2023年10月、ファーウェイから新型の完全ワイヤレスイヤホンFreeBuds Pro 3が発売され、約1年ぶりにフラッグシップのモデルチェンジが実現した。
そこで生まれるのは、果たして各FreeBudsの性能差は一体どのくらいあるのだろうか?どのモデルを買えばいいのだろうか?という疑問。
そこで本記事では、現在発売されているFreeBudsシリーズのうち、
- FreeBuds 5i
- FreeBuds 5
- FreeBuds Pro 2
- FreeBuds Pro 3
- FreeBuds 4
- FreeBuds 4i
- FreeBuds 3
- FreeBuds 3i
- FreeClip
のスペックや仕様、実機を使って分かった電池持ちや音質、ノイズキャンセリング性能などを比較してみた。FreeBudsシリーズの購入を検討している方は、ぜひ参考にしてみてほしい。
結論:おすすめのFreeBudsは?
「ややこしい話はいいからおすすめのFreeBudsだけ教えて!」という方向けに、先に結論を述べておこう。
当サイトがおすすめするファーウェイのワイヤレスイヤホンは、FreeBuds 5iだ。
FreeBuds 5iは、2021年4月20日に発売されたFreeBuds 4iの後継であり、FreeBudsシリーズのなかではエントリーモデルに位置付けられる。
ハイエンドモデルのFreeBuds Pro 3と比較して半分以下の価格でありながらLDACコーデックのサポートによりハイレゾに対応しており、ノイズキャンセリングもほぼ同等のクオリティ。
電池持ちも優れており、「迷ったらFreeBuds 5iがおすすめ」と言える非常にコストパフォーマンスのよいイヤホンだ。
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外観とデザインを比較
まずは外観とデザインを比較してみよう。
全てのFreeBudsは、AppleのAirPodsに近い軸が長く伸びたいわゆる「うどん型」などと呼ばれるスタイルである点で共通している。
ケースの形状やサイズもそれぞれ異なるものの、その差は持ち運んだり装着したときに感じ取れるほどではないというのが個人的な感想。あくまでも、スペックシート上での差だと思っていただいて問題はない。
FreeBuds Pro 2 | FreeBuds Pro 3 | FreeBuds 3 | FreeBuds 4 | FreeBuds 5 | FreeBuds 3i | FreeBuds 4i | FreeBuds 5i | FreeClip | |
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サイズ(イヤホン) | 29.1×21.8×23.7mm | 29.1×21.8×23.7mm | 41.5×20.4×17.8mm | 41.4×18.5×15.8 mm | 32.4×17.6×22.8mm | 41.8×23.7×19.8mm | 37.5×23.9×21mm | 30.9×23.9×21.7mm | 26.70×22×25.3mm |
重量(イヤホン) | 約5.8 g | 5.8g | 4.5g | 4.1g | 5.4g | 5.5g | 5.5g | 約4.9g±0.2g | 5.6g |
サイズ(ケース) | 67.9×24.5×47.5mm | 46.9×65.9×24.5mm | ⌀60.9×21.8 mm | ⌀58×21.2 mm | 66.6×50.1×27.3mm | 80.7×35.4×29.2mm | 61.8×48×27.5mm | 61.8×48.2×26.9mm | 59.7×51.95×27.35mm |
重量(ケース) | 約52.1 g | 45.5g | 48 g | 38g | 45g | 51g | 36.5g | 約33.9g±1.0g | 45.5g |
FreeBuds 4とFreeBuds 3のケースは、どちらもほぼ完全な円形で非常によく似ている。
サイズは先程の表からもわかるようにFreeBuds 4の方がわずかに小さいものの、使いやすさや持ち運びやすさについてはほとんど差を感じられなかった。
FreeBuds 5のケースは、シリーズ唯一の卵型。
FreeBuds 4i・5iのケースの向きを90°傾けたイメージに近い。質感はFreeBuds 4とほぼ同じだ。
一方こちらはiシリーズ。右のFreeBuds 3iが角を丸めた長方形の箱型なのに対して、FreeBuds 4iは楕円形を採用している。
FreeBuds 5iは4iとほぼ同じ形状ではあるもののサイズがほんのわずかに小型化した。
FreeBuds Pro 2はより長方形に近い楕円型。
FreeBuds Pro 3はPro 2とほぼ同じサイズ・形状だが、背面のプレートがヒンジを跨がなくなっており、スッキリとしたデザインに変更された。
こちらはHUAWEI FreeClipのケース。
イヤーカフ型という独特の形状を採用したオープンイヤーイヤホンではあるが、ケースはその他のFreeBudsから逸脱しておらず無難なデザインだ。
ケースだけを比較したときに、最も使いやすかったのは、FreeBuds 3i。箱型を採用しているため、デスク上に置いたときに最も安定感があり見た目も違和感が少ない。
一方、その他のモデルは円形 or 楕円形を採用しており、デスク上に置いたときにどこか乱雑な印象を与えてしまう。
また、イヤホンの出し入れのしやすさはFreeClipが最も優れていた。
「C-bridge」と呼ばれるU字型パーツがケースから飛び出しているので指を掛けやすいうえ、左右の区別がないので使い終わったあとはスムーズに収納できる。
次点は、FreeBuds 3iとPro 2・Pro 3。3iはイヤホンが寝た状態で収納されており、FreeBuds Pro 2・Pro 3はイヤホンが内側を向いているため、ストレスなく取り出し可能だ。
FreeBuds 5i / FreeBuds 4 / FreeBuds 4i / FreeBuds 3はいずれも縦方向かつイヤホンが外側を向くように収納されており、取り出した後に一度向きを変えなければならない。
また、FreeBuds 4iに関しては指を掛けるスペースが狭く単純に取り出しにくかった。一応、FreeBuds 5iではヒンジが改良されて蓋が広く開くようになったので、取り出しやすさは4i ⇒ 5iで大幅に改善されている。
装着感の違いは?
イヤホン本体の形状は、FreeBuds 5以外どのモデルも大きな違いはない。
特に、同じ開放型であるFreeBuds 3とFreeBuds 4、カナル型同士のFreeBuds 3iとFreeBuds 4iは非常に形が似ている。
同じくカナル型のFreeBuds 5iは、従来シリーズよりも軸部分が短くなったことで約7mm近く全長が小さくなっている。
FreeBuds Pro 2とPro 3もスティックタイプである点はその他のモデルと変わらない。
ただし、軸部分はFreeBudsシリーズのなかでも最も短くかつ太いので、サイズは最もコンパクトだ。
FreeBuds 3・4・5は耳に引っかけるように、FreeBuds 3i・4i・5i、FreeBuds Pro 2はしっかりと押し込むように装着するが、装着感が悪いと感じたモデルはない。
痛くなる、すぐに外れそうになるといったこともなく、どのモデルもフィット感は良好だ。
FreeBuds Pro 2 | FreeBuds Pro 3 | FreeBuds 3 | FreeBuds 4 | FreeBuds 5 | FreeBuds 3i | FreeBuds 4i | FreeBuds 5i | FreeClip | |
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装着方法 | カナル型 | カナル型 | 開放型(インナーイヤー型) | 開放型(インナーイヤー型) | 開放型(インナーイヤー型) | カナル型 | カナル型 | カナル型 | オープンイヤー型 |
個人的に最も装着感が気に入ったモデルは、執筆時点で最新のFreeClip。
FreeBudsシリーズという括りを飛び越えて、全イヤホンのなかでもトップクラスといっても過言ではないレベルで「付けている感覚」がない。それでいてランニングや筋トレをしていても落ちず見た目もスマートなのだから、文句の付け所もない。
FreeClipの安定感については以下のレビュー記事で動画も交えて紹介しているので、ぜひチェックしてみてほしい。
カラーバリエーションを比較
デザインの比較の最後に、各FreeBudsのカラーバリエーションをチェックしておこう。
FreeBuds Pro 2 | FreeBuds Pro 3 | FreeBuds 3 | FreeBuds 4 | FreeBuds 5 | FreeBuds 3i | FreeBuds 4i | FreeBuds 5i | FreeClip | |
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装着方法 | ・シルバーブルー ・シルバーフロスト ・セラミックホワイト | ・シルバーフロスト ・グリーン ・セラミックホワイト | ・カーボンブラック ・セラミックホワイト ・レッドエディション | ・シルバーフロスト ・セラミックホワイト | ・シルバーフロスト ・セラミックホワイト ・コーラルオレンジ | ・カーボンブラック ・セラミックホワイト | ・カーボンブラック ・セラミックホワイト ・シルバーフロスト ・レッド | ・ネビュラブラック ・アイルブルー ・セラミックホワイト | ・ブラック ・ラベンダー |
FreeClip以外の全モデルに共通して用意されているカラーが、セラミックホワイト。
Proシリーズと無印、iシリーズの一部にはシルバーフロストが用意され、旧モデルであるFreeBuds 3とFreeBuds 3iにはカーボンブラックがラインナップされている。
また、FreeBuds 3とFreeBuds 4iにのみレッド、FreeBuds Pro 2にシルバーブルー、Pro 3にグリーン、FreeClipにラベンダーが用意されている点も見逃せない。
FreeBuds 5iはシリーズのなかでもかなりユニークで、ネビュラブラックとアイルブルーの2色は「河原にある小さく丸い小石」をコンセプトにデザインされている。
触ってしまうと質感はプラスチックなのだが、見た目の雰囲気はこだわられており、エントリーモデルながら気合が入っている印象。特に、アイルブルーは優しく可愛らしい雰囲気なので個人的にはイチオシだ。
音質を比較
続いては、FreeBudsシリーズの音質比較。
まず、スペックに注目すると、最新のFreeBuds 4が最も大きなダイナミックドライバー(14.3mm)を内蔵している。次点がFreeBuds 3の14mmで、Freebuds 5が11mm、FreeBuds 3iとFreeBuds 4i、FreeBuds 5iはいずれも10mmだ。
最新のFreeBuds Pro 3はドライバーサイズこそ11mmであるものの、Pro 2から引き続き独自開発のマイクロ平面振動板ドライバーが採用されている。
また、一部のFreeBudsはファーウェイの公式サイトでは対応コーデックの明確な表記が見当たらない
いずれのFreeBudsの場合も、バッテリーテストの際にAACモードを有効にしている旨が記載されているため、基本のSBCと合わせて2種類のコーデックに対応していると考えていいはずだ。
また、FreeBuds Pro 2・Pro 3とFreeBuds 5・5iはLDACもサポートしているので、ワイヤレスながらハイレゾ相当のサウンドを楽しめる。
FreeBuds Pro 2 | FreeBuds Pro 3 | FreeBuds 3 | FreeBuds 4 | FreeBuds 5 | FreeBuds 3i | FreeBuds 4i | FreeBuds 5i | FreeClip | |
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装着方法 | 11 mmダイナミックドライバー + 独自開発のマイクロ平面振動板ドライバー | 11 mmダイナミックドライバー + 独自開発のマイクロ平面振動板ドライバー | 14 mmダイナミックユニット | 14.3 mm LCP ダイナミックドライバー | 11mmのデュアルマグネットダイナミックドライバー | 10 mm ダイナミック | 10 mm ダイナミック | 10 mm ダイナミック | 約10.8 mmのデュアルマグネットダイナミックドライバー |
コーデック | SBC / AAC / LDAC | SBC / AAC / LDAC/L2HC | SBC / AAC | SBC / AAC | SBC / AAC / LDAC | SBC / AAC | SBC / AAC | SBC / AAC / LDAC | SBC/AAC/L2HC |
各FreeBudsの音質の特徴について述べると、まずFreeBuds 3は高音が透き通っており、上品かつ美しい印象。
一方で、後継モデルのFreeBuds 4は高音の透明感を手放した代わりに低音が強化されており、全体が程よく引き締まったメリハリのあるサウンドに仕上げられている。
FreeBuds 5は低音にも高音にも極端な偏りはなくバランスよくまとめられており、FreeBudsシリーズらしい上品なサウンドを楽しめる。
FreeBuds 3iも、深く沈むような低音が持ち味。FreeBuds 4iも低音がやや強めであるものの4機種のなかでは最もフラットに近く、癖が少ないサッパリとした音という印象だ。
そして、最も優秀なのがFreeBuds Pro 3で、僅差でFreeBuds 5iが続く。
FreeBuds Pro3は分離感や解像感が高く、どの音域・どの楽器の音も手に取るようにハッキリと感じられるほどの圧倒的な情報量が持ち味だ。FreeBuds 5iもLDACで再生すると同様の特徴があるものの、その音質を感じ取れる範囲がやや狭い印象だ。
どのFreeBudsも空間表現が優秀で、ボーカルと楽器隊の距離感がイメージできるような立体的な音を楽しめる。また、特にFreeBuds Pro 3の解像感は頭一つ抜けており、聴いていて非常に楽しい音質だ。
個人的な好みだけで4機種のなかから音質最優秀のFreeBudsを選ぶとすれば、迷わずFreeBuds Pro 3を推したい。
ノイズキャンセリング性能を比較
本記事で比較している5機種のFreeBudsは、FreeClip以外全てアクティブノイズキャンセリング機能を搭載している。
とは言っても、FreeBuds 3・4・5は開放型、FreeBuds 5iやFreeBuds Pro 2・3とFreeBuds 3i、FreeBuds 4iはカナル型なので、ノイズキャンセリングの効果には大きな違いがある。詳細は個別のレビュー記事を確認していただきたいが、開放型とカナル型のノイズキャンセリングは完全に別物だと考えた方がいい。
実際に実機を使ってみて、ノイズキャンセリング効果が強いと感じた順に並べると以下のようになった。
FreeBuds Pro 3=Pro 2 ≧ FreeBuds 5i ≧ FreeBuds 3i ≧ FreeBuds 4i > FreeBuds 4 >FreeBuds 5 >FreeBuds 3
FreeBuds Pro 3のノイズキャンセリングは、効果が最も強いのはもちろん、圧迫感が少なく非常に自然にノイズを打ち消せる点が評価できる。
また、便宜上「≧」と「>」で表しているが、FreeBuds 3iとFreeBuds 4iのノイズキャンセリング性能にはそこまで大きな違いはなく、使用する環境によっては逆転する可能性も十分にある。
しかし、FreeBuds 3とそれ以外の機種の間には、ハッキリとしたノイズキャンセリング性能の差を感じた。
ただ、レビューでも述べたがFreeBuds 3とFreeBuds 4のノイズキャンセリングは「サーッ」というホワイトノイズが入ってしまう点が気になるところ。FreeBuds 4は、開放型ながらノイズキャンセリング効果はかなり頑張っていると感じるので、余計にもったいなく感じてしまう。
音の取り込み機能を比較
本記事で比較しているFreeBudsシリーズのうち、FreeBuds Pro 2・3とFreeBuds 3i、FreeBuds 4iとFreeBuds 5iには外部音取り込み機能が搭載されている。
外部音取り込みとは、名前の通り周囲の音を取り込む、ノイズキャンセリングとは正反対の機能。イヤホンを付けた状態で誰かに話しかけられたり、レジでお会計をしたり、カフェで店員さんに注文したりなど、「イヤホン外すほどじゃないけどちょっとだけ周りの音を聞きたい」といった場合に活躍する機能だ。
なお、FreeBuds 3とFreeBuds 4は、インナーイヤー型という特性上装着していても耳を塞がないため周囲の音はそのまま素通りして耳に入ってくる。特に機能としては不要なため、搭載されていないのだろう。
FreeBuds Pro 2 | FreeBuds Pro 3 | FreeBuds 3 | FreeBuds 4 | FreeBuds 5 | FreeBuds 3i | FreeBuds 4i | FreeBuds 5i | FreeClip | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
外音取り込み | 対応 | 対応 | 非対応 | 非対応 | 非対応 | 対応 | 対応 | 対応 | 非対応 |
FreeBuds 3iとFreeBuds 4iとFreeBuds 5i、FreeBuds Pro 2・3の5機種に搭載されている機能だが、クオリティはハイエンドモデルであるFreeBuds Pro 3が圧倒的に上。
具体的な差を述べると、FreeBuds Pro 3はとにかく自然でイヤホンを通して音を聞いている感覚がほとんどない。まるで開放型、といっても過言ではないと思う。
一方、FreeBuds 3iの同機能はホワイトノイズが多く、FreeBuds 4iとFreeBuds 5iはホワイトノイズが少なく音も非常に自然ではあるものの、取り込めるボリュームがやや小さい。
どのFreeBudsも音が割れたり刺さるような感覚はなく、取り込む機能自体はよくできている。外部音取り込み機能のクオリティは、一部の人にとっては結構重要なポイントにもなるかと思うので、参考にしてみてほしい。
電池持ちを比較
何時間連続で音楽を再生できるのか?という点は、FreeBudsを選ぶうえで非常に重要なポイントになるだろう。
そこで、各FreeBudsの電池持ちを比較した表を以下に掲載する。公式サイトのスペックシートの情報ではなく、筆者が実際に使ってみて計測した時間なので、実測値として参考にしてみてほしい。
FreeBuds Pro 2 | FreeBuds Pro 3 | FreeBuds 3 | FreeBuds 4 | FreeBuds 5 | FreeBuds 3i | FreeBuds 4i | FreeBuds 5i | FreeClip | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ノイズキャンセリングON | 5時間30分 | 4時間 | 3時間 | 3時間30分 | 3時間30分 | 2時間30分 | 7時間30分 | 6時間 | 非対応 |
ノイズキャンセリングOFF | 6時間 | 6時間 | 4時間 | 5時間 | 5時間30分 | 3時間 | 11時間 | 8時間 | 8時間30分 |
どのFreeBudsが最も優秀か?は一目瞭然で、FreeeBuds 4iがノイズキャンセリング有効時に7時間半、無効時には11時間とぶっちぎりの圧勝。
逆にFreeBuds 3iはノイズキャンセリングを無効にしても3時間、有効にしてしまうと2時間半と非常に心許ない。ノイズキャンセリングの効果自体は強力なモデルだったが、電池持ちの短さから新幹線や飛行機などでは使いにくく、せっかくの長所を活かしきれていない惜しい仕様となってしまった。
FreeBuds Pro 3やFreeBuds 3、FreeBuds 5は、完全ワイヤレスイヤホンというジャンルのなかでは平均的な部類。
音質やノイズキャンセリング、外音取り込みなど機能や品質面では圧倒的に優位だったFreeBuds Pro 3だが、バッテリー持ちという点では特に秀でているわけではなかった。
以上の結果から、電池持ちだけで選ぶのであればFreeBuds 4i一択。さらに音質やノイズキャンセリングなどのクオリティもある程度こだわりたいのであれば、FreeBuds 5iもバランスが取れているのでおすすめ。
というか、ほかメーカーの完全ワイヤレスイヤホンを含めてもここまでの電池持ちを備えたモデルは恐らくそう多くはないはずだ。
ワイヤレス充電対応モデルは?
ちなみに、ケースに搭載されている充電ポートは、どのFreeBudsもUSB Type-Cで共通。
FreeBuds 3とFreeBuds 5、FreeBuds Pro 2・3、FreeClipはQi規格のワイヤレス充電にも対応している。
FreeBuds 4もワイヤレス充電に対応しているかと思われていたが(実際に公式Twitterから対応しているとの返答を貰った方もいたとか)、日本に流通しているモデルについては非対応なので、間違えないように注意したい。
FreeBuds Pro 2 | FreeBuds Pro 3 | FreeBuds 3 | FreeBuds 4 | FreeBuds 5 | FreeBuds 3i | FreeBuds 4i | FreeBuds 5i | FreeClip | |
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Qiワイヤレス充電 | 対応 | 対応 | 対応 | 非対応 | 対応 | 非対応 | 非対応 | 非対応 | 対応 |
価格を比較
最後に、各FreeBudsの執筆時点におけるHUAWEI公式オンラインストアでの価格を比較しておこう。
FreeBuds Pro 2 | FreeBuds Pro 3 | FreeBuds 3 | FreeBuds 4 | FreeBuds 5 | FreeBuds 3i | FreeBuds 4i | FreeBuds 5i | FreeClip | |
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価格(2022年HUAWEI公式オンラインストア調べ) | 26,800円 | 28,800円 | 取り扱いなし | 18,480円 | 21,800円 | 取り扱いなし | 9,680円 | 11,800円 | 27,800円 |
公式オンラインストアで取り扱いのないFreeBuds 3やFreeBuds 3iは、Amazon(集荷元・販売元共にAmazon)から購入できる。
FreeBuds Pro 2・3とFreeClip以外は比較的手が出しやすい価格なので、価格面ではあまり悩む必要がないかもしれない。また、公式オンラインストアであれば頻繁にお得なクーポンが配布されているので、購入する際はぜひチェックしておきたい。
参考HUAWEI公式サイトのセール・クーポン情報まとめ。安く買う方法をチェック
FreeBudsシリーズのラインナップ
本記事で比較したFreeBudsシリーズのラインナップをまとめておこう。
FreeBuds 3
FreeBuds 3は、ファーウェイが初めて日本市場に投入した完全ワイヤレスイヤホン。
現在でも数が少ない、そして発売当時はファーウェイが世界初だと言い切っていた、開放型 + アクティブノイズキャンセリングの両立が特徴。
透明感のある澄んだ高音域が特徴で、通話の際の音質も非常に優れている。電池持ちは標準的だったもののQi規格のワイヤレス充電にも対応しており、スマートフォンからのリバース充電が利用できた。
詳細は以下から。
FreeBuds 3i
FreeBuds 3iは、FreeBuds 3の登場から約半年後、シリーズのエントリーモデルというポジションで登場した完全ワイヤレスイヤホン。
ただし、エントリーモデルと位置付けられてはいるものの、開放型ではなくカナル型を採用していたり、ノイズキャンセリング性能が向上していたりと、単純にスペックダウンして価格を下げただけではなく、個人的には兄弟モデルのような存在だと感じていた。
詳細はこちらから。
FreeBuds 4i
FreeBuds 4iは、エントリーモデルのFreeBuds 3iの後継モデルとして登場した完全ワイヤレスイヤホン。
FreeBuds 3iの弱点であったバッテリー持ちが大きく改善。もちろんアクティブノイズキャンセリングも搭載していながら、1万円を切る低価格を実現しており、非常にコストパフォーマンスに優れたモデルに仕上げられている。
詳細はこちらから。
FreeBuds 4
FreeBuds 4は、FreeBuds 3の直接の後継機にあたるモデル。約2年近くの期間を経て念願のモデルチェンジが実施された形だ。
2のマイクの搭載によりノイズキャンセリング性能が向上されたほか、ドライバーサイズも大型化され、賛否両論はあるものの音質にもテコ入れがされた。FreeBuds 3よりも全体的なスペックが底上げされ、順当な進化を遂げている。
詳細はこちらから。
FreeBuds Pro 2
HUAWEI FreeBuds Pro 2は、2022年7月28日に登場したFreeBudsシリーズの新フラッグシップモデル。
2020年11月に登場したFreeBuds Proの後継で、装着感・音質・ノイズキャンセリング・外音取り込みといった機能が大幅にアップデートされた。
特に、LDAC対応・マイクロ平面振動板ドライバーの搭載・デビアレとの協業などにより、音質はシリーズ随一。
その分価格は高いものの、十分高価な値段設定に見合うクオリティに仕上げられている。
HUAWEI FreeBuds Pro 2のレビューはこちらから。
FreeBuds 5i
HUAWEI FreeBuds 5iは、2023年3月16日に登場したFreeBudsシリーズのエントリーモデル。
2021年11月に登場したFreeBuds 4iの後継で、エントリーモデルながらハイレゾに対応したりFreeBuds Pro 2に迫るノイズキャンセリングを搭載したりなど、かなり意欲的なモデルに挙げられている。
4iから引き続きバッテリー持ちもよく、価格と性能のバランスが圧倒的に優れている印象。迷っているなら取り合えずFreeBuds 5iを真っ先に検討するといいはずだ。
HUAWEI FreeBuds 5iのレビューはこちらから。
FreeBuds 5
FreeBuds 5は、2023年5月24日に発表されたFreeBuds 4の後継に位置付けられるモデル。
従来のFreeBudsシリーズからデザインが一新されており、カラーによっては溶けた金属のようにも見える流線型のスタイルが採用されている。
音質面においてもFreeBuds 5iに引き続きLDACコーデックに対応し、ハイレゾに対応。電池持ちがやや心許ない点は気になる。
FreeBuds Pro 3
FreeBuds Pro 3は、2023年10月17日に発売されたFreeBuds Pro 2の後継モデル。
基本的な仕様はFreeBuds Pro 2を引き継ぎつつ、イヤホン・ケースの小型化やタッチセンサーへの窪みデザインの採用、Devialet(デビアレ)との協業がなくなるなど細かな要素が変更されている。
音質やノイズキャンセリング、外音取り込みといった単純な性能はFreeBudsシリーズで圧倒的にトップなので、予算が許すのであればぜひ購入を検討してみてほしい。
FreeClip
FreeClipは、2024年2月に発売される新型のワイヤレスイヤホン。厳密にはFreeBudsシリーズではないかもしれないが、同じファーウェイのイヤホンということで。
特徴は、シリーズで唯一のオープンイヤー型イヤホンであること。イヤーカフのようなデザインを採用しており、付けていることを忘れてしまうほどのフィット感とトレーニング中にも外れない安定感を両立している。
高級ジュエリーのような華やかな外観もポイント。ランニングやジムなどで使うワイヤレスイヤホンを探しているのであれば、FreeClipが最も適している。
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