の音質について。14.3mmの大型LCPダイナミックドライバーや低音を増強するパワーエンジンの搭載による、パワフルなサウンドが持ち味だ。

実際に数日間使ってみたところ、全体的に躍動感のあるイキイキとしたサウンドを楽しめる印象。軽量なイヤホンながら音にはしっかりと厚みがあり、面ではなく空間で音を捉えられる。

低音強化のエンジンが搭載されているとのことだが、極端な低音特化ではなく従来モデルに足りなかった分を補っているイメージなので、バランスがよい。癖が少なく聴き疲れしにくいため、音楽はもちろん動画コンテンツとの相性もよいと感じた。

なお、「FreeBuds Lipstick」のイヤホン部分は2021年7月に発売されたFreeBuds 4とほぼ同じものなので、音質に関しては以下の記事も参考にしてみてほしい。

イコライザーはおまけ程度

イコライザー

ちなみに、「FreeBuds Lipstick」はAi Lifeアプリから簡単なイコライザーの設定も行える。と言っても、デフォルト・低音強調・高音強調の3種類を切り替えるだけの簡易的な仕様だ。

しかし、前述の通りデフォルトの音質が十分バランスに優れているためか、低音強調や高音強調はやや不自然に感じてしまった。音質の好みはユーザーの数だけあるので、ぜひ自身で試してみながら検討してみてほしい。

開放型でもしっかりノイズキャンセリング

「FreeBuds Lipstick」およびその中身のイヤホンであるFreeBuds 4は、開放型やオープンタイプと呼ばれる耳に引っかけるようにして装着するタイプ。

耳を塞がないため軽快な装着感を得られやすい一方、遮音性はほとんどなく、周囲の雑音に再生中の音楽が負けてしまうこともしばしば。しかし、「FreeBuds Lipstick」は開放型ながらノイズキャンセリングを利用できるため、むやみにボリュームを上げなくても快適に音楽を楽しめる。

ノイズキャンセリングの設定
ノイズキャンセリングは「標準」「くつろぎ」の2つのモードを切り替えられる

ノイズキャンセリングの強度もまずまずで、人混みで感じるザワザワとした喧騒やエアコンの音、室内にいる状態で外から聞こえるロードノイズなどはほとんど気にならないレベルまで打ち消せる。

耳とイヤホンの間に物理的に隙間があるため、さすがに電車や飛行機のような極端な騒音は打ち消せない。イメージとしては、その隙間をノイズキャンセリングの薄い膜が覆い、優しく蓋をしている感覚だ。

また、FreeBuds 4同様にノイズキャンセリングを有効にすると「サーッ」というホワイトノイズが聞こえるのだが、ホワイトノイズの量は「FreeBuds Lipstick」の方が少なくほとんど気にならないように感じた。

個体差なのか装着時の癖なのか、理由はハッキリとしないが、音楽を流さない耳栓のような使い方を視野に入れている場合は「FreeBuds Lipstick」の方が使いやすいかもしれない。

Ai Lifeアプリでできること

Ai Lifeアプリ

「FreeBuds Lipstick」は、他のFreeBudsシリーズ同様にAi Lifeアプリに対応している。前述のイコライザーやノイズキャンセリング以外にも、いくつか便利な機能が用意されているため紹介しておこう。

ジェスチャー操作のカスタマイズ

ジェスチャー操作のカスタマイズ

「FreeBuds Lipstick」はダブルタップ・長押し・スワイプによる操作に対応しており、ダブルタップのジェスチャーに割り当てる機能をAi Lifeからカスタマイズできる。

  音楽再生時 通話時
ダブルタップ ・再生 / 一時停止
・次の曲
・前の曲
・音声アシスタントを起動
・ナシ
から左右それぞれ1つずつ選択可能
電話に応答 / 終了
長押し ノイズキャンセリングを有効化 / 無効化 着信を拒否
スワイプ 音量調節 音量調節

筆者の場合は、左イヤホンのダブルタップに再生 / 一時停止、右イヤホンのダブルタップに曲送りを割り当てている。HUAWEI WATCHを使用しているからイヤホン操作による曲送りは不要、といったように自分のスタイルに合わせて機能を選択可能だ。

ちなみに、シングルタップには機能が割り当てられていない。不意に指がイヤホンに触れて誤操作する心配がないため、付け外しの際のストレスがなく快適に使用できるはずだ。

マルチポイント接続

ややマニアックな機能ではあるが、「FreeBuds Lipstick」はマルチポイント接続にも対応している。

マルチポイントとは、同時に複数のデバイスとペアリングできる機能。「FreeBuds Lipstick」の場合は、同時に2台のスマートフォンやタブレット、PCなどと接続できる。接続先にはHUAWEIデバイスやAndroidといった縛りもない。

スマートフォンとパソコン、スマートフォンとタブレットといった組み合わせにしておけば、音楽や動画を楽しみながら着信に素早く応答できる。Ai Lifeから機能を有効にすると利用できるようになるので、複数台のデバイスを使い分けている方はぜひチェックしてみてほしい。

電池持ち

最後に、当サイトのイヤホンレビューでは恒例でもある電池持ちの検証結果も共有しておこう。

「FreeBuds Lipstick」は、イヤホン側に30mAhのバッテリーを内蔵。公式サイトの情報によると、ノイズキャンセリングオンの状態で約2.5時間、ノイズキャンセリングオフの状態で約4時間の音楽再生が可能とのことなので、実際に試してみた。

接続したデバイスはGalaxy Note20 Ultraで、使用したアプリはSpotify。もちろん、ノイズキャンセリングオン・オフの両方の電池持ちを検証した。

経過時間 ノイズキャンセリングON ノイズキャンセリングOFF
0時間 100% 100%
1時間 右:68% 左:70% 右:77% 左:80%
2時間 右:36% 左:41% 右:48% 左:53%
3時間 右:2% 左:6% 右:24% 左:30%
4時間 右:8% 左:14%
4時間15分 0%

結果はノイズキャンセリングオンの状態で約3時間、オフの状態で約4時間の電池持ち。概ね公称値通りといったところだ。

ちなみに、当サイトの検証では、搭載されているバッテリー容量が同一のFreeBuds 4はノイズキャンセリングオフの状態で約5時間バッテリーが持続した。個体差や環境による影響もあると思うが、筆者個人の見解として電池持ちについてはFreeBuds 4に軍配が上がる。

また、スティック型のデザインから予想できるが「FreeBuds Lipstick」はワイヤレス充電に対応しておらず、充電方法は有線のみ。ただし、底面に搭載された充電端子はType-Cなので、既存のケーブルの使い回しは可能だ。

まとめ。「ワイヤレスイヤホンってどれも同じ見た目だよね」とは言わせない!

以上、「FreeBuds Lipstick」のレビューをお届けした。

昨今急速に普及した完全ワイヤレスイヤホンも徐々に成熟し始めており、「どこかで見たことあるデザイン」が市場に溢れかえっているのはご存じの通りだと思う。そんな金太郎飴のようなイヤホンが増え続けるなか、「FreeBuds Lipstick」はどう見ても異彩を放つ存在だ。

デザインがユニークであることは言うまでもないが、手に取ったときに感じられる質感の高さも「FreeBuds Lipstick」が持つほかにはない強み。指先にまで伝わってくるデザインをぜひ感じ取ってみてほしい。

「FreeBuds Lipstick」は、昨年の12月17日に発売済み。AmazonやHUAWEI公式サイトから購入できるので、口紅デザインをぜひ触ってみたいという方はチェックしてみてほしい。

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ひがし

平成6年生まれの男。趣味はガジェット・テニス・料理・スターウォーズ・カードマジックなど。ペンギンとオカメインコが大好き。

当サイトでは主にGalaxyを中心に様々なガジェットのリークやニュース、レビューなどをお届けしています。今は完全ワイヤレスイヤホンにご執心。